世界コスプレサミットと言えば夏の名古屋の風物詩でありまして、国内予選における中部予選会は、いわばお膝元という訳です。
厳密には名古屋市ではなく二つ隣の刈谷市、刈谷あいおいホールで5/17(土)、今年の中部予選は行われました。
しかし…。
過去にも何度か開催された中部予選は、地元からの出場チームが少なく、他地域からの遠征組や、他予選の落選チームの敗者復活枠になっています。
さてここで社会学というか民俗学というか、お勉強!
中部地区の中核都市たる名古屋市は、同人誌やコスプレなどのサブカルイベントに対して、少々特殊な背景を持っています。
長年に渡り保守系議員の力が強かったり、過去のトラブルなどから、同人誌即売会やコスプレイベントに対して公共施設が借り難く、徹底的に伏す・隠す(=人になるべく見せない)といった時代が、80年代後半から20年以上続きました。中核都市の名古屋がこれなので、隣接の地域も同じ様な状態でした。
じゃあコスプレサミットは何故あんなにフリーダム&カオスなの?と不思議に思われるでしょう。
元々、コスプレサミットの出発点はTV愛知の番組企画であり、コスプレイベントの常識や慣習など知らずに2003年から始まったものです。
それが2004年にTV愛知すぐ裏の大須商店街の夏祭りとコラボしてパレード開催、2005年に愛知万博とコラボしてチャンピオンシップ(国別対抗戦)が始まり、自治体や省庁が協賛を重ねて巨大化していきました。
コスサミの巨大な経済効果とイメージにより、長年に渡った因習が壊され、行政側の方針も大転換。最近になってようやく、(昔のように)オープンな会場でのコスプレイベントが増えていきました。
そんな経緯なので、中部地区では人前でコスプレを披露する文化が一旦は断絶しており、積極的に活動しているコスプレのパフォーマンスチームというのは、まだまだ少ないのです。
また、地元民にとっての「世界コスプレサミット」というものは、コスプレ世界一決定選はあくまで一プログラムであり、街全体を使ったフリーダムでカオスなお祭りのイメージが強いので、日本代表になってステージに上がろう!ではなく、友達と一緒にコスプレして名古屋の街を回ろう!なイベントなのです。
とは言え中部予選、遠征組や敗者復活狙いチームが来るので、出場チームは少なくても、戦いは毎年ハイレベルになります。
WEB予選を除いて、ライブ予選は最終戦。2回落ちたチームと3回落ちたチームを含め、3チーム決戦です。
今回は観客目線よりも、出場者目線として書いた方が、来年以降での出場を考えてる人達の参考になる気がするのでそうします。
…みんな結果知ってると思うけどさ、時間軸に沿って書くのが生々しくて良いよね。
(本文中の写真は主に、名古屋オタ情報局の猫ウルフさんにご協力いただきました)
× × × × × × × ×
朝!
9:30 集合。
3チーム共通で控室を一部屋もらえました。これは超会議でも、大阪やアニメイトでもそうらしいです。
やってきた各チームとも挨拶は笑顔ですが、目は殆ど合わせません。
だって、どこか1チーム以外は落ちるんだもん…。周りは敵。独特のピリピリムードです。
10:00 衣装審査。
別室で、衣装と小道具の工夫点や拘りを担当スタッフにアピールします。
衣装点は最高10点までですが、ステージで審査員がつけるのは5点までで、もう5点はこのアピールタイムで決まるそうです。
審査員は各予選で代わりますが、今年の衣装審査担当は全予選共通でCOSSANのスタッフです。だから再挑戦組は衣装の改善点をアピールします。
12:00 リハーサル。
今回は予選で最大規模の常設ステージ使用なので、広さと、滑りやすいのが特徴です。自然光が入って来て明るいので、LEDはあまり効果ありません。
だいたいここで他のチームの出来を見て、ため息ついたり、本番のアドリブ(後述の事故に繋がる…)を考えたりします。
ってゆーかだいたい他の方が凄く感じられてしまうので見てると胃に悪いです。
超会議と違ってCOSSAN主催のイベントなので、ステージ周辺は出場者がほぼ占有できました。大道具や荷物をステージ下に置いたままにできるのは便利でした。
もう逃げられないので、落ち着くために外出したり、裏の方で瞑想(仮眠ともいう)してました。
14:00 予選会開始。
あいおいホールは開かれた施設なので、コスプレイヤーとカメラマン以外にも、地元の家族連れやお年寄りが立ち寄ってくれます。ザッと70人くらい?
WCSのPVが映写された後、3チームがステージで並びます。
僕はマイクで観客の皆さんに「ウチに限らず、声援や手拍子いただけると嬉しいです。皆さんも一緒にステージを作ってください!」みたいな事を言いました。
これはイベント自体を盛り上げてやろうって意図でもあるし、正直に言いますと、自分達は審査員的に評価しづらい内容だと知ってるので、観客の皆さんから反応を煽って、審査員の背中を押してもらおうみたいな、ちょこざいな作戦でもあります。
余裕なんてある訳無いけど、面白くするしか無いじゃないですか。この空間を。
× × × × × × × ×
[審査員]
・ 万鯉子(wcs2013日本代表チーム沙久)
・ 吉田創(コスプレイヤーズアーカイブ運営(有)ふわり社長)
・ 神谷美香(ガーリッシュウィッグ事業部統括)
・ 柴田昭(COSSAN代表/wcs2014日本オーガナイザー)
MCは横井三千(よこいみち)さん。
■ Seeker(シーカー)「ドラゴンボール」(Nagi/ウサコ)
超会議・アニメイト予選の敗戦を越えて三たび挑戦、セルが存在しない本来の未来世界で繰り広げられる、青年トランクスvs人造人間17号の高速アクション!
ピンチのトランクスがスーパーサイヤ人に変身して逆転し、ついに17号を倒す。
今回は剣技から格闘戦の比重を上げ、バク転キックなどアクロバットが光っていた。
また細部の強化点では、効果音と動きをピッタリ合わせていたり、スーパーサイヤ人状態のウィッグを作り直してツンツンしている事などなど。 トランクス衣装はリニューアルというか、ついに自作版になっていて、縫い目が若干ずれてたりよく見るとズボンじゃなくってツナギになってるのだけど、これ、本当に彼が自分の力で衣装作ったんだって事がよく伝わった。
正直、芸能活動歴があって既に固定ファンを掴んでいる二人なので、WEB予選に注力しちゃえば確実に得票して勝てたチームです。でもあえてライブ予選で審査を受け続けて代表権を獲ろうとしたのは、それが彼らのプライドとこだわりなんでしょうな…。
■ チーム大連立「仮面ライダーシリーズ」(駄チワワ/寅)
超会議予選落ちから二度目の挑戦、トッキュウジャー終了後の朝8時から始まった「昭和特撮ファンに平成ライダーを認めさせる緊急特番」、しかし鎧武とディケイドはストーリーそっちのけで映画と玩具の宣伝をしてしまい、偉大なる昭和ライダーの怒りが…。
公式のヒーローショウと絶対かぶらない、箱(すごろく版)によるドタバタ劇。
変更要素としてトッキュウジャーの車掌ナレーションと、主題歌と、ガンバライドカードでオモチャ感アップを狙う。そしてバ●ダイ破壊オチ。
あとラストで鎧武が横転したのは、倒れるギリギリまで身体を斜めにしようとしたら、ギリギリで倒れてしまったと。ハイ事故です。でもマスクが外れるのはダメなので、身体を反転させながら斜めに床に突き刺さりました。しばらく身体が曲げられない程度に痛かったですが。
■ BarN!「ローゼンメイデン」(鷹宮弥月/黒揚羽アリス)
真紅と雪華綺晶(2013年版の新アニメで登場の第7ドール)との愛憎劇。
というか殆ど雪華綺晶のヤンデレなんですけどね!
ポイントは衣装なんですよ。特に自然光の多いステージなので、光を含んだドレスのふわっふわ感。身長の小さいお嬢さん方なので、本当にドールっぽいんですよ。離れた席から見てる審査員には伝わってないかもだけど、ヘッドドレスの紐の結び方にも気を使ってる。
このチームは昨年の大阪予選で少女革命ウテナの劇を披露し、遡ると2011年からWEB予選にも出場しているので、以外とコスサミとの関係は長いのです。
× × × × × × × ×
審査員の集計タイムが今回は長めだったので、万鯉子さんのトークとショートパフォーマンスで時間を繋いでました。
(今年の各予選会で一番イキイキしてるのって、この人じゃないでしょうか…)
ウィッグ賞は、「ローゼンメイデン」BarN!。
そして刈谷予選代表は、「ドラゴンボール」Seeker!
…ハイ、負けました。
3度目の挑戦のシーカーの頑張りが、2度目の挑戦の大連立を上回った結果です。
さて、このブログは他人の書かれたくないであろう部分を頻繁に書いてるブログですので、ここで自分の事もなるべく正直に気持ちを書かないと、読者の方に説得力が無いと思うので、書きます。
「怖い」でした。本番終わるまでずっと。この3年間に出た予選で、最も。
「緊張」とは違います。緊張は自分自身が失敗するか否かの不安です。
しかし、三度目の挑戦という執念と、アニメイト予選から一週間でさらにブラッシュアップして来たシーカーの二人が、横で見ていてとにかく怖かった。
どんだけ自分達が頑張っても本番成功しても、0,5点でもその上を行かれたら負けなのが審査競技の怖さなんです。
超会議予選だと出場者が多かったから、もっと気が紛れちゃうのですが、3チーム6人だともっとシビアな空気感なのよ。
この怖さが(あるいは色んなこわばった感情が)、本番終わった瞬間に、フーッ…と抜けて行くんですよ。
ここで初めて、他の皆さんにちゃんと目を合わせて話せる気持ちになります。敵同士から、仲間になれる瞬間です…他の人はどうか知らん!自分はそう思ってるの。
とは言え点差は公表されないので、ひょっとしたらボロ負けしてた可能性もありますが(苦笑)
でも先方から見たら(ウサコさん曰く)「大連立だけは終わった瞬間に(MCが入る前に自発的に)お客さんから拍手が起こった。正直、持ってかれたと思った」と言ってもらえたので、もしかするとお互いに意識はしていたのかもしんない。光栄な事に。
あ、何でシーカーの話ばっかりかと言うと、超会議予選でもぶつかってるから特に対抗意識が強いの。別にBarN!の二人と話してなかった訳じゃ無いからね?
コスサミの日本代表が日本一だとも思わないし、コスプレに明確な優劣があるとは思わないけど、その虚像を掴みにいくための戦いであり、競技化されたコスプレの場です。
僕らは今出来る全力をぶつけて、負けました。
負けに不思議の負けは無いので、仕方ありません。あとはまた自分達に出来る事を探して、がんばります。
× × × × × × × ×
刈谷の会場内は撮影ブースは撮影ブースをこんな風に設営していました。
すごろく版の元ネタと比較。
テトリスのような設計で、胴体や足を重ねて、全てが頭部パーツにおさまってしまう可搬性の高さ。
あとは終了後…去年の中部予選(大通公園)を箱ミクで観戦してたのを覚えてる人や、今年の超会議予選をニコ生で見ていた人から声をかけられたのが、ありがたかったです。
着ぐるみはコスプレか否かで未だに賛否はあるし、まして箱ディフォルメというのは世の中で自分一人しかやってないからジャンルとしては成立してないって分かってます。
でも地道にやり続けてたら、少しずつ認知度が上がって、いつかはジャンルとして認識されるかもしれません。継続は力なり、です。
運営に望む事があるとすれば「我々は互いに堂々と戦うだけなので、堂々と戦わせてください。今後も」だけですよ。ねぇ。
以上、負け犬が必死で平静を装う方法を、ドキュメントタッチでお送りいたしました!
引き続き、6/9~15投票予定の、WEB予選を駆け抜けます。
6/29スターライズタワー(旧テレビ東京本社ビルね)の決勝へ進む最後の切符、WEBに賭けます。
大切なのは、折れない心!
何か感想などあれば…。
・ コスプレ世界一決定戦への出場をかけて 日本代表選考会の中部予選が開催/愛知-THE PAGE
(THE PAGEさんの記事で、ヤフーニュースまで載っちゃったよ…)
・ 世界コスプレサミット日本代表選考会・中部代表が決定 -コスプレイヤーズアーカイブ
(会場や出場者の熱みたいな部分を取り上げてくれて嬉しい)
厳密には名古屋市ではなく二つ隣の刈谷市、刈谷あいおいホールで5/17(土)、今年の中部予選は行われました。
しかし…。
過去にも何度か開催された中部予選は、地元からの出場チームが少なく、他地域からの遠征組や、他予選の落選チームの敗者復活枠になっています。
さてここで社会学というか民俗学というか、お勉強!
中部地区の中核都市たる名古屋市は、同人誌やコスプレなどのサブカルイベントに対して、少々特殊な背景を持っています。
長年に渡り保守系議員の力が強かったり、過去のトラブルなどから、同人誌即売会やコスプレイベントに対して公共施設が借り難く、徹底的に伏す・隠す(=人になるべく見せない)といった時代が、80年代後半から20年以上続きました。中核都市の名古屋がこれなので、隣接の地域も同じ様な状態でした。
じゃあコスプレサミットは何故あんなにフリーダム&カオスなの?と不思議に思われるでしょう。
元々、コスプレサミットの出発点はTV愛知の番組企画であり、コスプレイベントの常識や慣習など知らずに2003年から始まったものです。
それが2004年にTV愛知すぐ裏の大須商店街の夏祭りとコラボしてパレード開催、2005年に愛知万博とコラボしてチャンピオンシップ(国別対抗戦)が始まり、自治体や省庁が協賛を重ねて巨大化していきました。
コスサミの巨大な経済効果とイメージにより、長年に渡った因習が壊され、行政側の方針も大転換。最近になってようやく、(昔のように)オープンな会場でのコスプレイベントが増えていきました。
そんな経緯なので、中部地区では人前でコスプレを披露する文化が一旦は断絶しており、積極的に活動しているコスプレのパフォーマンスチームというのは、まだまだ少ないのです。
また、地元民にとっての「世界コスプレサミット」というものは、コスプレ世界一決定選はあくまで一プログラムであり、街全体を使ったフリーダムでカオスなお祭りのイメージが強いので、日本代表になってステージに上がろう!ではなく、友達と一緒にコスプレして名古屋の街を回ろう!なイベントなのです。
とは言え中部予選、遠征組や敗者復活狙いチームが来るので、出場チームは少なくても、戦いは毎年ハイレベルになります。
WEB予選を除いて、ライブ予選は最終戦。2回落ちたチームと3回落ちたチームを含め、3チーム決戦です。
今回は観客目線よりも、出場者目線として書いた方が、来年以降での出場を考えてる人達の参考になる気がするのでそうします。
…みんな結果知ってると思うけどさ、時間軸に沿って書くのが生々しくて良いよね。
(本文中の写真は主に、名古屋オタ情報局の猫ウルフさんにご協力いただきました)
× × × × × × × ×
朝!
9:30 集合。
3チーム共通で控室を一部屋もらえました。これは超会議でも、大阪やアニメイトでもそうらしいです。
やってきた各チームとも挨拶は笑顔ですが、目は殆ど合わせません。
だって、どこか1チーム以外は落ちるんだもん…。周りは敵。独特のピリピリムードです。
10:00 衣装審査。
別室で、衣装と小道具の工夫点や拘りを担当スタッフにアピールします。
衣装点は最高10点までですが、ステージで審査員がつけるのは5点までで、もう5点はこのアピールタイムで決まるそうです。
審査員は各予選で代わりますが、今年の衣装審査担当は全予選共通でCOSSANのスタッフです。だから再挑戦組は衣装の改善点をアピールします。
12:00 リハーサル。
今回は予選で最大規模の常設ステージ使用なので、広さと、滑りやすいのが特徴です。自然光が入って来て明るいので、LEDはあまり効果ありません。
だいたいここで他のチームの出来を見て、ため息ついたり、本番のアドリブ(後述の事故に繋がる…)を考えたりします。
ってゆーかだいたい他の方が凄く感じられてしまうので見てると胃に悪いです。
超会議と違ってCOSSAN主催のイベントなので、ステージ周辺は出場者がほぼ占有できました。大道具や荷物をステージ下に置いたままにできるのは便利でした。
もう逃げられないので、落ち着くために外出したり、裏の方で瞑想(仮眠ともいう)してました。
14:00 予選会開始。
あいおいホールは開かれた施設なので、コスプレイヤーとカメラマン以外にも、地元の家族連れやお年寄りが立ち寄ってくれます。ザッと70人くらい?
WCSのPVが映写された後、3チームがステージで並びます。
僕はマイクで観客の皆さんに「ウチに限らず、声援や手拍子いただけると嬉しいです。皆さんも一緒にステージを作ってください!」みたいな事を言いました。
これはイベント自体を盛り上げてやろうって意図でもあるし、正直に言いますと、自分達は審査員的に評価しづらい内容だと知ってるので、観客の皆さんから反応を煽って、審査員の背中を押してもらおうみたいな、ちょこざいな作戦でもあります。
余裕なんてある訳無いけど、面白くするしか無いじゃないですか。この空間を。
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[審査員]
・ 万鯉子(wcs2013日本代表チーム沙久)
・ 吉田創(コスプレイヤーズアーカイブ運営(有)ふわり社長)
・ 神谷美香(ガーリッシュウィッグ事業部統括)
・ 柴田昭(COSSAN代表/wcs2014日本オーガナイザー)
MCは横井三千(よこいみち)さん。
■ Seeker(シーカー)「ドラゴンボール」(Nagi/ウサコ)
超会議・アニメイト予選の敗戦を越えて三たび挑戦、セルが存在しない本来の未来世界で繰り広げられる、青年トランクスvs人造人間17号の高速アクション!
ピンチのトランクスがスーパーサイヤ人に変身して逆転し、ついに17号を倒す。
今回は剣技から格闘戦の比重を上げ、バク転キックなどアクロバットが光っていた。
また細部の強化点では、効果音と動きをピッタリ合わせていたり、スーパーサイヤ人状態のウィッグを作り直してツンツンしている事などなど。 トランクス衣装はリニューアルというか、ついに自作版になっていて、縫い目が若干ずれてたりよく見るとズボンじゃなくってツナギになってるのだけど、これ、本当に彼が自分の力で衣装作ったんだって事がよく伝わった。
正直、芸能活動歴があって既に固定ファンを掴んでいる二人なので、WEB予選に注力しちゃえば確実に得票して勝てたチームです。でもあえてライブ予選で審査を受け続けて代表権を獲ろうとしたのは、それが彼らのプライドとこだわりなんでしょうな…。
■ チーム大連立「仮面ライダーシリーズ」(駄チワワ/寅)
超会議予選落ちから二度目の挑戦、トッキュウジャー終了後の朝8時から始まった「昭和特撮ファンに平成ライダーを認めさせる緊急特番」、しかし鎧武とディケイドはストーリーそっちのけで映画と玩具の宣伝をしてしまい、偉大なる昭和ライダーの怒りが…。
公式のヒーローショウと絶対かぶらない、箱(すごろく版)によるドタバタ劇。
変更要素としてトッキュウジャーの車掌ナレーションと、主題歌と、ガンバライドカードでオモチャ感アップを狙う。そしてバ●ダイ破壊オチ。
あとラストで鎧武が横転したのは、倒れるギリギリまで身体を斜めにしようとしたら、ギリギリで倒れてしまったと。ハイ事故です。でもマスクが外れるのはダメなので、身体を反転させながら斜めに床に突き刺さりました。しばらく身体が曲げられない程度に痛かったですが。
■ BarN!「ローゼンメイデン」(鷹宮弥月/黒揚羽アリス)
真紅と雪華綺晶(2013年版の新アニメで登場の第7ドール)との愛憎劇。
というか殆ど雪華綺晶のヤンデレなんですけどね!
ポイントは衣装なんですよ。特に自然光の多いステージなので、光を含んだドレスのふわっふわ感。身長の小さいお嬢さん方なので、本当にドールっぽいんですよ。離れた席から見てる審査員には伝わってないかもだけど、ヘッドドレスの紐の結び方にも気を使ってる。
このチームは昨年の大阪予選で少女革命ウテナの劇を披露し、遡ると2011年からWEB予選にも出場しているので、以外とコスサミとの関係は長いのです。
× × × × × × × ×
審査員の集計タイムが今回は長めだったので、万鯉子さんのトークとショートパフォーマンスで時間を繋いでました。
(今年の各予選会で一番イキイキしてるのって、この人じゃないでしょうか…)
ウィッグ賞は、「ローゼンメイデン」BarN!。
そして刈谷予選代表は、「ドラゴンボール」Seeker!
…ハイ、負けました。
3度目の挑戦のシーカーの頑張りが、2度目の挑戦の大連立を上回った結果です。
さて、このブログは他人の書かれたくないであろう部分を頻繁に書いてるブログですので、ここで自分の事もなるべく正直に気持ちを書かないと、読者の方に説得力が無いと思うので、書きます。
「怖い」でした。本番終わるまでずっと。この3年間に出た予選で、最も。
「緊張」とは違います。緊張は自分自身が失敗するか否かの不安です。
しかし、三度目の挑戦という執念と、アニメイト予選から一週間でさらにブラッシュアップして来たシーカーの二人が、横で見ていてとにかく怖かった。
どんだけ自分達が頑張っても本番成功しても、0,5点でもその上を行かれたら負けなのが審査競技の怖さなんです。
超会議予選だと出場者が多かったから、もっと気が紛れちゃうのですが、3チーム6人だともっとシビアな空気感なのよ。
この怖さが(あるいは色んなこわばった感情が)、本番終わった瞬間に、フーッ…と抜けて行くんですよ。
ここで初めて、他の皆さんにちゃんと目を合わせて話せる気持ちになります。敵同士から、仲間になれる瞬間です…他の人はどうか知らん!自分はそう思ってるの。
とは言え点差は公表されないので、ひょっとしたらボロ負けしてた可能性もありますが(苦笑)
でも先方から見たら(ウサコさん曰く)「大連立だけは終わった瞬間に(MCが入る前に自発的に)お客さんから拍手が起こった。正直、持ってかれたと思った」と言ってもらえたので、もしかするとお互いに意識はしていたのかもしんない。光栄な事に。
あ、何でシーカーの話ばっかりかと言うと、超会議予選でもぶつかってるから特に対抗意識が強いの。別にBarN!の二人と話してなかった訳じゃ無いからね?
コスサミの日本代表が日本一だとも思わないし、コスプレに明確な優劣があるとは思わないけど、その虚像を掴みにいくための戦いであり、競技化されたコスプレの場です。
僕らは今出来る全力をぶつけて、負けました。
負けに不思議の負けは無いので、仕方ありません。あとはまた自分達に出来る事を探して、がんばります。
× × × × × × × ×
刈谷の会場内は撮影ブースは撮影ブースをこんな風に設営していました。
すごろく版の元ネタと比較。
テトリスのような設計で、胴体や足を重ねて、全てが頭部パーツにおさまってしまう可搬性の高さ。
あとは終了後…去年の中部予選(大通公園)を箱ミクで観戦してたのを覚えてる人や、今年の超会議予選をニコ生で見ていた人から声をかけられたのが、ありがたかったです。
着ぐるみはコスプレか否かで未だに賛否はあるし、まして箱ディフォルメというのは世の中で自分一人しかやってないからジャンルとしては成立してないって分かってます。
でも地道にやり続けてたら、少しずつ認知度が上がって、いつかはジャンルとして認識されるかもしれません。継続は力なり、です。
運営に望む事があるとすれば「我々は互いに堂々と戦うだけなので、堂々と戦わせてください。今後も」だけですよ。ねぇ。
以上、負け犬が必死で平静を装う方法を、ドキュメントタッチでお送りいたしました!
引き続き、6/9~15投票予定の、WEB予選を駆け抜けます。
6/29スターライズタワー(旧テレビ東京本社ビルね)の決勝へ進む最後の切符、WEBに賭けます。
大切なのは、折れない心!
何か感想などあれば…。
・ コスプレ世界一決定戦への出場をかけて 日本代表選考会の中部予選が開催/愛知-THE PAGE
(THE PAGEさんの記事で、ヤフーニュースまで載っちゃったよ…)
・ 世界コスプレサミット日本代表選考会・中部代表が決定 -コスプレイヤーズアーカイブ
(会場や出場者の熱みたいな部分を取り上げてくれて嬉しい)