なんか2,3週ごとにまとめようとか言ってて、結局毎週やってしまってる…だって面白いんだもの。
 そんな訳で「コンプレックス・エイジ」の細かい描写をコスプレイヤー以外にも分かりやすくするべく、勝手にまとめて解説してます。

・ 第1話の公式無料配信ページ 
・ 1話解説まとめ記事 
・ 2話解説まとめ記事 
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「これは税金よ」
 第2話のラストでパンチラ写真をネットに上げられていた主人公の渚、「初心者に厳しいのに初心者みたいなショックの受け方をしてる」とか前回書いちゃいましたが、まさか笑い飛ばして終了とは!大した胆力です。
 いや、でも盗撮は犯罪ですから。有名税って問題じゃなくてね。
 もしネット上に自分の不本意な写真を発見した場合は、サイトの管理者に連絡して削除してもらう事。その際、著作権云々の話をするとややこしいので、「肖像権の侵害」という部分を伝える事。
 パンチラ以外の悪意あるパターンでは、まばたきの瞬間を「キス顔」、コンタクトレンズを直してる姿を「泣き顔」などとして晒す他、イベントで撮った写真とレイヤー本人がサイトに上げてる写真を並べて加工具合を検証するなど、学術的な研究も行われる。
 中には熱心に削除要請を出しまくって火に油そそぐタイプもおりますが…。

「何回BOXを出せば気がすむんだ!」
 DVDを単品売りした後にBOX化、さらにブルーレイBOXを間を置いて発売し、別々の特典を付ける事でオタクの通帳残高を削る悪質な行為。法規制が待たれる。
 レーザーディスクの時代から、東映ビデオは特典が少ない代わりに安価であり、バンダイビジュアル(悪)はその逆。
 ちなみに初めてDVDよりもブルーレイの方が売れたアニメは2008年発売の「マクロスF」である。
 BOX内に5枚組(2クール分?)のジャケットが見えるので、「マジカルずきんウルル」は半年区切りの女児向けアニメで、現在2シーズン目なのだろうか。

「キャラデザ」はキャラクターデザインの略
 ↑知っとるわ!この漫画で注釈を入れなきゃいけない部分、他に沢山あるだろ!

「COSMODE(コスモード)」
 2002年創刊、2008年正式に雑誌コード取得。日本唯一のコスプレ専門誌であり、旧来のコスプレ雑誌=ちょいエロのイメージから、女性向ファッション雑誌のイメージに大転換させた功績は大きい。
 現在出版社のインフォレストの倒産により休刊中。復刊への動きはある。
 くわしくは当ブログ記事「コスモードの栄光と挫折史」参照!
http://zubunuretiwawa.ldblog.jp/archives/38410246.html
追記:8/5にファミリーマートより「COSPLAY MODE」としてリニューアル新創刊!

「残高112円」
 主人公の残HPもとい残金…さすがに貯金総額ではなく、今月分の予算…だと思う。
 じゃ、お金の話をしてみる。
 リクナビ派遣の調査(300名回答、女性93%)では、20代の派遣社員で、平均月収は15-20万円と20-25万円の層が同程度で合計70%を占め、平均貯蓄額は30万円未満の層が最多で31%。
 とらばーゆの調査(322名回答)では、女性派遣スタッフの平均だと毎月4万円ずつ貯金で、総支出額は平均16.2万円、女性派遣スタッフの全年齢平均貯蓄額は235万円で、正規と非正規雇用あわせて20代後半だと平均246万円
 ここまでリクルート統計なので本当の現実より若干高めに出ている可能性がありますが。

  コスモードが2010年に「コスプレイヤーの平均収入」(性別や年代はごちゃ混ぜ)を調査した事があって、平均月収は学生で29,284円
、社会人では 166,800円(これは手取り額?)であった。
 ネット調査なので回答した層が20歳前後に集中してただろうから、その年代の社会人女性の平均と比べると、大差は無い。派遣社員では年齢はあまり収入と関係無いが、主人公の場合はフルタイム勤務と思われるので、もうちょっと貰ってる気がする。
 詳しいレイヤーのお金の話はリンク先。
http://zubunuretiwawa.ldblog.jp/archives/662604.html

 いまや全労働者の1/3が不安定な非正規雇用。正社員であっても給料は上がらない。
 新たに注目される限定正社員という層も、いずれ簡単に解雇要員となる未来が予見されるので、なるべく毎月一定額を貯蓄に回すクセをつけておいた方が良い。
 コスプレとは関係無さそうに見えるが、政治において労働問題や社会保障というのは、外交や防衛に比べて地味で目立たないものの、ここで悪政されるとジワジワと数年がかりで社会の活力が奪われていくので、注視しておいた方が良い。

 …みんな、息してる?

(ベッドの上でゴロゴロ)
 行きたいけど行けない、欲しいけど買えない、どうにもならない状況で発動。
 天井を眺めて人生について考えましょう。

「カメコ」
 当然ながらカメラ小僧の略。元はアイドルのイベントなどで黙々とカメラを構え続けてるタイプの人を指す蔑称であったが、デジカメ普及後は誰でも割と「カメコしてまーす」みたいにライトな感じで使われる。
 女性の場合は「カメ娘」とも表現される。
 長らくカメラは男性の趣味とされていたが、軽量で安価なミラーレス一眼の出現で女性ユーザーも増加した…が、コスプレカメ娘はより本格的な一眼レフ&交換レンズ&簡易レフ板を携行している場合も多い。
 2014現在、SNSコスプレイヤーズアーカイブで登録カメラ上位はCanonの「EOS Kiss X5」、同「~X4」、Nikon「D5100」で、それぞれボディだけでも4万円前後。
 たまに「(ちゃんとしたカメラではなく)スマホで撮影するのはマナー違反?」みたいなトンチキな議論がSNSで行われている。
 写真撮影に特化した「カメコス」というムック本も出てましたね…。

 コスプレ写真=加工バリバリみたいなイメージがあるけども、加工不要なレベルでの詐欺写真を撮れるカメラマンは腕が良いとされ、ステータスも上がる。
 男性カメコはレイヤーの顔や胸などパーツ毎の魅力を引き出して撮り、女性カメ娘はレイヤーの表情や背景込みの空気感を捉えるのが上手な傾向がある。
 劇中みたいなしつこいポーズ指定は、知人以外にはあんまりやらないように…でも、「記念撮影をしているのではない!作品を創っているのだ!」

「サイゼリヤ」
 1960年代から千葉県市川市で営業していたイタリアン店(現・サイゼリヤ1号店教育記念館)が発祥。
 徹底的な食材&人件費のコストカットによる激安路線で、ライバルのガストと並んで90年代中期からのデフレ経済下に急成長を遂げる。(ってゆーか激安外食産業こそデフレ元凶とも言える)
 公子が格好良く飲んでるグラスワイン100円他、安く飲食できるのでお金の無い中高生と、お金を使いたくないオタク層にも人気。イタリア直輸入で安価かつ豊富なワインのネタは「聖☆おにいさん」でもありましたね。
 なおファミレスでのオフ会はサイゼに限らずイベント帰りによく行われ、週末は寄り道のアキバのココスやジョナサンで入口近くにカート置き場が出来てたりするのは店内に(すっぴんの)レイヤー集団が居る証拠。見ない方がいい。
 
「ちょっ…やめなさいこんな所で…」
 こーゆー出会い頭に抱きついたりする肉体的スキンシップは若いレイヤー女子がやってしまいがちで、人によっては嫌がられる理由になる。
 おそらく撮影時によく顔寄せ合ったり疑似キスしたりするので、他の人種に比べて接触への抵抗感が少ない。(ただし女性同士に限る)

「スタジオ借りちゃおう!」
 出たー!いや、長くなるので、漫画で実際にスタジオへ行くのを待ってから解説しようっと。

「あんたホント ウルルコスに命懸けてるね」って言ってたよね?公子-
 これは…!やはりサイコホラー漫画の真骨頂…!
 こういった女性間の心理戦とか、心の機微を描くのが本当に上手い。
  「Aさんがずっとコスプレしてたキャラを、本人の前でBさんに勧める」みたいな状況のゾワゾワ感は、やっぱりレイヤー以外の読者には分かりにくいと思う。 別にギャラが出ている訳でも公演する訳でもない素人達が、なぜ誰が何キャラを演じるかでギスギスしてしまってるの?みたいな。
 完コス主義者の場合もちろん人にもよりますが、素人が好きでやってて、お気に入りのキャラになりきって楽しむものだからこそ、自分が一番って思いたいし、すぐ近くにもっとイメージピッタリの若いコが居るのは怖いのですよ…。
(レイヤー女子の中には“仲違いした友人の好きなキャラをコスプレして、相手より多くのイイネやお気に入りを集める”…という報復合戦も一部存在するそうですががが)

 おそらく第2話の東京駅のシーンで公子が言いかけて凪に制されたのも、この件?

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 読んでたらサイゼリヤ行きたくなってきたなぁ。
 という訳で第4話も楽しみ!