【アバンタイトル】
 冷静に考えたらある訳もない「コスプレ世界一決定戦」
 元はTV愛知の番組企画。しかしそれが回を重ね、省庁と自治体と企業と、それぞれの思惑を重ね、海を超えて人を繋ぐ。
 
 虚像だったとしても、それでも人は手を伸ばす?
 虚像だったとしても、それを掴むための、闘いだから?

 2014年8月2日土曜日に開催された、世界コスプレサミットのメイン企画・コスプレチャンピオンシップ。
 夜の名古屋に交錯するオタクたちの虚構と現実、海を越えた道楽者たちの祭典と、その戦いの顛末を、ネットの片隅に記しておきたいと思います。
 …ひと月遅れだけど、おまたせ。ようやっと!
 

■ ごあいさつ
 プレス申請、今年も通りました!個人ブログで!
 昨年までは基準がアバウトでしたが、今年からはプレスにも事前審査を行うとの事だったので不安だったものの、運営方面から「辛口だけど愛があるのは認めるから、通す」とお言葉を頂き、無事に取材陣の末端として世界コスプレサミットに関わる事が出来ました。
 まぁーホラ、僕はあの決勝ステージに賭けて戦った人達の気持ちも分かるし、街のお祭りとしてユルーく楽しんでる人達の姿も見てるし、それぞれの視点でコスサミを書く事が出来るし。
 そーゆー意味じゃ、日本一にも世界一にも手が届かなかったけど、世界で一人のポジションにはなれたかもしれないじゃないですか。
 いつも読んでくれてる皆さんのお陰でもあります。ありがとうございます。


■ コスプレチャンピオンシップ・オープニング!
1055016_2101713306_19large
 今年はオアシス21から愛知芸術文化センターへと決戦場を移行。
 これまではオープニングはモニター映像のみだったのが、今回は生ピアノの「千本桜」に乗って、22ヵ国代表チームが次々に登場。
 愛知県と言えばトヨタ王国。その主力車種であるアクアのCMで「千本桜」を演奏していた、まらしぃ氏自らによる生演奏であった。
 史上最も美しいチャンピオンシップ開幕と言えるかもしんない。

 続いて、ライブビューイング見ながらトークライブしてるオアシス21ステージからも、グダグダな中継が入る。
・ 杉田智和(坂田銀時役のオッサン)
・ 阪口大助(新八はVガンダムでは主役でした)
・ ジョイまっくすポコ(フリーになって微妙に改名)
・ ジャッキー道齋(WCS最高顧問のマダオ)
1055016_2101713978_91large
 なんか途中で乱闘になって、杉田が腰カクカクしてるシーンで中継が途切れましたが…何があったァァァッ!!
__________

【主なルール】
 作品は日本産コンテンツのアニメ・漫画・ゲーム・特撮である事。
 二人一組、2分30秒以内のパフォーマンス。
 大道具は長辺210cmで3個まで。衣装+小道具+大道具の総重量は40kg以内。
 衣装は手作りである事。友人や家族の手伝いは可。
 審査点は、パフォーマンス10/衣装5(+事前の衣装審査10)/原作リスペクト5で、審査員7名の合計で決める。
(今年から衣装審査はステージ審査員5点満点の他、チーム毎の事前プレゼンにより、各国オーガナイザー達が自国以外に点数を付けて平均値を出し、10点満点をステージ審査員に付加する…というスタイルになりました。これにより衣装点は最高で15点満点となります。今まで手薄だった衣装が重要視される事になります)

※ 台詞はカタコト日本語でも外国語でも、どの言語であっても、モニターに字幕が出るので大丈夫。昨年から。

【チャンピオンシップ審査員】
・ 古谷徹(声優)
・ かないみか(声優)
・ 岸田メル(イラストレーター)
・ 乾たつみ(コスプレサイトCure管理人)
・ アンドレア(WCS2013優勝者・イタリア代表「マジンカイザー」)
・ ドクター・オー(ブシロードの大河内さん)
・ 東不可止(テレビ東京 名古屋支社長)
1055016_2101713305_123large


■ チャンピオンシップ決戦開始!

1.香港「デート・ア・ライブ」(動画)
1055016_2101713304_224large1055016_2101713303_234large
 紹介VTRで「変身!(バタッ)」「さぁ、お前の罪を数えろ!」と仮面ライダーWネタを披露。
 夜刀神十香vs鳶一折紙、顕現装置(リアライザ)のウィングを外して、格闘戦の後にさらに別の装置を装備。なんつーメカニカルな…!
 しかし十香さらに巨大剣を引っ張り出し「我がアルカヘルズに断てぬものなし!」(スパロボのダイゼンガーの台詞パロ)でバサッ。
 「じゃーデート行って来まーす」
(巨大なチカラを持つ精霊たちが、主人公とのデートによっていさめられるという原作なのである)

2.イギリス「ツバサクロニクル」(動画) 
1055016_2101713302_189large
 BGMが千本桜(傷林果演奏による和楽ver.)であったため、非常に情緒的な演目となった。
 記憶を失ったシャオラン、サクラにトドメを刺そうとするが…できない。
「心が忘れても、心が覚えている事もある!」
「シャオラン、言いたい事があるの。やっと言える…あなたが好き!」


3.台湾「宇宙の騎士テッカマンブレード」(動画) 
1055016_2101713301_191large1055016_2101713299_104large
 タツノコプロの90年代SFアニメから登場!
 テッカマンオメガ(大道具である)を相手にピンチのアキの元に、テッカマンブレードが駆けつける!
 途中BGMがセラムンだった。
(なお、アキがテッカマンになるのは後のOVA「テッカマンブレードII」なのだが)

4.インドネシア「鬼武者3」
(動画)
1055016_2101713297_180large
 信長vs左馬之介。
 鎧やブレードのLED電飾が、アクションの軌道を描いていて美しい。
 幻魔化した信長のスーツも、特撮怪人ばりの出来であった。
 ちなみに例の現代のベートーベンな作曲家が担当したのは「鬼武者1」なので!違うから!

5.フランス「ゼルダの伝説 神々のトライスフォース2」(動画) 
1055016_2101713296_42large
 ヒルダとゼルダの二人の姫、扉の中から杖とアイテムを次々取り出し、演舞へ。
 歴代フランス代表がそうであるように、アーティスティックな雰囲気するよね。

6.イタリア「カレイドスター」(動画) 
1055016_2101713294_105large1055016_2101713293_198large
 真っ暗なステージ上に浮かんだ、深海クラゲのような電飾衣装と小道具を使った、光のサーカス!
 他がバトル展開が多い中、LED演出を使って演舞にこだわった内容で、非常に目に焼きついて美しかった!

7.デンマーク「カンタレラ-背徳ト愛ト毒ノ果テ-」(動画) 
1055016_2101713292_98large
 ボカロ曲のカンタレラを元にしたミュージカルの、さらにコミカライズ版。なのでKAITOなどではなく史実の人物が登場する。
 チェーザレとルクレツィア、兄と妹の愛憎劇。兄を止められず…という鬱エンド。

8.ロシア「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」(動画) 
1055016_2101713291_41large
 萌えポスターを参考にゼルダ姫を救出に来たリンクだが、洗脳された当の姫と戦う流れに。
 BGMが8bitのピコピコ音で、剣劇は本当にギンギン金属音がなるレベルでぶつけ合う。コミカルさと本気が混在する楽しいステージに。
 最後は姫を、リンクが躊躇無く殺す。
 演技終了後に二人でキスして帰っていきました。夫婦ですって。

9.スペイン「リボンの騎士」(動画) 
1055016_2101713290_140large1055016_2101713289_67large
 ヘル夫人の術で心を奪われてしまったサファイア、ピンチ!
 そこに天使チンクの声。サファイアには二つの心が!女の心を失っても、男の心が残ってる!
 ヘル夫人を倒して女の心を取り返したサファイア、早変わりで真っ白なドレス姿に。

10.日本「戦国BASARA 4」(動画) 
1055016_2101713288_51large1055016_2101713286_232large
 長曾我部元親vs毛利元就の船上バトル!
 セリフ無しで2.7mの碇槍と輪刀とをぶつけ合う巨大武器バトル。
 紙ふぶきや見栄の切り方が日本予選ver.からパワーアップ!でも両雄、決着はやっぱり着かない!

11.中国「モンスターハンター3G」(動画) 
1055016_2101713285_1large1055016_2101713284_182large
 肉を焼きながら休憩中のハンター二人がモンスターに教われ、男ハンターだけが立ち向かう。
 茂みの中から転がって来た兜を抱きしめて泣き出した女ハンター。
 そこへ巨大な肉を抱えて男ハンター生還!
 これらのストーリーを全て無言、セリフ一切なしで演じていた。
 中国代表は、二人並んで小道具を多く使った演舞…というのが数年来パターン化されていたので、こういったストーリー中心に展開するチームは珍しい。


1055016_2101713283_160large
 ここでOBというか、歴代の各国代表から応援メッセージ。
 日本からは昨年代表の万鯉子さんとFRANさん(ラ・セーヌの星…平成26年の世の中に昭和50年のアニメを…)。
 私、この人選を見てピンと来たんですけど、それは最後の方に書くね。

12.アメリカ「ギルティクラウン」(動画) 
1055016_2101713279_85large
 早変えしなら、桜満真名さんのヤンデレ芝居です。
 「死んでいたアナタを生き返らせたのは私。だからアナタは私のもの!」

13.ブラジル「ギルティギア2 オーヴァチュア」(動画) 
1055016_2101713277_187large
 ソルとカイが親友同士で戦う展開。LEDでの剣劇で、赤と青のコントラストを描く。
 ギア化したドラゴンインストール状態も再現。
 「いつか俺の所に戻れよ」

14.ドイツ「カードキャプターさくら」(動画) 
1055016_2101713276_206large1055016_2101713275_178large
 セリフ一切なし、無言劇でさくらとアーシー(原作版の地のカード)との対決。
 小道具で魔法のエフェクトを次々表現して、そして最後はアーシーをクロウカード(のオブジェ)に閉じ込める!
 オチが効いていてすごくまとまりが良かった。

15.シンガポール「サクラ大戦」(動画) 
1055016_2101713274_137large1055016_2101713273_58large
 冒頭に大神さんのペラペラのパネルが「さくらくーん!」とセットの裏から飛びだして来て笑いを誘う。
 葵叉丹(山崎真之介)相手にピンチのさくら、光武起動!下半身だけのロボ着ぐるみ。
 ツッコミどころ沢山あるけど面白いよ!

16.フィンランド「Fate カレイドライナー プリズマ☆イリヤ」(動画) 
1055016_2101713271_224large
 「Fate」のスピンオフ作品が、1000の湖を持つ北欧の地でコスプレされていたとは…ッ。
 セイバーオルタ(黒セイバー)の猛攻にピンチの魔法少女イリヤ、観客席へ手拍子を煽って逆転、なぜかFFの勝利BGMが流れ、チャイムと共に「遅刻~」と駆けていったので、あ、これ、登校前の朝の風景だったんですね…。

17.メキシコ「猫の恩返し」(動画)
 (メキシコチームの動画はどれも著作権者の申し立てでミュート状態です)
1055016_2101713269_29large1055016_2101713268_235large
 ネコの国へお妃候補として連れ去られてしまったハル、「猫になりたくなーい!」
 そこへ現れた仮面の紳士が、一曲、ハルをダンスに誘う。ハイ、正体はもちろん…バロンです!
 仮面をとって「ハルを迎えに来た!」で連れ去ります。「バロンありがとう!」
 バロンの顔は覆面なのかな?と思いきや、後で間近で見たところ、鼻から口周りにかけて顔の下半分だけ猫になっていたので、ミュージカルなどで使用される特殊メイクかな。

18.韓国「ブレイブルー」(動画) 
1055016_2101713266_39large
 歴代韓国代表チームがそうであるように、LED+アクロバットな体術を披露。しかも男女ペア。
 ガンアクションを経てノエル(衣装が3作目ver)が「諦めない!」と大ジャンプ!ハクメンの首に足を絡めて回転させて倒すのは、プロレス技でいう飛び付きフランケンシュタイナー…!?
 ちなみにプレス関係に配布された資料では韓国の作品名は「ペルソナ4マヨナカアリーナ」となっていたが、何か手違いだろうか?

19.オーストラリア「.Hack//GU」(動画) 
1055016_2101713265_254large
 アトリを探すハセヲ。その前に姿を現したのは苦しみながら暴走しているアトリ。それを止めようとするが…。
 拳を合わせた所で、「俺はお前を助けたい!アトリ!」のセリフで、決着をつけずに終了させて余韻を残す。
 このチームの凄い造形力は、明るい会場で見た方が伝わると思う。(審査後写真を参照)

20.タイ「コードギアス」(動画) 
1055016_2101713264_89large
 女性コンビなのだが声は男性が日本語で吹き替えている。
 海を越えてスザクとルルーシュの中二病全開の対戦。
 「俺は世界を壊し、世界を作る…」

21.マレーシア「ファイアーエムブレム覚醒」(動画) 
1055016_2101713263_38large1055016_2101713260_16large
 フェリア王国の試合場でクロムの前に現れた仮面の剣士…すばしっこい高速の剣劇で、割られた仮面の中から、未来から来た娘・ルキナ。
 父娘で抱き合って、背景が転換するとゲームタイトルに、LEDの光のラインが走る。

22.オランダ「ハウルの動く城」(動画) 
1055016_2101713258_181large1055016_2101713256_6large
1055016_2101713255_29large
 背景が折り畳み式の“飛びだす絵本”になっていて、パタパタっと変わる!
 カルシファーに薪をくべていたソフィーの元へ帰ってきたハウルが、しかし、苦しみだして“あの”黒い鳥の姿になってしまう。
 ソフィーは弱ったハウルを抱きしめて、そして、元の青年の姿に戻り、踊る。
 ホントに単純なギミックと脱ぐだけの展開なんだけど、誰でも知ってる原作の一番おいしい所をスパッと抜き出して演目にしているので、観客も入り込み易いし、盛り上がる。

■ 審査発表
1055016_2101713253_189large
・シペラス賞(ウィッグ部門)  スペイン「リボンの騎士」
・ドコモ賞(スマホ投票)    韓国「ブレイブブルー」
・ジョイサウンド賞(音響)   インドネシア「鬼武者3」
・ブラザー賞(コスチューム点) デンマーク「カンタレラ」
・ライブDAM賞(パフォーマンス点) イタリア「カレイドスター」

・3位WCS実行委員会賞  インドネシア「鬼武者3」
・2位
ブシロード賞      イタリア「カレイドスター」
・1位外務大臣賞・ANA賞 ロシア「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」

CIMG5495
 一昨年から出場のロシアが初優勝!2005年からチャンピオンシップ10回目にして、6ヵ国目の新たな優勝経験国が出ました。
 プレゼンターが外務省の課長級の女性官僚の方で、過去2年は経産省の三原龍太郎氏だった事を考えれば、今は外務省が前に乗り出して来てる…のかな?
 実際、新規参加国の申請が、大使館や領事館などの外交ルートを通して来てる例もあるそうで…。

1055016_2101713247_192large
 最後、全員がマイクで一言ずつアピールしてエンディング!(オーストラリア.Hack//GUの凄い造型!)
 なんかね、もうホントに、オタク文化はとっくに国境も人種も越えていて、世界って実は平和なんじゃないか?って錯覚が出来るの。この時ばかりは。
 各国代表が日本への愛情や感謝を叫ぶ中、日本代表のコメントは「BASARA大好き!」だったので、お前ら本当に大好きなんだな!

ロシアの夫婦レイヤーが「ゼルダ」で勝利 熱戦・熱演の「世界コスプレサミット」フォトリポート (2/2)-ねとらぼ
 (海外スタッフ同士のプロポーズシーンは、僕も目の前で見てました)
世界コスプレサミット2014、チャンピオンシップ優賞国はロシア-コスプレイヤーズアーカイブニュース

 以下、直接のレポート以外をつらつらと…。


■ 愛知芸術文化センターへの移行を考える
 半屋外のオアシス21特設ステージと違って、日没を待たずともLEDが綺麗に映え、雨風にも左右されず、音響設備も良くて、舞台裏の大道具のセッティングなどもスムーズな大規模ホールへの移行は、やはりメリットの方が大きいでしょう。
 これは運営方面からも「いつ台風とぶつかるかと、内心ヒヤヒヤしてた」と聞いたので、拡大化のための必然かなぁ、と。
 反面…本格的なステージに並べると、どうしても手作り衣装のチープさが目立っちゃうというのもあって、痛し痒しだなぁ、と。
 天候に左右されないドーム球場で純粋に技術を競う野球、雨の中で泥まみれの死闘を繰り広げる野球、どちらが正しいかと言われたら…答えは出にくいよね。

■ 勝つコスプレ、好きのコスプレ
 コスプレって基本は「○○が好き!」って気持ちを表現するためにやるものじゃないですか。
 そこに世界一云々を決めようとすることが土台無理な訳で、それはみんな知った上で、あくまでお祭りとしてやってるんですけど。
 今回、日本代表チームはホントにBASARAが好きで、BASARA以外のコスプレはしてない人達なんですよ。
 で、入賞は出来なかった。
 つくづく、審査員から得点を引き出して“勝つ”ためのコスプレと、自分達の“好き”を表現するためのコスプレって、両立させるのは難しいんだなー、と思いました。
 少なくとも大半のチームは、“勝つ”ために戦っていた。
 でも、その中で本当に“好き”だけで突っ走った2014日本代表チーム、amini/媛次あずま、若い二人の姿っていうのは、考え方によっては、賞は取らなくてもすごく純粋で尊い姿を見せてもらった気がして、僕は色んな事を思いつつ、観客席後方から半泣きで眺めてましたね…。
(予選含めて数カ月間の苦楽が一気に噴き出してさ…)

■ 音楽の制限って?
 元来は「作品に由来するBGM」だった筈ですが、いつの間にか形骸化して、ツバサクロニクルの千本桜、テッカマンブレードのセーラームーン、プラズマイリヤのFF…いいんですかね?あれ。
 んじゃ僕らもプリキュアのテーマ曲で飛びだす仮面ライダーとか、やっていいんですか?
 ルールに沿って加点を競う競技である以上、こっちにダメって言った事を、あっちでは良いって言うのはナシですよねー?

■ プロは勝てない?コスプレサミット
 何回か言ってるけど、海外の一部地域、特にアジア圏では「コスプレイヤー」が職業化していて、プロのコスプレイヤーが存在します。日本ではモデルやタレント的に活動する商業コスプレイヤーはいますが、生業とまで言える職業化には至っていません。
 なぜなら、日本にはミュージカルやアニソンライブやヒーローショウなど、公式のライブコンテンツというのが沢山あるからです。海外にはそういった公式のライブコンテンツが無いので、現地のコスプレイヤーが歌や演技のパフォーマンスを披露する中で、職業化できたのだと思います。著作権の考え方も緩いしね。
 でもそういったアジア圏の“プロのコスプレイヤー”が、コスサミではあまり上位に食い込みません。
 聞いてみて分かったのですが、現在のコスサミは「衣装は手作り」という部分をかなり重要視していて、業者製に関してはオーダーメイドであっても見抜かれるそうです。
 そういったプロのコスプレイヤーは衣装を専任のスタッフや業者に発注しているケースも多いので、それはそれで当該国の倫理観なのでとやかくは言えないのですが、自作ではない以上、コスプレサミットの審査基準においては衣装点が伸びず、入賞に至らないのだそうです。
 数年前まではアバウトだったので、芸能活動してるレイヤーが業者製衣装で出場して審査員に気づかれずに日本代表に選ばれて、その片書きを上手く利用していった例もありましたが…。

■ 権力を巡る一幕…
 かつて剛腕を振るいまくったWCS最高顧問ジャッキー道齋さんのポジションというのは、明らかに(名誉職扱いに)変化していたと思う。
 マダオのコスプレで、オアシスからのライブビューイングで杉田智和らとトークライブしていたのだけど、フツー、黒幕ってあまり表に出ないじゃん?特撮番組で魔王が自ら戦う時ってホラ、幹部怪人が全員やられた時じゃん?
 2009年よりWCS実行員会に加入した道齋さんが敷いたパフォーマンス重視路線が、コスサミのショウビジネス化を起こして拡大路線に一役も二役も買った。その意味では間違いなく功労者だった。
 けれども少しでも詳しい人なら誰でも知っていたと思う。ここ数年コスサミでは道齋さんに近いグループが重用され、幅を利かせていたのですよ。言い換えれば、それ以外が軽んじられた。
 最たる例としては2011年、各国代表チームの演技がルール改訂により3分→2分半に減らされた年、でもチャンピオンシップ内には「Cosplay Team Japan」と題して、道齋氏に近い過去代表その他を集合させたエキシビションを、14分もねじ込んだ件。

 だけど風向きはいつの間にか変わっていた。おそらく昨年から既にそうだったのだろう。
 中盤の過去代表による応援ステージにも、道齋体制下で選出された時期(2009-12の日本オーガナイザーであったので)の日本代表チームが入ってない。
 数年来エキシビション等で特に繰り返し重用されていた某チームも、ついに今年のコスサミのステージには関わらなかったからね。もう名古屋にも来てなかった。
(これも書いてしまうけど、以前コスサミ同人誌の中に書いておいた「運営ではないけど、過去の関係者の中にはマルチの勧誘やってる人達が居て、それが悪い噂の元」ってのも、その中の彼女らの過去の不始末が発端なので)
(固有名詞は伏せます。彼女らが今現在もマルチやってるか分からないしね。運営や僕の大切な仲間に何かされない限り、大ゴトにはしません。イナイレでもペダルでも…)


 んで、今の道齋さんの姿ってのは、僕は実は好きなんですよね。
 大きな権力と離れてから、憑き物が取れたというか、すっごく自然にマダオのコスプレしてて楽しそうだし、それ以外では純粋に出場者・出演者のサポート役に回っていて、あぁ、この人も一人のコスプレイヤーだったんだなーって、ようやく思えるようになった(笑)
 あのマダオは誰が見てもハマっていて、二週間後の東京、となりでコスプレ博でもやってたので気に入ったのかしら…。

 じゃあ、読んでる人が気になるであろう、今のコスサミを最も仕切ってるのは誰?…ってなると…。
 僕が思うにはやっぱり、昨年よりテレビ愛知からコスサミ事務局を引き継いだ、(株)WCSの小栗徳丸代表(12年前のコスサミ発起人の一人でもある)なんじゃないかな…。
 だって、自分が仕切る!って強い意思が無きゃ、わざわざ独立して会社起こしてまで、この金食い虫な巨大イベントを引き受けないでしょ?
 日々東京と名古屋を往復して色んな所にコネクション作ってるのも、とっくに財政破たんに陥っていたコスサミの立て直しと発展のための奔走だと思う。
 説明すると、ドンブリ勘定と悪ノリで世渡りしてるコスプレ業界の人に比べて、テレビ愛知というマスコミ業界出身の小栗さんは独特の鋭さがあります。
 もっとも、小栗さんが大魔王だったとしても、その後ろにはさらに巨大な邪神が控えてる可能性もありますからね…。
 ちなみに僕に取材パスの発行を決めてくれたのも、「どんどん批判してください!それだけ、心があるって事ですよ」と言い切ったのも、小栗さんですからね。頭が上がらないですね。

名古屋発のクールジャパン!世界コスプレサミット仕掛け人に迫る-東京ウォーカー

■ 終演後の名古屋国際ホテルロビー
1055016_2101713245_64large
 突撃して、各国代表チームが宿に帰って来る光景をチェック!
 入賞したチームもそうでなかったチームも、ここでようやく本当の笑顔を見せてくれるのよ。
 だって決勝まではどうしたってライバルですもの。それが終わって、キャラを演じてる笑顔じゃなくって、本人の心からの笑顔が出てくるんですよきっと。

 ここで、日本オーガナイザー(各国で予選を管轄する利権にまみれた役)の柴田昭氏がいつになく興奮気味に「おい、これ書いておけ!」と宣言しやがりましたので、その言葉を書いておきます。
・ 2020年までに日本予選での競技人口1000人を目指す!
・ 2020年までに47都道府県で地区予選を開催!
・ 2020年までに日本からチャンピオンシップ優勝チームを三たび輩出!


 …さて、どうなるんでしょう?
 参考までに今年の国内予選って、4予選で競技人口50人も行ってませんから…。
 僕は過去2年の経験から、この人が本気になっちゃった時って、ああ、また振り回されるなァ…という予感がしてるんですけど。
 だいたい、コスプレ先進国だけどパフォーマンス後進国である日本においては、マトモに考えたら旨味の殆ど無いであろうコスプレサミット予選の管轄権を昨年からウッカリ握ってしまい、2年連続でそこそこ大火傷を負っているにも関わらず、まだ続けようというのだから、彼はバカかもしんない。
 もっとも、予選3年やってダメだったというのにまだ続けるかもしれない僕もバカかもしれないので、結局みんなバカかもしれない。
 いいんですよ。コスプレなんて高尚なものだと思うからいけない。
 物好きがやってる。それだけで良いんです。バカがやればいいんです。僕ももっとバカになります。

1055016_2101713246_88large

 つづく…?
 次は、世界一決定戦だけがコスサミじゃない!大須コスプレパレードやニコニココスプレクションの方面を雑多に書いてみようと思います。
 →こちらの記事へ! 


【昨年の記事】
・ 宇宙一長い世界コスプレサミット2013-決勝レポ編(昨年の同大会レポ)
 
【 宣 伝 】
 そんなコスサミの10年史を表と裏からまとめてみた同人誌「世界コスプレサミット非公式読本」、まだまだ売れ残り中!
 自家通販 ・ 
COMIC ZIN様の通販 ・ 中野まんだらけ様の通販 

 伏見地下街のビブリオマニア様では委託販売中!立読み可。
 鶴舞中央図書館では、郷土資料コーナーで閲覧できます。
 (遠く離れた千葉県民の作った同人誌が、ご当地の名古屋の図書館で郷土資料になるとは…)
 

【歴代日本代表チーム一覧】 ※カッコ内は改名分 ※08年までは代表チームが複数組
2005―――――
 東日本個人: はるか(まりあ) 「美少女戦士セーラームーン」
 東日本団体:[チーム・わんわん] 奥棲たくみ/玲羽詩音(悠羽司恩) 「犬夜叉」
 中部個人 : サイラ 「ファイナルファンジー4」
 中部団体 :[中村藩] 藩主/奥方/若/ぷち若 「ルパンIII世」
 西日本個人: Sou 「聖闘士星矢」
 西日本団体: 藤間あゆみ/ミヤピン/ナマリ 「トップをねらえ!2」
 ネット個人: 優奈 「これが私のご主人様」
 ネット団体:[BK ムーン] バービー月野/多田カイエ/ライター設楽「美少女戦士セーラームーン」
2006―――――
 東京 : 葵朔夜/ゴルディ 「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」
 WEB :[婆薔薇(バーバラ)] 万鯉子/蝶子 「ベルサイユのばら」
 名古屋:[どんぼシスターズ] 伽羅/ ray ya 「ふたりはプリキュア」
2007―――――
 大阪 :[アキラとしぐま] 隼しぐま(愛華しぐま)/蒼一輝(コノミアキラ) 「ドラゴンボール」
 東京 :[チームはっせ] キキワン/時雨直輝(なおきち) 「デスノート」
 名古屋:[にゃこニックフロント]たかそう(たかそうゆさき)/ダークナイト 「コードギアス 反逆のルルーシュ」
2008―――――
 東京:[チームはっせ] キキワン/時雨直輝(なおきち) 「風の谷のナウシカ」
 大阪:[唯×実] ユイ(雅南ユイ)/みの(朶恵みのり) 「コードギアス 反逆のルルーシュ」
2009―――――
 [YURIE] YuRi(因幡優里)/ RiE 「戦国BASARA」
2010―――――
 [アキラとしぐま] 愛華しぐま/コノミアキラ 「忍者ハットリくん」
2011―――――
 [三振] 竹取物語/榊葉こお 「スーパーマリオブラザーズ」
2012―――――
 [士魂-SHIKON-] 霜月紫/海都~kaito~ 「薄桜鬼」
2013―――――
 [沙久] 万鯉子/FRAN 「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」
2014―――――
 婆娑羅] amini/媛次あずま「戦国BASARA4」