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 池袋ACOSでウルル衣装展示中!(モーニング38号グラビア版かな)
 12/14まで。急げ。 背中のマークも立体だ。黒いけど。(2巻裏表紙からは赤で描かれてました…)

 衝撃のサイコホラー漫画コンプレックスエイジですが、恋人との別れを経て、感傷に浸る間も無く、ついにメンヘラ女子が登場する展開となりました。
 1話で渚に叱られていたコが、再生・強化して帰ってきたのです。
 昨年末に出会っていたという設定だから、5月の連載開始から半年で、劇中では既に10ヵ月が経過していたのですか…。
 って事は!渚は2013年末で26歳だったので、1987年生まれ?超人機メタルダーと仮面ライダーBLACKの年ですよ! だから何だ!

× × × × × 

【27話】
 ハロウィンコスプレイベントで賑わうとしまえん。
 偶然訪れていた恋人・千田の、コスプレイヤーに対する偽わざる本音を聞かされてしまった渚は、覚悟の上、コスプレ姿のままで彼を呼び止めた…。

◆「あそこにいる子に見られたくないんだ」
 遊園地イベントではコスプレイヤーをアニメキャラとして見ている子供の目があるので、言動は気をつけたい所です。
 もっとも、部屋の合鍵を彼に返すシーンの意味を、女児が理解できるかは分かりませんが。

◆「どっちの私が欠けてもわたしは成立しないの」「だったらわたしはこっちに居たい」
 ああ…ついに別れの言葉を彼に突きつけてしまった渚。
 考え方が極端なんだからもう…でもイイ笑顔だ…

 おさらいですけど…千田君の言動は男性目線からすると特に珍しいものではなくって、アニメは見てるけどコスプレに詳しくない程度の男性にはありがちなんですよ…。
 恋人が自分の知らない男たちのカメラの前で肌を見せているのはイヤだろうし、盗撮されても平気なんてのも理解できないだろうし、「いつまでも続けられるもんでもないんだしさ」ってのも客観的には考えるだろうし、デブのくせに露出多い格好するなってのも身内での会話なら出てくる訳で…。
 埋まらない溝を描いたと言うか、徹底的に「えぐって」いただきましたね!
 結局、「普通の感覚では理解しがたい事(も)やってる趣味」なんだな…。
 千田君の再登場はあるか?

× × × × × 

【28話】
 としまえんで話しかけて来た女の子・りうは、一年前に渚が「遊びでやらないで」と釘を刺したコスプレイヤーだった。
 今は色んな事を勉強して「より一層コスプレが楽しくなったんです!凪さんのお陰です!」という彼女は、渚たちのスタジオ撮影に加わってくる。
 しかし渚にくっついて甘えたがる綾のコスプレ技術の稚拙さに対して、るうは何か負の感情を垣間見せていく。

◆ジョギングと腹筋
 ナントカ式ダイエットとかじゃなくてー!
 痩せたいならシンプルに、体動かして、入る量よりも出る量を増やさないとダメなの!
 これをやらないで楽して痩せようとするから、みんな痩せないの! 葉山を見習え!

◆葉山の希望職
 「コスプレイベント運営の仕事」ですか。
 うーむ。コスプレイベント団体と言っても、ちゃんと会社登記されてるものばかりでもなく…。

【小:サークル活動が高じて何人か集まってイベントやるケース】
 小さなイベントはこれが多いかなー。

【中:一応は会社としてイベントやってるケース】
 公共施設なんかは個人相手では貸し出してくれなかったりするので、会社登記して企業化(もしくは社団法人やNPO団体に)してる所もあるけれど、コスイベ開催だけで黒字化して従業員を養い続けるのは難しいのです。
 スタジオやコスプレ衣装店の経営なども兼ねてたり、全く別の副業(本業?)持ってる人が多いかなー…。どのみち所帯は小さく、友人同士や紹介で集まるので、あんまり求人サイトなどで募集したりはしない。

【大:大きな会社の中でイベント部署であるケース】
 コスプレ衣装を販売するアニメイトやコスパなんかは社内でイベント部署を持ってたりします。
 同人誌即売会やってるスタジオYOUみたいな大きなイベント会社も即売会併催でコスプレイベントをやってたりします。
 葉山は家庭教師を派遣する会社の営業出身だし、総合職も行けそうなので、こういったコスプレ関連企業の中途に応募する道は無くはない…かも。
 しかし新卒以外の求人数は少ない。概ね労働環境も悪い。

 コスイベの現場での運営スタッフって、バイトと言うか、日給いくらで働いてるパターンが多いです。拘束時間の長いイベントは当然日給も高いものの、時給換算するとだいたい1000円以下かしら…?
 同人誌即売会との違いは(サークル申込みたいな)事前に参加者との金銭のやり取りや事務作業が殆ど無いので、アバウトな団体だと、とりあえず会場予約して、Cureやカイブで告知して、当日のスタッフ頭数をある程度そろえるだけでも出来てしまうんだな。トラブル防げるか・黒字化できるかは別として。
 昨今はイベントの形も多様化しており、一般人との緩衝剤になったり列誘導などの高スキルなスタッフのツイッター見てると、毎週あちこちに飛んでらっしゃる。

◆りう名刺
 CureもカイブもIDが6ケタ!2010年代のコスプレイヤーっぽいですなぁ。
 ハハッ。詳しくは22話の解説で、渚の名刺項目を参照。

◆りう私服
 ゆるふわパーマに困り眉に頭上のリボン…
 イカン!この女、メンヘラだ!!サークルクラッシャーだ!!
 渚、逃げてェェッ!!

 「メンヘル=メンタルヘルス」は「心の健康」全般を指す言葉であり、医学的な特定の病名ではない。
 うつ病(あるいは躁鬱病)は、心療内科や精神科で治療を受けられる。通院には抵抗があるだろうが、ここ書いてる人も若い頃にうつ病からの不眠に悩んで心療内科のお世話になっていた時期があるので、うつで苦しんでいる人が居たら、まず行ってみてほしい。
 オタク界隈では2chのメンタルヘルス板の常連を「メンヘラー」と呼んだ事から、心が病んでる人や自己演出の意味合いを含む蔑称として使われるが、最近は単に「自分メンヘラだしー」くらいに使われる。
 キャラ付けとしてのメンヘラは、自意識過剰かつ自分のか弱さとか儚さとか純っぽさを強調したがるので、ファッション的には無垢な少女っぽさを装う傾向。黒髪ツインテールとか、前髪パッツンとか、お人形風ウェーブとか、タレ目メイクとか、困り眉とか多いんスよ…。
 人によりけりで他人を振り回す傾向もあるので、特に(女性経験の無い)男性ばかりのオタクサークルに入った場合はトラブルメーカーとなり「サークルクラッシャー」、うまく複数男性を手なづける事に成功した場合は「オタサーの姫」などと呼ばれる。

守られ女子になりたい!困り眉の作り方-ハウコレ

◆「つけまってつけるの難しいですよね~」
 きゃりーぱみゅぱみゅの歌のお陰で飛躍的に認知度が向上し、使ってる事を隠すどころかアピールする方がオシャレ、みたいになりつつありますね。
 片目を閉じた状態で、もう片目で鏡を見ながら付けるので、慣れないと大変らしいです。
 着ぐるみレイヤーだと、流れる汗が入って片目が開けない状態でそっち側の外れたパーツをつけ直す…みたいな大変さでしょうか?(多分違います)

◆「まぶたはさんじゃいました?」
 ビューラーで睫毛だけでなく瞼まで挟んじゃうと凄く痛いそうです。
 4話で渚が綾に言った「はさんだら言ってね」が伏線であったか…?
 もちろんわざとやってますよねー、りう嬢は。

× × × × × 

【29話】
 引き続きスタジオ撮影。
 渚、逃げてェェッ!!

◆鏡面撮影
 ロケーションではボリビアのウユニ塩湖が有名。雨期の晴れ間には湖面が地平線まで広がって青空と雲を反射するので、そこに立つとまるで空を歩いているような情景になる。
 で、劇中で登場する浅いプール付きの撮影スタジオ、これって実在するのかな?有れば是非使いたいというレイヤーも多そうですが…水を使った撮影セットはコストがかかるって事は、特撮ファンなら分かるでしょ!
(平成ウルトラシリーズでもプール撮影は殆どやらなかったもんなぁ…)
 鏡は撮影バリエーションを増やし雰囲気を作れる便利な道具だが、角度によっては撮影者も写ってしまう。

◆ウォータープルーフ
 水に濡れても崩れない。水中撮影やプール撮影やお風呂撮影などで活躍。
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着ぐるみ用ウォータープルーフ。短時間の小雨程度なら防げる。

◆「りうさんは…わたしのせいでああいうキツイ言い方をするようになっちゃったのかな…」
 100%おめーのせいです。

◆「完璧主義者は卒業?」「ううんまさか」
 公子の問いには否定する渚でしたが…「でもそれだけじゃないって最近少し思えてきて…」と天を仰ぐのであった。
 不器用ながらがんばる新人レイヤーの綾、太ってしまったけどコスプレを続けたい葉山。人との出会いが、渚の氷の心を溶かしてしまったのか…。
 そこに気づくまでの間に、どんだけ他人の血を流して来たんでしょうか、この人…。

◆ネット掲示板
 匿名であれ記名であれ、自分に悪意が向けられるのは怖いものだと思う。
 劇中では画像がリンクではなくそのまま表示されているので、まとめサイトもしくは専用ブラウザ使用かもしれないが、元ネタは勿論2chでしょう。
 コスプレ板は2chでも比較的古参の板である。99年に新設された旧ネットアイドル版が(初期からコスプレイヤー叩きにも利用される事が多かったので)半年後に改称したもの。このため現在でも、コスプレ姿を披露するネットアイドルやメイド喫茶の話題が含まれている。
 2ch規約によればレイヤーとカメラマンも「個人三種」に該当し、個人を特定できる内容で誹謗中傷は禁止。と言っても形骸化しているのだが。
 以前は個人叩きスレはNGですぐ削除されていたが、現在では乱立。どうも「個人二類」(創作物の提供で対価を得ている人)との区別が曖昧になってしまい、より無法地帯と化している。
 誹謗中傷があった場合、削除依頼を出すのが正しい対処方法…なのだが、これをやると本人が2chを見ている事が明らかになるので、叩く側が余計に調子に乗ってしまうというシステム上の欠点がある。
 mixi・アーカイブ・ツイッター・フェイスブックなどの登場で、相対的に2chの需要は低下しつつあるが、腹いせに個人名を出して悪い噂を流す輩は後を絶たない。
 当然ながら、被害者が訴えた場合は匿名であっても情報開示され、逃げられない。仮に書き込み内容が事実であっても公益性が無い場合(個人的トラブルや性癖の暴露など)は名誉毀損罪となるので注意。

◆ビッチ
 いわゆるヤリマンの意味である。両方書き込まれてるけど。
 なお厚生労働省の調査によると、すーぱーそに子のコスプレをしてる女子の8割はビッチ、という統計結果が出ている。(半分ウソ)
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 渚への一方的な思い入れから、綾に対して嫉妬と憎悪を抱き、匿名掲示板で中傷して、それを別件で謝るそぶりを見せつつ、善意を装って綾本人に書き込み発見の報告をする…という高度なテクニックを駆使する新キャラ・りう。(本名不明)
 たった2週ちょいの登場で超人気キャラだよ!1ミリも感情移入は出来ないけど!
 恋愛編では静かだった読者の皆さんが、メンヘラ編では「いるいる!こんなヤツ!」みたいに盛り上がってるので楽しい。お前ら恋愛経験は殆ど無いけど、病んでるヤツに振り回された経験は有るのな!

 このね…一対一じゃなくって、間に誰かを挟んだ状態での愛憎劇ってのが女子っぽくてさ…。
 僕が今まで聞いた中で一番怖いイヤガラセも、「気に入らない相手が大好きなキャラのコスプレを自分もやって、写真をUPしまくって相手よりも多くのイイネを集める」です。

 渚、逃げてェェッ!!


単行本は2巻まで。コスモ前号にはウルル型紙付属。


◆個人的おしらせ
 冬コミ三日目12/30(火)東ホールT-06aで、今までの「コンプレックス・エイジをコスプレイヤー視点で解説」シリーズをまとめた同人誌を発行します。
 書きも書いたり本文36P、おそらく単行本3巻辺りまでカバーできるように、渚が千田君の部屋から飛び出す24話までの、字ィばっかりの解説集でございます。
 今週末が原稿製作のヤマ場!10年前に学んだAdobeインデザイン知識フル活用!
 基本的にはこのブログの加筆修正版ですけれども、聖地巡礼もやります!ビッグサイトとか、東京駅とか、プラザ平成とか、TFTとか、東急ハンズ新宿タイムズスクエアとか…。
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 (関東民には極めてありがたみの無い聖地である)
 
 サークルスペースの都合上、特撮イラスト本シリーズは在庫のみで、4-9巻をセット販売する形式とします。
 同じく在庫の「世界コスプレサミット非公式読本」も置きます。23話で千田君がネットで見てた世界大会のアレ。2003-2012年まで、世界的コスプレの祭典を表と裏から大研究した本です。
 コスサミ本は、自家通販COMIC ZIN様の通販中野まんだらけ様の通販、また伏見地下街のビブリオマニア様では委託販売もありますので、面倒な方や遠方お住まいの方はそちらもどうぞ。
(この本、鶴舞中央図書館の郷土資料コーナーにも入っているのである!)