明日からゲームショウが一般公開ですね!
   楽しみです。

   ネオジオポケットにカラー画面バージョンが出るらしいとか。
   噂されてるバンダイの携帯ゲーム機ワンダースワンは、キャラゲーだけかと思ったらFF1,2,3を移植するとか。
   劣勢と見られていたソニーのプレステが意外にも健闘してて、こりゃセガサターンも危ないんじゃないかとか。


   …そんなに面白くない冗談ですね。じゃ、フツーに。
  
   ×   ×   ×   ×

   第20回東京ゲームショウが開催されておりますが、ではちょいと、その歴史を振り返る…と大げさですが、初期のゲムショを振り返ってみませんか、というお話。

   第1回ゲームショウは1996年9月に東京ビッグサイト(青島知事による都市博中止で、オープンが1年早まったのである。コミケもこの夏からココ)で開催されました。2001年までは年2回、秋と春に行われていました。
   おそらくは老舗である「おもちゃショー」のコンシューマーゲーム版、といった発想だったのでしょう。業者向けの見本市と、一般客が楽しめるお祭りとしての両面を持つ、一大ゲームイベント。ただキャッチコピーの「ゲームショウでゲームしよう」はややハズカシかったですが。
   ちょっと時代背景を振り返ります。
   96年といえばバブル崩壊後の「失われた10年」の真っただ中です。
   前年のオウム事件に見られる様に従来の価値観が次々と崩壊し、経済は萎縮を続けて町には100均と低価格レストランが増え、メーンカルチャーは消滅し、マ ス単位に受ける作品が無くなった一方、サブカルブームが起きてアニメ・マンガ・ゲームがもてはやされます。ヒット商品はまずコアな層に受けて、そこから ブームが広がって行く…というパターンが定着しました。
   この年の春に最終回を迎えた後、社会現象にまで発展した「エヴァンゲリオン」が好例だと思います。
(当時フジの午後ワイドショーだった「となりのパパイヤ」でエヴァ特集が組まれ、司会が田代まさしだったんだ…。初号機のフィギュアを持って「キーン!」とおどけるマーシーの姿、今も覚えてるよ…)

   ゲーム史的に見れば、長く続いたスーパーファミコン時代がドラクエ3のリメイク版(12月発売)によって有終の美を飾り、次世代機戦争としてプレステセガサターンがデッドヒートを繰り広げていた頃です。と言っても、翌97年1月にFF7の発売が控えていた事で、既にプレステ時代が到来していたのですが。

   そんな時代背景で生まれたゲムショが、初期からおもちゃショー等と大きく異なっていた点が2つ。つまり、最初からコアな層を狙っていたって事ですが。

[1]   同人誌即売会が会場内で併催されていた
[2]   コスプレが公認されていた

  
   1についてはごく初期のみですが、権利元のメーカーと、あくまでファン活動でしかない(ほぼ無許可の)同人誌のサークルが同じ会場に入っていたというのは、あまり聞いた事がありません。
   しかし問題もあったと思います。
   最初は確か、ゲムショ全体のパンフレットにサークルカット(フルカラー!)も一緒に載っていたと思いますが、2回目以降はゲムショのパンフとは別に、即売会コーナー専用のパンフが作られました。
   当時のサークルは、カットに住所を書いたりするのが当たり前だったんですよ。しかしそれはあくまでオタク同士だから成立するのであって。
   ゲムショにはちょっとゲーム好きなだけの一般人も多く来場します。そんな人達にとってはやはり、公式な物販と区別がつかないでしょうし。
   かといってオタク層にとっても、18禁アウトで少数のサークルしか参加してない即売会では、魅力無かったでしょうし。
   この同人誌即売会の企画は、ごく初期のみで消滅しました。それで良いと思います。


   2については現在も定番として続いていますね。
   最初は今に比べて更衣室が狭くて大変でした。
   これも初期は「コスプレ1000人パレード」という企画が有りまして、1000人のレイヤーが集まって会場内をパレードする…というものでしたが、コスプレに興味無い人や、急いで移動中の人にとっては邪魔なだけでしたので、無くなりました。
   ↓小森まなみさんファンのサイトで、当時の混乱ぶりを発見。
http://www.kt.rim.or.jp/~tmizuno/komori/event/970406_6.html

   なんでこんな事を詳しく書けるのかというと、この2回目のパレードに私、参加してたんですねー。…ボルテスVで。今だったら絶対に晒されて叩かれてるレベルの出来だったけど、当時はみんなゴッコ遊びレベルでしたからね。
   若いコは知らないと思うけど、昔は殆どウィッグなんて被ってなかったし、スッピンの人も多かったしね。
(現在のコスプレのパターンは、2000年代に入って、ビジュアル系バンドのファンから持ち込まれたものだと思う。)
(そしてデジカメとネットの普及で、誰でも自分の写真を公開できる様になった事、多くの専門業者がビジネスとしてウィッグやカラコンやコスチューム販売に関わる様になった事が、飛躍的に美麗な(V系的な価値観で)レイヤーを増やした、と。)

   痴豚様こと伊集院光はこの当時ラジオで「貧乏コスプレが悪い訳じゃないけど、クリーニング屋のハンガーで作った羽が曲がっちゃってるのを見たりすると、もう少しどうにかなんねーのかなって気になる」とボヤいていたのを思い出します。

   97年秋の第3回から幕張メッセに移動しましたが(この時に同人誌即売会は消滅した様な気が…曖昧)、その後しばらく行ってないので、分かりません。
   その間のトラブル・事件の類も噂では聞きましたが、その場で見た訳でもなく、客観的な資料も無いので、いいや。

   ×   ×   ×   ×

   さて、今回のゲームショウですが、何やらコスプレイベントの色合いが強くなりました。どうやら本当に公式催事化された様です。きっと世界コスプレサミットの盛り上がりに影響されたのかもしれませんが。
   どうしても不況下ではメーカーが見本市への出展を縮小させがちなので、その補完の意味合いもあるのかもしれない。

http://www.cosgroove.com/  
>東京ゲームショウ2010より公式催事化された「コスプレ」活動を支援推進するチームをここに立ち上げます。

   では何処が変わったかというとまず、コスプレイヤーを対象に、朝8時から更衣室が開放されるのです。これはおそらく、毎回毎回女子更衣室がパンクして1時間以上並ばないといけなくなる事への緩和策だと思います。
   しかし着替えたからといって優先的に入場できる訳ではないので、その後は10時開場まで一般列に並ばないといけません。気温30℃の屋外に、レイヤーが並ばされるとどうなるか…あんまり良い予感はしません。溶けますよ?色々と。

   さらに土曜18時からは「コスプレ・ダンスナイト」なるイベントも開催(中夜祭?)されるそうですが。
   また土曜にはメタルギア、日曜には真三國無双が、それぞれメーカー公式のコスプレコンテストを行います。ホント、どうしちゃったのかしら。

・ゲームショウ内のコスプレ関連のイベント一覧
http://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2010/visitor/cosplay.html
・メタルギア コスプレキャンプ
https://www.konami.co.jp/gs/mg_cosplay/
・真・三國無双コスプレコンテスト
http://www.gamecity.ne.jp/tgs2010/contest/

   ただ、そもそも写真撮影可能スペースが、同所で行われてるワンフェスなどに比べて非常に狭く(ホール間の通路のみ)、人が密集してて危険…という部分は、やっぱり今回も改善されてないです。
   まぁ、ゲムショはあくまでゲームのイベントですから、仕方無いと言えばその通りですが。でもコスプレを目玉に持ってくるんだったら、そこを改善しないといけませんね。

   そんなゲームショウ(の最終日)に、何やら隠し球を用意してるコスプレイヤーが居るみたいですよ?






ドリキャス100917B
   セガが生んだ20世紀最高のゲームマシン。



<参考映像>