「仮面ライダー&ゴレンジャー コンサートホールに大集合!」

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 テレビ朝日「題名のない音楽会」の公開収録、オペラシティホールまで行って参りました。

 なお観覧は当選はがき1枚につき2人まで可能で、この辺は日テレ「笑点」(最初に希望人数を明記して応募する)観覧とは違うんですね。
 正直、このパターンだと1人か2人か当日まで分からず、空席が発生しやすくなってしまうので勿体ないと思います。

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 収録開始前には、ベルリンフィル公演から帰ってきたばかりの司会:佐渡裕氏から挨拶。
 そして本間智恵アナと並んで、収録スタート。

佐渡 「僕はもう50なんで、仮面ライダーを見てたのは3代目くらいまでですね(V3?)。ホラ、どうしても中学生くらいになると、子供向けのものって恥ずかしくなるでしょ?小学生の頃は自転車にバット挿して、仮面ライダーみたいにして乗ってましたけど(サイクロン号のサイドマフラーの事)」

本間アナ「私の頃はジュウレンジャー(1992)でした」(1985年生まれだからね)

佐渡 「10人も居るんですか!?」

本間 「いえ、獣のジュウです」

 ここで登場したゲストの“家電ライダー響鬼”細川茂樹に変身ポーズをリクエストして、渋い反応されるありがちな失敗パターン。
(響鬼は音叉を額に当てて変身するので、明確な変身ポーズが無いのである)
 1971年生まれ40歳で、仮面ライダーと同じ歳の茂樹は「僕の小さい頃は、バトルフィーバーが大好きでした!」と公言。

 そして演奏が始まります。
 今回は指揮:金聖響演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団。
 ちなみに金聖響氏はアメリカに留学していたので、ヒーロー番組は子供の頃に少し見た程度だそう。

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■ レッツゴー!!ライダーキック

 颯爽と現れた、ささきいさお生歌!
 客席通路ではショッカー戦闘員が現れ、それを1号とオーズが蹴散らしながらステージへ駆け上がる。
 なお「仮面ライダー」(1971)の主題歌は本来だと、初期が藤岡弘、2号ライダー登場編から後に藤浩一(子門真人)です。

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■ 進め!ゴレンジャー ~秘密戦隊ゴレンジャー

 再びジャケットを着替えて、ささきいさおが主題歌と副主題歌(ED)熱唱!
 「ゴレンジャー」(1975)は約2年間続いた人気番組で、現在では戦隊シリーズ第1作として認知されている。(異説に関して、詳しくはバトルフィーバー項で後述)
 今度は会場2Fにアカレンジャー、1Fの4方向から他のレンジャーが登場し、合流してステージへ。
 ゴレンジャーは、マントを翻しながら並んで歩くだけでも格好良い…。

 …さぁて、ゲストの渡辺宙明(わたなべちゅうめい)先生が登場して、トークです。既に他で語られてる事も多いと思いますが、覚えている限り、あらためて書き留めておきます。

宙明 「最初に依頼が来たのが『人造人間キカイダー』で、なんだ子供番組か、って思ったんですけど、子供っぽくしなくて良いってんで、じゃあロックで行こう!って」

佐渡 「キカイダー!(本間アナに向かって)知ってる?脳が半分見えてるんで、自分だったらヤだなって。エッチな事考えてたら曇るんちゃうか?とか」(多分、ライバルのハカイダーの事を言ってるのだろう)

いさお 「僕、昔は和製プレスリーって言われてたんで。宙明先生の曲って、どこかロックだったりセクシーだったりするんですよ」

宙明 「だから僕、ずっと子供番組をやらせてもらってるんですけど、あんまり子供っぽくはしてないんです。それが良かったんでしょうね。そしたらそれが主流になっていった」

宙明 「最初に詩が来た時はこのバンバラバンバンバン…は入ってなかったんです。で、プロデューサーの所へ行って、当時は録音機が無かったからその場で演奏して聞かせて、OKが出ました。その後に電話がかかってきて、『あれで良いんだけど、最初に何か足してくれ』って言われたんで、ちょっと待っててくれって言って、10分ぐらいで考えたのがあの、バンバラバンバンバン…なんです」

佐渡 「多分、もっと時間あったらバンバラバンバンバン…以外のを考えてると思うんです。10分で閃いたものの方が良いって事もあるんです」

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 ここでゴレンジャー・イントロクイズ。
 5人それぞれのテーマソングのイントロを流し、どの色の曲かを当てるイズ。
 アカとキは当たったけど、モモレンジャーのテーマはみんな外れる。女性戦士なのに可愛らしい曲ではなく、パンチの効いたシリアスな曲にした理由を尋ねられ、

宙明 「これより前の時代の少女マンガの曲は、もっと柔らかいイメージの曲が多かったんですけど。前にやったマジンガーZの女性(炎ジュン?)の曲みたいにしてくれと頼まれたのかもしれませんが、忘れました。…というのは、ゴレンジャーの曲って凄く売れたんで、数が多いんです。全部は覚えてないんです」

(この他、息子に小1の頃からピアノを習わせて音楽家にしようとしたとか、それなのにある日突然「僕は父さんみたいな音楽家にはならない!」って言い出してドラム始めちゃったとか、そーゆー息子さんの話も語っておられましたが、長いんでカットされると思います)
(で、この息子さんはNHK「おひさま」の音楽を担当してる渡辺俊幸氏。「ゴーゴーファイブ」(1999)で、親子二代に渡って戦隊音楽を担当した事でも有名)

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■ バトルフィーバーJのテーマ ~ダンシングソルジャーズ

 「バトルフィーバーJ」(1979)世界各地から集まった5人の若者が、ダンスしながら秘密結社エゴスと戦うシリーズ第3作。
(ただし前2作から間が空いており、石ノ森章太郎ではなく東映オリジナル作品、5人の戦士+巨大ロボを登場させた作品なので、本作を戦隊シリーズ第1作として数えるパターンが、94年頃までは一般的であった
 なにせ前年の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の影響を受けてるので、アクションもBGMも踊りまくっているのである。

 この5人の、世界の地域をイメージした5つの楽曲を連続で演奏。
 そして主題歌アレンジの「♪ひーとりひとりはー」のメロディで、バトルフィーバーロボ出動シーンなどに使われていた壮大なイメージのアノ曲。
 これがオーケストラで流れた瞬間、本気で鳥肌立ったね!
 海底のビッグベイザーから発進したバトルシャークが、海面を割ってザバー!っと浮上してくる勇姿が脳内に浮かんだよ!
 音楽のチカラって凄いな!

宙明 「これ、最初は踊りながら戦うって事だったんですけど、やっぱり踊りながらってのは難しいんですよ。だから名乗りシーンで踊る事になりました」

 佐渡氏は「コサックのテーマはまんまロシア民謡でしたね」「フラメンコはバトルフランスやなくて、スペインやないですか」とボヤいていた。
 ファンの皆さんは知ってると思いますが、バトルフィーバー隊は5つの国というより、5つの大陸や地域のイメージなので、バトルフランスは分かり易くヨーロッパ全体のイメージで、ああなってるんですね。

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■「爆竜戦隊アバレンジャーDELUXE」メインタイトル

 「アバレンジャー」(2003)の音楽を担当した故羽田健太郎氏は、この番組の先代司会者。
 この曲は劇場版で使われていた曲で、主題歌アレンジでは無い、純粋なBGM。佐渡氏もハネケンへの素直なリスペクトを覗かせていて、

佐渡 「この曲のオーケストラ、使ってる楽器は少ないんですけど、それでいて大きさを表現しようとしているんです」
(編成に目が行く辺りは、やはり指揮者の視点なのかな、と思いました)

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■「海賊戦隊ゴーカイジャー」

 もちろん放送中作品からも。
 主題歌ではなく、5人が作戦会議をしてるシーンや、ピンチから反転するシーン、決意を語るシーン等に使われてる、あの、「デレレレレレッ、デレレレレッ…」っていう、低い音から盛り上がって行く曲。
 そして曲の後半に客席通路からゴーカイジャー5人が現れて、ステージへ…。

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 この模様は地上波では7/31オンエアBSでは8/6,7オンエアだそうです。
 収録は50分くらいあったんで、かなりカットされてると思います。
(2回分収録なので、この後の第二部はマーラー特集で9月オンエアだそうですが、こちらはあまり詳しくないので…)

 すばらしかったです。
 夏休み特集の一環とはいえ、戦隊やライダーの曲、そして音楽家が「題名のない音楽会」で取り上げられる事自体、快挙だと思います。
 93年頃に「怪獣音楽特集」で、ゴジラやモスラのテーマが演奏されたとき以来の衝撃でした。(当時の司会は初代の黛敏郎氏)
 クラシック音楽だって、元は劇伴曲として作られていたりした訳ですからね。
 そして佐渡氏の動きを見てると、人はよく分からないものに遭遇した際、とりあえず腕を組む、というのがよく分かると思います(笑)



 そんなわけで、ガソリンは出光で入れます!


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