駄チワワ:旅と怪獣舎

文化史としての…コスプレ・同人・特撮、たまにプロレスなどを“読む”ブログです。色々と足を運んだり調べたり。歴史やムーブメントとしての記録や考察やら、とにかく書いて残します。 特撮ファンの着ぐるみコスプレイヤー、駄チワワが書いてます。一つの資料としてお使い頂ければ。

18禁

「ブログ読んでるよ」はこっそり教えてくれると喜びます。

資料: 91年,コミケ幕張メッセ追放事件

 これも、データハウスより発売中の書籍「コミケの教科書」寄稿用に書かせて頂いた資料部分なのですが、宣伝かねて公開しちゃいます。冬コミシーズンですしねっ。


・ コミケ81拡大準備集会レポ-今日の言わせれ
 このサイトで拡大準備集会での質疑が細かくレポートされているのですが、「和解をテーマに次のコミケSPを幕張で開催するのはどうか?」という質問に対して、市川代表が「借りられるとは思うが、条例が変わってないので開催は難しい。あと向こうからの謝罪は欲しい」と答えるくだりがあるのですが…。

 この「幕張メッセ」「千葉県の条例」という言葉にどんな歴史的な意味があるのかも、若い世代はもう、知らない人が多いと思います。
 世代の移りはもちろん当然ですし仕方ないのですが、これを風化させてはいけないと思うので、えっちな漫画を描いてる人・えっちなROMを出してる人、またそれらに興味ある人達には、カタイ話ですが読んで頂きたいと思います。
 ちょっと参加歴の長い世代には、殆ど既知の話ばかりだと思いますが。

 この事件を書いておかないと、毎回50万人を動員するコミケだって、過去に猥褻図画問題で一度は潰れかけている、だから「表現の自由」を謳いつつも、法に触れる可能性の高いものには規制をかけざる得なくなった…という事が伝わらないと思ったので。
(準備会だってイジワルで販売停止を課しているのではなく、そうしないと“場”が維持できなくなるという話です)

 前にも言いましたが、本来は被害者の存在しない性表現への規制なんて、ナンセンスですし。
 無駄に規制のハードルを上げる必要なんか無いのです。
 しかし、今あるハードルは超えなくてはならないし、ハードルが作られた経緯も知っておいた方が良いと思う訳でして。

 もし同人界隈で、ワイセツ図画問題の事を誰かに教えたいという人は、とりあえずこの記事の内容を「資料として」教えてあげれば良いと思います。

※ 2013年12月、猥褻基準の件とコミケSPの件を最後に追記しました。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 
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コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第三回/わいせつ図画問題編]

90年代前半。コミケの歴史上、最大の危機となった猥褻図画問題。
十数年の間に風化したかに見えたそれは、一部のROMサークルの暴走によって、いま再び現実の脅威へと浮上しました。

・ コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第一回] 
・ コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第二回/データ編] から続いてます。

 長かったこの話も、これで最終回です。
 この猥褻図画の問題は、他でもっとちゃんとした研究や議論が沢山あります。
 それはややこしくなるので、これもあくまで、概論で語ります。
 コスプレだから、ROMだから、18禁だから悪いのではありません。
 何が問題なのか。コミケという場を維持しつつ、より多くの表現を残すためには。
 どうか多くの皆さんの、知る・考える、きっかけになれればと思います。
 
× × ×
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コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第二回/データ編]

 たった十数年前の事。
 アニメや特撮ばっか見てるオタクは、犯罪者予備軍みたいに言われた時期がありまして。
 コスプレは同人詩即売会の余った場所でやってる程度で、たまに取材に来てたのはエロ本かトゥナイト2でした。
 そっち方面へ寄ってく人も居たけれど、それは、拡大して人が多くなれば色んな人が出てくるからであって。
 一部を全体に置き換えるのはバカバカしい。
 何かを守るために、別の何かを切るんじゃなくて。
 より多くを守るために、じゃあ、どうしたら?
 
 …とまぁ、熱苦しいアジ演説から始めます。
(以前観劇した「僕達の好きだった革命」のクライマックスの演説シーンを思い出した)


・ コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第一回] から続いてます。

 第一回を色んな人にリンクで紹介して頂きまして、やっぱり一部では、「だから18禁ROM売ってる奴は…」「コミケにコスプレROMはいらない」みたいな切り口で語られてしまったけど、そうじゃなくて。
 単純なレッテル貼りで遠ざけるより、その向こうにあるものを見ないといけないと思うのでありまして。
 「コスプレだから」「ROMだから」「18禁だから」っていうレッテル貼りではなく、何が問題で、どうしたらリスクを回避できるのか、より多くの表現を守れるのか…って視点を、前回はまだ欠いていたかなぁ、と。これは自分の筆力が足りないせい。

 大切なのは少数の人々を切り捨てる事ではなく、どうしたらそれを大勢の中に取込む事が出来るか。
 …と、いう様な事を、「太陽の牙ダグラム」でサマリン博士が語っていた気がする。
 
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コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第一回]

「なんでコミケで見るコスプレイヤーって、露出狂で迷惑なヤツらばっかなん?」
「違うよ!18禁とそれ以外で、分割配置されているんだよ。18禁だって節度守ってる人もいるし。他のパロディ漫画ジャンルだってそうじゃん。」


・日刊サイゾーの、エロコスROMに関する記事
> 「コミケ発禁即売会」を掲げたイベントの実態は自主制作エロ画像販売会だった!!
> 「うしじまいい肉は氷山の一角!?」破廉恥すぎるエロコスプレーヤーたちの実情

コミックマーケット80アフターレポート(準備会公式サイト)

[上記に対する主な反応の、あくまで傾向]
 コスプレイヤー:「あんなAVまがいのと一緒にするな!」
 同人作家:「あんなルール無視連中はコミケから追い出せ!」
 カメラマン:「あの記事は偏ってる!彼女達は悪くない」

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 …上記の日刊サイゾーの記事は、(自分も読んだ瞬間は怒ってましたが)非常に扇情的でスキャンダラスな表現を用いている事は、まず言っておかなくては。
 あくまで、限られた人達が、限られた範囲でやってるだけのイベントだと思います。
 彼女達にしてみたら、身から出た錆とはいえ、つくった表現物を頒布する機会を失っていた訳ですから、その心境は理解できなくはないです。
(主催側の某人は後に「取材するなら言ってくれよ」的なツイートをしてましたが、この場合はそれやると潜入取材の意味が無くなっちゃうし)

 そしてここに記されている暴走気味な人達を、“コスプレイヤー”あるいは“18禁ROMサークル”のスタンダードとしては、絶対に捉えないでほしい
 18禁だって節度を持って活動してる人だってちゃんといますよ。
 「彼女達は一度逮捕されるべき」なんて、それって人生に関わる事ですからね?
 
 それでも…記事にある様な人達の一部では、猥褻図画やコミケの開催危機に関する認識が非常に低い事も、事実であると思います。
 
 …自分と違う人の立場に立って考えるのって、すごく難しいと思います。僕だってそうです。
 だからこそ、自分の知る限り、思う限り、書いて残しておきたいと思いまして。
 これでもコスプレイヤーの端くれでもありますし。

 × × ×

 そんなわけで、色々と個人的めんどくさい事情(苦笑)を背負いつつ、なるべく、なるべく冷静・客観的を心がけて、書いてしまいます。
 言っておきますが僕もまた、流れのすべてを知っている訳ではありません。
 しかし毎回、コスプレROMジャンルは18禁・全年齢ともにチェックして回ってますし、周りにも18禁・全年齢ともにサークル参加してる人もおりますので、知ってる限りの事を、文責を示した上で書いて残しておこうと思います。
 そうすれば、どこかでもっと頭の良い誰かが拾って、何かの資料として、お役立て頂けるかもしれませんので。

 これら文中、説明する過程で、18禁コスプレROMそのものを批判している様に見えてしまうかもしれませんが、そこは誤解しないでください。
 18禁ROMであっても、だからダメだとは思わないのです。それも含めて表現というものです。
 僕自身だって、18禁ROMをこれまで何枚も買ってます。アタリもハズレも。エロ大好きですから。通常のAVなら、週に3,4本はレンタルしてますし!
 しかし、一部の人達ながら、売っているものの内容とリスクに対しての認識の低さは、これを肯定する事はしません。

 知っている限りのざっくりとした経緯を書きつつ、ここを読まれる皆さんに、色々と考えて頂くきっかけになれば、と思います。
 ハッキリ言って、長文ですよ? 7000文字超。

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