真夏の名古屋が誇る三大祭り、にっぽんど真ん中祭り・なごやエンタメ祭り・世界コスプレサミット(World Cosplay Summit=WCS)。
パンデミック中断からの再興は続く。コロナ後では最多となった36の国と地域代表チーム集合による世界コスプレサミット2024、その頂点となるチームを独自ルールによる衣装審査+パフォーマンス大会で決めるメインプログラム〝コスプレチャンピオンシップ2024〟ステージの模様を主にレポート。
名古屋市の最高気温38℃の酷暑の中、海を越えて集まった各国代表の演目とその見所を記します。
名古屋市の最高気温38℃の酷暑の中、海を越えて集まった各国代表の演目とその見所を記します。
趣旨として、世の中にチャンピオンシップ全体の内容に関する詳細なレポがどうしても少ないので、取材申請させていただき個人ブログでまとめています。
速報性で劣る分、情報量過多でお送りします!
速報性で劣る分、情報量過多でお送りします!
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2024年3月23日(土)、兵庫県は姫路市、アクリエひめじ「姫CON2024」特設ステージ…
立錐の余地なく席を埋め尽くした観客200人超、その眼前にて決戦の火ぶたは切って落とされました。
8月の世界コスプレサミット2024(WorldCosplaySummit=WCS)のチャンピオンシップ=コスプレ世界一決定戦(この是非は後で書く)に出場する代表チームを選出するための日本代表選考会。
いわば採点による〝競技〟化したコスプレの戦いです。
その全9チームによる国内決勝ステージの記録です。
ちなみに前回2023年から日本予選の運営会社が、10年続いた株式会社ミネルバ(COSSAN)→ファルール株式会社に移行しており、これはイベント会社ではなく元日本代表チームのFRANさんによる個人会社なので、今回はコスサミ予選ステージを単独開催ではなく「姫CON」という姫路市も関わるサブカルイベントでのステージを借りる形となりました。昨年に引き続き地区予選なしでの国内決勝一発勝負です。
実際は海外のコスサミ予選でも、当事国のゲームショウやニコニコ超会議のような大型イベントのステージを間借りしながら一発勝負で行われる事が多いので、それに近い形です。
今回は残念ながら自分では出場できなかったので、観客席から見たレポになっております。毎年ながら優勝チームの情報を冒頭に書かずに、時系列に沿って読み進めていくとわかる書き方をしていますが、他意は無いっつてんだろ。
■WCS2024日本代表選考会(3/23アクリエひめじ「姫CON2024」)
[今年の審査員]
左から、
・FRAN(WCS2013日本代表チーム。昨年より日本予選オーガナイザー就任)左から、
・麗華(海外イベント出演やワークショップ多数。コスサミのご意見番的存在)
・K Cosplay(WCS2019オーストラリア代表チーム。現在は東京在住)
・Jill(WCS2016ロシア代表チーム。現在は愛知県在住)
※昨年同様に審査員は過去の代表チーム経験者やコスサミ関係者で、コスサミを〝わかってる〟人選。
※ツッコまれる前にフォローしますがWCS2022以降ロシア代表は不参加で、外務省後援イベントなのでそこは致し方ないのですが、個人的にはそこを恩讐を越えてシレッと参加再開させるコスサミであってほしいと願っています。
[主なルールと審査方法]
○日本発のマンガ、アニメ、ゲーム、特撮のコスプレが条件。あくまで日本文化の発信。
○二人一組、2分30秒で、衣装点+パフォーマンス点の合計を競います。
○衣裳は自作が基本で、一部手伝ってもらうのはOK。写真や動画でレポート提出必須。
○大道具は3点まで。長編210cm、奥行90cmまで。ここは直接の審査項目ではないので他者の力を借りてもOK。
○ステージに持ち込める衣装・小道具・大道具の総重量40kgまで。
○衣装審査は別途、審査員のいる部屋でチーム毎に細かい部分をチェックして行われる。
○本年より「他イベントや公共の場も含めてマナー遵守。違反歴がある場合は申告する事」という旨で誓約書の提出が必要に。昨年の炎上沙汰を受けて…。
・日本代表選考会 公式ルール
ちなみに日本予選を優勝した後、コスサミ本体のチャンピオンシップではルールがもっと細かい。
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まず最初に断っておきますが、経済成長を前提とした社会では値上げは必然であり、それを批判する意図はありません。
あくまで何がどう値上げしているかという記録であり、資料として記します。
[比較条件]
・2020年2月に政府からイベント自粛要請が発せられる以前、つまりコロナ禍前の最後の開催分(多くは2019年)と、新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが2類相当→5類へと引き下げられ、政府による新型コロナウイルス対策ガイドラインが撤廃された2023年5月8日以降の最初の開催分を比較。このためニコニコ超会議2023がギリギリでガイドライン存在中の開催だったため2024を基準にしたが、この2回では料金が同じだった。
・一般的な入場者が午前中から入れる入場券の前売券一日分を比較。アーリー入場や午後入場や二日通し券は対象外とする。
・入場券とは別に、コスプレする際の更衣室料金も同様に、前売り一日分を比較。アーリー入場は対象外とする。なおコスサミと池ハロとストフェスは更衣室券=入場券でもある。
・イベント期間中の来場者数も記しているが、商店街やショッピングモールを使う大型コスプレイベントではコスプレイヤーとカメラマンの有料登録者以外にも周辺の見物人や買い物客などを加味して発表される。これは参加費を払った人以外に、後援する自治体にとっては地域への交通や飲食での波及効果も重要であるから…というような理由が挙げられるが、割とインフレ気味の数字が出やすいので注意。
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[ここまでのあらすじ]
2000年代初頭…千葉県千葉市湾岸エリア。川崎製鉄と日本鋼管の統合により発足したJFEスチールが事業を再編、その所有していた工場地帯の隙間に開発の波が押し寄せました。
ハーバーシティ蘇我計画。中核はアリオ蘇我。イトーヨーカドーを核とするショッピングモールで、その周辺に飲食店やホームセンターが並ぶ、巨大商業エリアが生まれていきます。
2005年、ハーバーシティ蘇我の第一弾として3区画がオープン。アリオ蘇我・ホームズ蘇我とともにその海沿いの一角を成したのがフェスティバルウォーク蘇我。ごく初期を除いて、セガが管理運営する娯楽施設として、映画館やパチンコやゲームセンターが核となり日帰り温泉やホビーショップも出店しました。
こんな時にはやっぱり資料的に役立つ古代遺跡コスプレイヤーズアーカイブに蓄積された記録によれば、「コスプレ開放」イベントの第一回は2007年の7/21。同年だけで5回開催されています。
多い日には数百人規模で参加者が来場するコスプレイベントというのは、千葉県では幕張メッセの複合型イベントを除いて殆ど存在しない規模でした。
多い日には数百人規模で参加者が来場するコスプレイベントというのは、千葉県では幕張メッセの複合型イベントを除いて殆ど存在しない規模でした。
当時猛威を振るったのが「仮面ライダー電王」、そして秋頃からは初音ミクブームが始まります。ボカロブームはサービス開始直後だったニコニコ動画・ピクシブを潤し、そして副次的にコスプレイヤーズアーカイブのユーザー拡大にも寄与しました。
振り返れば00年代は、バブル期に建造されたテーマパークや、大店法の規制撤廃から乱立を招いたショッピングモールやアミューズメント施設を使って、新規コスプレイベントが広がっていった時期でもあります。
過疎テーマパークやショッピングモールは背景が綺麗で、それでいて一般客が少ないというのがコスプレイベントとしての集客には理想的な環境だったからです。
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コスサミ日本予選、再開と仕切り直し(ついでに炎上沙汰)なのです。
[ここまでのあらすじ]
簡単に振り返ると、世界コスプレサミット(ワールドコスプレサミット=WCS)はテレビ愛知の番組企画として2003年に海外レイヤーを名古屋に招いてパネルトークなど〝サミット〟形式で始まりましたが、当初予定での集大成ともいえる2005年の愛知万博内で各国代表チームによる世界一決定戦〝コスプレチャンピオンシップ〟が大当たりし、海外イベントから大使館など外交ルートを通じて参加希望などが相次いだことからついに民間外交として外務省の後援など得てしまい、翌年以降も継続・拡大を続けます。
その後WCS2013において運営体制が変更、中心となるコスサミ運営事務局がテレビ愛知から(株)WCSというイベント会社へ移管された事に伴い、日本代表選考会(日本予選)もコスサミ本体から切り離して東京のコスプレイベント会社であるCOSSANが受託するのですが…。形式としては海外予選が現地のイベントに委託されてるのと同じなのですが。
そこから起きた騒動は長くなるので割愛。過去のブログやコスプレイヤーズアーカイブニュースに触れているので暇な人は読んでね。
言っときますが「やらせではなく、ただグダグダなだけ」ですので。
世界を襲った新型コロナウイルス時代。WCS2020は各国予選ごと中止。WCS2021~2022はステージ予選ではなくWEB予選により日本代表チームを選出。
そして!WCS2023…前述のCOSSANが日本代表選考会の運営から正式に撤退しました。これまで付いていたスポンサーや協賛団体もとっくに撤退。
何も無い状態になってしまいます。
この状況で、日本代表選考会の運営権を引き継いだのがファルール株式会社…WCS2013日本代表チーム経験者のFRANさん(コスサミの運営に通訳などでも関わっていた)の個人会社であり、輸入品など扱う会社であってイベント会社ではありません。
このまま日本代表選考会が消滅したり、変な会社(タレント事務所とか)が運営権を買っちゃうよりかは、ぶっちゃけリスクだらけのコスサミ日本予選を引き継いでもらった訳でございます。
再開、省力化、今できる事をやる。
そんなこんなで何も無いところからの再スタートとなったコスサミ日本代表選考会、2023年6月3日さいたまプラザノースで行われた模様を、9ヵ月も経ってレポにまとめてみます。
ホラ、期せずして代表チームの過去言動で炎上沙汰とかあったし。
…この当日、私およそ7年ぶり6回目の挑戦をしておりまして、出場者としての視点でいろいろ書いてみようと思います。
なお、コロナ前までの日本各地でやった(運営の手が回らなくなった原因でもある)地区予選~国内決勝パターンを廃し、2023年度は書類選考後は国内決勝の一発勝負となっております。
いち出場者として、今回は「予選の段階ではレポートの書類は最低限これくらいやっておいて、実際の製作物に力を入れた方が良い」みたいに事前アドバイスが入るのでありがたかったです。
あと書類や音源の提出物の締切を守らせてるのも、ちゃんと運営してます。
(前の予選運営会社では締切が形骸化してて、期限を守って提出物を作るのがバカバカしくなっちゃったので)
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夏の名古屋の祭典といえば世界コスプレサミット。そのメインイベントの一つである33の国と地域代表チームによる〝チャンピオンシップ〟をレポート。後出しな分、情報量は多めで行きます。
昨年はステージ部門10カ国と動画部門27カ国に分かれており、来日できたのは12チーム(動画部門のみ出場の日本とスウェーデン含む)でしたが、今年はステージ部門のみに戻って33の国と地域の代表チームが来日。
コロナ前のWCS2019で最大42の国と地域でしたので、規模的には元の形に近づいてきました。前編ではそんな33の国と地域の予選を勝ち抜いた代表チームらによる世界一決定戦〝コスプレチャンピオンシップ〟の模様をお届け。
基本的に作品やキャラへの愛を体現しているコスプレ活動に「世界一」もへったくれも無いに決まってるのですが、これはあくまで〝独自のルール設定により競技化されたコスプレの大会〟という形ですので、そのように認識して競い合いを楽しまれたし。
競技会をレポートするような感覚で、このコスプレの祭典を記していきます。
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2022年12月末のc101、2023年8月のc102、立て続けに旧ドイツ軍つまりナチス軍服のコスプレの是非が議論になってますね。
前者はアメリカ人の参加者がナチス軍服のコスプレを見て疑問ツイートした事が発端で、ご本人が後に撤回しています。
後者はサークル参加していた専修大学戦史研究会がナチス軍服でサークルにいる告知画像をアップした事が発端で、後に広報写真として用いるには思慮を欠いていた(ナチス軍服コスそのものではなく広報写真としての投稿が)として謝罪しています。
これらの騒動で度々持ち出されるのが、1996年の冬コミc51において発生した〝ナチス軍服抗議事件〟(あるいはナチス禁止事件とか、通称は統一されていない)です。
同年の夏コミで新会場の東京ビッグサイトに移行してからまだ2回目の開催時とあって、既に27年が経過し、記憶が風化している人もいればSNSで当時の資料や証言が出ている部分もあるので、その後の波及も含めてちょっと振り返ってみます。
結論を先に言うとコミケはナチス軍服コスプレを「禁止していない」のですが、そこに至る経緯もある訳で、禁止していない理由を含めて考えてみるべきではないでしょうか。0か100かの二元論ではなく。
なお便宜上は「事件」と書きますが、これらは法的な意味での事件としては立件されたりはしていません。
またナチス軍服コスプレはこの時期に突然発生した訳ではなく、それまでもコミケ内のミリタリーの一ジャンルとしてずっと問題なく存在し続けていた事も先に書いておきます。
・コミケ51でのドイツ軍コスプレ規制の経緯 - Togetter
(2016年に一水会の鈴木邦夫氏がナチス軍服でコミケに来て問題になった回想録をした事が発端)
https://togetter.com/li/1047396
・「コミケで見たコスプレヤー。アメリカ人としてよく理解できない」鉤十字腕章をつけたナチス軍服コスプレについて - Togetter
(c101における炎上の経緯)
https://togetter.com/li/2030245
・専修大学戦史研究会 今回の騒動について
(c102における炎上への謝罪)
https://twitter.com/senkenHQ/status/1691087294600474625
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前者はアメリカ人の参加者がナチス軍服のコスプレを見て疑問ツイートした事が発端で、ご本人が後に撤回しています。
後者はサークル参加していた専修大学戦史研究会がナチス軍服でサークルにいる告知画像をアップした事が発端で、後に広報写真として用いるには思慮を欠いていた(ナチス軍服コスそのものではなく広報写真としての投稿が)として謝罪しています。
これらの騒動で度々持ち出されるのが、1996年の冬コミc51において発生した〝ナチス軍服抗議事件〟(あるいはナチス禁止事件とか、通称は統一されていない)です。
同年の夏コミで新会場の東京ビッグサイトに移行してからまだ2回目の開催時とあって、既に27年が経過し、記憶が風化している人もいればSNSで当時の資料や証言が出ている部分もあるので、その後の波及も含めてちょっと振り返ってみます。
結論を先に言うとコミケはナチス軍服コスプレを「禁止していない」のですが、そこに至る経緯もある訳で、禁止していない理由を含めて考えてみるべきではないでしょうか。0か100かの二元論ではなく。
なお便宜上は「事件」と書きますが、これらは法的な意味での事件としては立件されたりはしていません。
またナチス軍服コスプレはこの時期に突然発生した訳ではなく、それまでもコミケ内のミリタリーの一ジャンルとしてずっと問題なく存在し続けていた事も先に書いておきます。
(2016年に一水会の鈴木邦夫氏がナチス軍服でコミケに来て問題になった回想録をした事が発端)
https://togetter.com/li/1047396
・「コミケで見たコスプレヤー。アメリカ人としてよく理解できない」鉤十字腕章をつけたナチス軍服コスプレについて - Togetter
(c101における炎上の経緯)
https://togetter.com/li/2030245
・専修大学戦史研究会 今回の騒動について
(c102における炎上への謝罪)
https://twitter.com/senkenHQ/status/1691087294600474625
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→前編(WCS2022,8/6(日))から続き
そして祭りはクライマックス~エンディングへ。
■8/7(日)オープニング(オアシス21特設ステージ)
コスサミセレクション・ジブリキャラランウェイ。
愛知県の推すジブリパークの開園を控え、ジブリキャラのコスプレイヤーを集めたランウェイ開催。 そこへ…
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