かつて「週刊ファイト」というプロレス&格闘技専門紙がありました。
ほぼ白黒のタブロイド紙のため他のプロレス雑誌と比べるとビジュアル性が弱く、そこを逆手に取って試合詳細に代わりマット界の裏ネタ(契約トラブル/引抜き合戦/選手間や背広組との人間関係などなど)を満載し、そこに若干の妄想を加味して記事を作る構成は「活字プロレス」という呼ばれ方をしたのでした。
その週刊ファイトの初代編集長・井上義啓氏(故人)は、独特の言い回しを操って、若い記者や読者らと一緒に喫茶店で歓談するのが不定期の名物コーナーでした。
また毎号の巻末で行われる記者たちによる覆面座談会は、マット界の虚々実々をネタにした、実に怪しくて面白い企画でした。
さて今回は…。
東京国際アニメフェア(=TAF)が今年からコスプレを解禁した話/そのTAF内で今年の世界コスプレサミット(=WCS、コスサミ)日本代表選考会の地方予選会が行われる話/今年から急拡大したコスサミ予選の話/それらの裏に見え隠れする思惑etc…を、この喫茶店トークになぞらえて、井上編集長の語録を交えつつ深読みして語ってみるという、プロレスとコスプレが両方分かる人以外、全くもって置いてけぼりのネタ記事であります。
…が、あくまで勝手に調べたり考えた事ですので、コスサミやTAFの公式見解とは一切関係ありません。無いっつってんだろ!
__________
ほぼ白黒のタブロイド紙のため他のプロレス雑誌と比べるとビジュアル性が弱く、そこを逆手に取って試合詳細に代わりマット界の裏ネタ(契約トラブル/引抜き合戦/選手間や背広組との人間関係などなど)を満載し、そこに若干の妄想を加味して記事を作る構成は「活字プロレス」という呼ばれ方をしたのでした。
その週刊ファイトの初代編集長・井上義啓氏(故人)は、独特の言い回しを操って、若い記者や読者らと一緒に喫茶店で歓談するのが不定期の名物コーナーでした。
また毎号の巻末で行われる記者たちによる覆面座談会は、マット界の虚々実々をネタにした、実に怪しくて面白い企画でした。
さて今回は…。
東京国際アニメフェア(=TAF)が今年からコスプレを解禁した話/そのTAF内で今年の世界コスプレサミット(=WCS、コスサミ)日本代表選考会の地方予選会が行われる話/今年から急拡大したコスサミ予選の話/それらの裏に見え隠れする思惑etc…を、この喫茶店トークになぞらえて、井上編集長の語録を交えつつ深読みして語ってみるという、プロレスとコスプレが両方分かる人以外、全くもって置いてけぼりのネタ記事であります。
…が、あくまで勝手に調べたり考えた事ですので、コスサミやTAFの公式見解とは一切関係ありません。無いっつってんだろ!
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■ 喫茶店トーク!
~ 何やら、3/24東京国際アニメフェア(TAF)でコスプレが解禁されるというニュースが話題に上っていましたが。
漫然と眺めていてはダメだ!切り口はいくらでもある!私だったらこれだけで原稿用紙50枚は書けるぞ。
だいたい、今までコスプレ禁止だった理由が「許諾を受けていない海賊版の衣装が出回っているから」って、いかにも後付けじゃないか。TAFから分裂したアニメコンテンツエキスポだって、東京ゲームショウなんて17年前に始まった時からコスプレ許容してるんだから。本当の所はね、そんな理由じゃないだろう。
ホラ、今年からTAF内で行われる、世界コスプレサミット日本代表選考会の東京予選。これだけハッキリとした事象があるのだから、セットで考える必要がある。
分かるかい?つまり、TAFではコスプレ解禁が先にあったのではない。コスサミ東京予選の招致が先にあって、その波及で一般入場客のコスプレも解禁となった、そう言う事だ。
~ あぁ、なるほど。
元々、TAFは東京都だの経産省だのの行政主導、つまりは産業振興のためのイベントだよ、キミ。
…今やオタク層を占める「平成のデルフィンたち」は、貪欲で、残酷だ。この、つまらない社会、つまらない日常という波間で、夢中になれるものを求めて潜り、飛び跳ねる。面白ければワァーッと飛びつき、つまらなければソッポを向く。
そういったデルフィンたちは、分裂したアニメコンテンツエキスポの方へ流れてしまってるんだから。一般入場だってTAFは家族連れが殆どじゃないか。後は 業界人の敵情視察だ。会場内でコスプレをただ解禁したって、労力かかるだけで特に集客上のメリットは無い。面倒事を極力抱えないのがお上だからね。
そこへ、だ。
外務省だの経産省だのが後援してる“世界コスプレサミット”の日本代表選考会が降ってくる…となれば、これはTAF運営にとっては巨大なインパクトだ。じゃあついでに、一般入場客のコスプレも解禁してやるか…となる。
~ 一応は世界的なイベントであるコスサミの予選ありきで、TAFがコスプレ解禁の流れというのなら、合点が行きます。
…実際は、コスプレサミットの日本代表枠が、本当に日本を代表してるなんて思ってるコスプレイヤーなんて、ほぼゼロだよ。彼らがコスプレサミットで興味あるのはパレードや交流会の方だ。代表選にも優勝国にも注目してない。
第一、日本にいる数万のコスプレイヤーのうち、予選に出場するなんてのは毎年、数十名なんだから。TAF運営はそこまでは知らないだろうがね。
コスプレの「日本代表」も「世界一」も、プロレスのチャンピオンベルトと同じなんだ。すなわちそんなもの、虚像に過ぎない。
しかし、だ。その虚像を本気で獲りに行く人間たちの、気合だの知略だの葛藤だのというのは、絶対的なリアルで、本物の闘いがあるんだ!(ダンッと机を叩いて)
…何にせよ、コスサミ予選を契機に、TAFにコスプレ参加の足がかりを作った事は認めなきゃならん。柴田め(笑)あれは中々どうして、タヌキじゃないか。
(東京スポーツの柴田さんではなく、本年度の日本代表選考会を管轄するCOSSANの柴田さんの意味ですね)
~ しかし、TAFの場合は残り一ヶ月を切っている段階での予選の発表と募集開始です。突然決まった訳じゃ無いでしょうに、この直前とも言えるタイミング(2/20)には何の意味が有るのだろうと…~
関係者ご招待枠(笑)
~ それは、つまり?~
考えてもごらんよ。一ヶ月前になってようやくTAFでの予選を発表して、そこにスケジュールを合わせて出場できるチームなんてのは、裏返せば前々から情報を与えられていた連中か、恒常的にパフォーマンスで公演を行っているような連中か、じゃないか。
時間に余裕のある身分でもない限り、とても2/20の発表まで何も知らなかった連中が万全で挑戦できるスケジュールじゃないだろう?そんな事は小学生が見たって分かる話だ。
~ わざとハードルを上げて素人が上がれないようにしてるって事でしょうか?でも不公平じゃないでしょうか。まがりなりにも公的なコンテストで、公募を謳っているのに。
確かにね、不公平だ。
だがね、キミ!この不公平を悪だ何だと言うのであれば、それは単純すぎる話だぞ!(ダンッと机を叩いて)
考えてもみたまえ。さらに裏を返せば、4/27,28ニコニコ超会議2での予選会だけを早期に発表していたのは、「あくまで今年の予選はニコニコ超会議枠がメインです!」という運営からのメッセージに他ならない。
しかし間違っても、特定のコミュニティに属する人間だけスポットが当たるような形を続けてちゃダメだ。それこそ「コップの中の嵐」に過ぎない。パソコンの前のデルフィンたちは「なァんだ、やっぱり◯◯○じゃないか」となる。
何のために今年から予選の運営が新体制になったと思ってるんだ(笑)
コスサミ予選の本場所は超会議の方だ。間違いない。そこに一つヤマが来るよ。
~ しかし3月と4月、同時期にビッグサイトのTAFと、幕張メッセの超会議で立て続けにコスサミ予選を開催というのも、不思議な感じがします。
よーく見たまえ。単に予選が二つ並んでる訳じゃないだろう?
東京国際アニメフェアは行政主導による産業見本市。観客は業界人と家族連れだ。高く設定したハードルを越えられる人間だけを少数精鋭で集める。
ニコニコ超会議は個人の才覚を寄せ集めた祭り。観客はクリエイター指向のヒネた連中だ。これまで機会の無かった無名の強者達をボトムアップ型で広く集める。
趣旨も観客層も違うイベントで、一ヶ月違いでの予選会だ。それぞれどういった力学が働いて、どういったチームが飛び出してくるか、ワクワクしないかね?片方でコケたチームが、もう片方で大ブレイク…って事だって考えられるだろう?
とにかく!何年か前のように、8月の決勝大会の当日になって日本代表選考会をやって、いそいそと日本代表を決めてそのまま決勝なんてのはダメなんだ!各地 の予選会でバァーンと大々的に、異なる毛色の連中を集めて競わせて、あれも良い、これも面白い…という中で1チームだけが選出されるからこそ、価値が有る!
~ なるほど。日程も場所も近いけど、趣旨や客層は全く異なるイベントで予選をやってみようという事ですね。
ご名答だね。超会議はともかく、我々から見ればネクタイ連中の商談の場でしかなかったTAFが、コスプレ解禁とコスサミ予選会という、異質なものを受け入れた事で、風景が少し変わるんじゃないかね?
~ 変わるとして、果たしてそれが良い方向なのでしょうか。
変わる事、変わっていく事の良し悪しまでは知る由も無いがね。
でも、いずれ後になって分かる事だってあるさ。流れ続ける水のように、時間の経過が、関わった人々の感情も都合も全てを押し流して、明かせる事だってある。「時間という名の魔術」によって。
だからプロレスと一緒だ。コスプレサミットをヤラセだ、八百長だと言う御仁には、そう言わせてあげれば良いだけの話だ。誰も違うとは言い切れまい(笑) ○年の予選なんて、予選とは名乗ってるが、既定路線の任命式だったじゃないか(笑)
ただし!それだけで切れるシロモノでは断じて無いがね。
だからさっきも言っただろう。コスプレ世界一も日本代表も、虚像だ。しかし、その虚像を獲りに行く連中の知略や奮闘は、絶対的なリアルがあるんだと。
後ろで大勢の人間の、夢と現実、利権と理想、見栄と本音、色んなものが歯車となって回っているんだ。じゃあ観客席にいるであろう「平成のデルフィンたち」には果たして、それが届くのか?そこまで見えるのか?ジクソーパズルのかけらを拾えるか?だ。
TAFも超会議も、行ける皆さんは行って、コスプレを見物するなり、コスサミの予選会を観覧するなりしてみると良い。このクソ長い記事を最後まで読んだ御仁なら、ステージ上の2分30秒以外にも、その向こうに有る何かが、きっと見える筈だからね。
…言うなれば、そう。プロレスもコスプレもコスサミも、まさに「底が丸見えの底なし沼」、という事だな。
~ 今日はありがとうございました。
__________
■ マット界舞台裏!
A: 東京国際アニメフェアも「コスプレ解禁」って言いながら、開催まであと一ヶ月を切って未だにルール発表がされてないんだが。
B: 積極的な解禁じゃないだろうしね。様子見というか、やっぱりコスサミ予選が入る事ありきでコスプレ解禁したってのは本当だろう。
C: 一ヶ月前だと、フツーのレイヤーはもう他のイベント参加の予定組んじゃってるんじゃないかな?この時期は春休みで桜ロケとか多いから。
A: そのコスサミだが、今年から運営体制が変わって、予選自体が独立して大がかりになったってのも、ニュースだと思うんだが。
B: ここ何年かがクローズしすぎたんだよ。決勝の前日に数チームだけ集めて日本代表選考会、観客は少ない、撮影禁止、順位非公開、…これじゃ、日本代表を選ぶ過程をなるべく他人に見せない様にしてるんじゃないか?って勘ぐられてもおかしくない。
A: ところが今年はこんなに予選会増やしちゃって、案の定、公式での情報公開が遅れている。
B: そりゃそうさ。どの地域で何回の予選があるのか分からないままの募集開始なんて、出場を考えてる連中からも不満が漏れてるよ。
C: あと3月からCureの運営が独立企業になるんで、攻めの姿勢でCure関連のショーももっと増えるって話だ。そうなるとそっちの方に人員を取られるから、コスサミの予選出場は見送るチームもあるだろう。
A: そしてコスサミ予選が、Cureがやってるショーへの出演者を青田買いする場所になってる(苦笑)
C: 本当は今までコスサミの予選会をやったことの無い地域のイベントへの進出も検討されてたって聞くけど、そっちは残念ながら流れちゃったらしい。
B: 聞いたよ。地方のイベントにコラボを持ちかけたけど、審査基準の透明性やらで相容れなくって、出来なかったとかいう噂だ。
A: ところがその話、まだ破談にはなってない。大逆転があるかも…。実は予選会がさらに追加されるんじゃないか?という噂もある。
C: 今年は無理でも来年以降に初進出の望みを繋いでほしいね。とにかく、継続は力なり、だから。
__________
・世界コスプレサミット2013 日本代表選考会-COSSAN
(今年はコスサミ公式サイトではなくCOSSANサイトで受付。3/24東京、4/14名古屋、4/28幕張、5月~WEB、6月大阪、日本予選決勝は6/16池袋、チャンピオンシップは8/3名古屋)
・東京国際アニメフェア公式サイト
一般コスプレイヤー向け
予選会ステージの案内
・ニコニコ代表選考会-ニコニコ超会議2公式サイト
※ 今年は2月末時点で世界コスプレサミット2013公式サイトが公開されておらず、日本代表選考会情報に関してのみ、COSSANサイト内で伝えられている。
__________
ぶっちゃけ僕は全日本プロレス派だったので、週刊ファイトの裏ネタ情報に惹かれつつ、新日本プロレスや猪木シンパだった井上編集長の論調が大嫌いでした。
しかし週刊ファイトが休刊して、井上編集長も亡くなって、早6年。
プロレスというジャンルがパワーを失い、熱心に語られる対象ですら無くなった現在においては、あーでもない・こーでもないと議論していたあの時代を、とても懐かしく思い出すのです。
しかし、だ。
プロレスとコスサミは全く違うんだけど、「どうせヤラセ」という世間の風に対して、常に理論武装と妄想力で挑んだ井上編集長の論が、降臨してきたような気がしなくもないです。(してません)
【週刊ファイトネタの過去記事】
・[格闘技]新日本プロレスvsコミックマーケット、全面対抗戦へ
~ 何やら、3/24東京国際アニメフェア(TAF)でコスプレが解禁されるというニュースが話題に上っていましたが。
漫然と眺めていてはダメだ!切り口はいくらでもある!私だったらこれだけで原稿用紙50枚は書けるぞ。
だいたい、今までコスプレ禁止だった理由が「許諾を受けていない海賊版の衣装が出回っているから」って、いかにも後付けじゃないか。TAFから分裂したアニメコンテンツエキスポだって、東京ゲームショウなんて17年前に始まった時からコスプレ許容してるんだから。本当の所はね、そんな理由じゃないだろう。
ホラ、今年からTAF内で行われる、世界コスプレサミット日本代表選考会の東京予選。これだけハッキリとした事象があるのだから、セットで考える必要がある。
分かるかい?つまり、TAFではコスプレ解禁が先にあったのではない。コスサミ東京予選の招致が先にあって、その波及で一般入場客のコスプレも解禁となった、そう言う事だ。
~ あぁ、なるほど。
元々、TAFは東京都だの経産省だのの行政主導、つまりは産業振興のためのイベントだよ、キミ。
…今やオタク層を占める「平成のデルフィンたち」は、貪欲で、残酷だ。この、つまらない社会、つまらない日常という波間で、夢中になれるものを求めて潜り、飛び跳ねる。面白ければワァーッと飛びつき、つまらなければソッポを向く。
そういったデルフィンたちは、分裂したアニメコンテンツエキスポの方へ流れてしまってるんだから。一般入場だってTAFは家族連れが殆どじゃないか。後は 業界人の敵情視察だ。会場内でコスプレをただ解禁したって、労力かかるだけで特に集客上のメリットは無い。面倒事を極力抱えないのがお上だからね。
そこへ、だ。
外務省だの経産省だのが後援してる“世界コスプレサミット”の日本代表選考会が降ってくる…となれば、これはTAF運営にとっては巨大なインパクトだ。じゃあついでに、一般入場客のコスプレも解禁してやるか…となる。
~ 一応は世界的なイベントであるコスサミの予選ありきで、TAFがコスプレ解禁の流れというのなら、合点が行きます。
…実際は、コスプレサミットの日本代表枠が、本当に日本を代表してるなんて思ってるコスプレイヤーなんて、ほぼゼロだよ。彼らがコスプレサミットで興味あるのはパレードや交流会の方だ。代表選にも優勝国にも注目してない。
第一、日本にいる数万のコスプレイヤーのうち、予選に出場するなんてのは毎年、数十名なんだから。TAF運営はそこまでは知らないだろうがね。
コスプレの「日本代表」も「世界一」も、プロレスのチャンピオンベルトと同じなんだ。すなわちそんなもの、虚像に過ぎない。
しかし、だ。その虚像を本気で獲りに行く人間たちの、気合だの知略だの葛藤だのというのは、絶対的なリアルで、本物の闘いがあるんだ!(ダンッと机を叩いて)
…何にせよ、コスサミ予選を契機に、TAFにコスプレ参加の足がかりを作った事は認めなきゃならん。柴田め(笑)あれは中々どうして、タヌキじゃないか。
(東京スポーツの柴田さんではなく、本年度の日本代表選考会を管轄するCOSSANの柴田さんの意味ですね)
~ しかし、TAFの場合は残り一ヶ月を切っている段階での予選の発表と募集開始です。突然決まった訳じゃ無いでしょうに、この直前とも言えるタイミング(2/20)には何の意味が有るのだろうと…~
関係者ご招待枠(笑)
~ それは、つまり?~
考えてもごらんよ。一ヶ月前になってようやくTAFでの予選を発表して、そこにスケジュールを合わせて出場できるチームなんてのは、裏返せば前々から情報を与えられていた連中か、恒常的にパフォーマンスで公演を行っているような連中か、じゃないか。
時間に余裕のある身分でもない限り、とても2/20の発表まで何も知らなかった連中が万全で挑戦できるスケジュールじゃないだろう?そんな事は小学生が見たって分かる話だ。
~ わざとハードルを上げて素人が上がれないようにしてるって事でしょうか?でも不公平じゃないでしょうか。まがりなりにも公的なコンテストで、公募を謳っているのに。
確かにね、不公平だ。
だがね、キミ!この不公平を悪だ何だと言うのであれば、それは単純すぎる話だぞ!(ダンッと机を叩いて)
考えてもみたまえ。さらに裏を返せば、4/27,28ニコニコ超会議2での予選会だけを早期に発表していたのは、「あくまで今年の予選はニコニコ超会議枠がメインです!」という運営からのメッセージに他ならない。
しかし間違っても、特定のコミュニティに属する人間だけスポットが当たるような形を続けてちゃダメだ。それこそ「コップの中の嵐」に過ぎない。パソコンの前のデルフィンたちは「なァんだ、やっぱり◯◯○じゃないか」となる。
何のために今年から予選の運営が新体制になったと思ってるんだ(笑)
コスサミ予選の本場所は超会議の方だ。間違いない。そこに一つヤマが来るよ。
~ しかし3月と4月、同時期にビッグサイトのTAFと、幕張メッセの超会議で立て続けにコスサミ予選を開催というのも、不思議な感じがします。
よーく見たまえ。単に予選が二つ並んでる訳じゃないだろう?
東京国際アニメフェアは行政主導による産業見本市。観客は業界人と家族連れだ。高く設定したハードルを越えられる人間だけを少数精鋭で集める。
ニコニコ超会議は個人の才覚を寄せ集めた祭り。観客はクリエイター指向のヒネた連中だ。これまで機会の無かった無名の強者達をボトムアップ型で広く集める。
趣旨も観客層も違うイベントで、一ヶ月違いでの予選会だ。それぞれどういった力学が働いて、どういったチームが飛び出してくるか、ワクワクしないかね?片方でコケたチームが、もう片方で大ブレイク…って事だって考えられるだろう?
とにかく!何年か前のように、8月の決勝大会の当日になって日本代表選考会をやって、いそいそと日本代表を決めてそのまま決勝なんてのはダメなんだ!各地 の予選会でバァーンと大々的に、異なる毛色の連中を集めて競わせて、あれも良い、これも面白い…という中で1チームだけが選出されるからこそ、価値が有る!
~ なるほど。日程も場所も近いけど、趣旨や客層は全く異なるイベントで予選をやってみようという事ですね。
ご名答だね。超会議はともかく、我々から見ればネクタイ連中の商談の場でしかなかったTAFが、コスプレ解禁とコスサミ予選会という、異質なものを受け入れた事で、風景が少し変わるんじゃないかね?
~ 変わるとして、果たしてそれが良い方向なのでしょうか。
変わる事、変わっていく事の良し悪しまでは知る由も無いがね。
でも、いずれ後になって分かる事だってあるさ。流れ続ける水のように、時間の経過が、関わった人々の感情も都合も全てを押し流して、明かせる事だってある。「時間という名の魔術」によって。
だからプロレスと一緒だ。コスプレサミットをヤラセだ、八百長だと言う御仁には、そう言わせてあげれば良いだけの話だ。誰も違うとは言い切れまい(笑) ○年の予選なんて、予選とは名乗ってるが、既定路線の任命式だったじゃないか(笑)
ただし!それだけで切れるシロモノでは断じて無いがね。
だからさっきも言っただろう。コスプレ世界一も日本代表も、虚像だ。しかし、その虚像を獲りに行く連中の知略や奮闘は、絶対的なリアルがあるんだと。
後ろで大勢の人間の、夢と現実、利権と理想、見栄と本音、色んなものが歯車となって回っているんだ。じゃあ観客席にいるであろう「平成のデルフィンたち」には果たして、それが届くのか?そこまで見えるのか?ジクソーパズルのかけらを拾えるか?だ。
TAFも超会議も、行ける皆さんは行って、コスプレを見物するなり、コスサミの予選会を観覧するなりしてみると良い。このクソ長い記事を最後まで読んだ御仁なら、ステージ上の2分30秒以外にも、その向こうに有る何かが、きっと見える筈だからね。
…言うなれば、そう。プロレスもコスプレもコスサミも、まさに「底が丸見えの底なし沼」、という事だな。
~ 今日はありがとうございました。
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■ マット界舞台裏!
A: 東京国際アニメフェアも「コスプレ解禁」って言いながら、開催まであと一ヶ月を切って未だにルール発表がされてないんだが。
B: 積極的な解禁じゃないだろうしね。様子見というか、やっぱりコスサミ予選が入る事ありきでコスプレ解禁したってのは本当だろう。
C: 一ヶ月前だと、フツーのレイヤーはもう他のイベント参加の予定組んじゃってるんじゃないかな?この時期は春休みで桜ロケとか多いから。
A: そのコスサミだが、今年から運営体制が変わって、予選自体が独立して大がかりになったってのも、ニュースだと思うんだが。
B: ここ何年かがクローズしすぎたんだよ。決勝の前日に数チームだけ集めて日本代表選考会、観客は少ない、撮影禁止、順位非公開、…これじゃ、日本代表を選ぶ過程をなるべく他人に見せない様にしてるんじゃないか?って勘ぐられてもおかしくない。
A: ところが今年はこんなに予選会増やしちゃって、案の定、公式での情報公開が遅れている。
B: そりゃそうさ。どの地域で何回の予選があるのか分からないままの募集開始なんて、出場を考えてる連中からも不満が漏れてるよ。
C: あと3月からCureの運営が独立企業になるんで、攻めの姿勢でCure関連のショーももっと増えるって話だ。そうなるとそっちの方に人員を取られるから、コスサミの予選出場は見送るチームもあるだろう。
A: そしてコスサミ予選が、Cureがやってるショーへの出演者を青田買いする場所になってる(苦笑)
C: 本当は今までコスサミの予選会をやったことの無い地域のイベントへの進出も検討されてたって聞くけど、そっちは残念ながら流れちゃったらしい。
B: 聞いたよ。地方のイベントにコラボを持ちかけたけど、審査基準の透明性やらで相容れなくって、出来なかったとかいう噂だ。
A: ところがその話、まだ破談にはなってない。大逆転があるかも…。実は予選会がさらに追加されるんじゃないか?という噂もある。
C: 今年は無理でも来年以降に初進出の望みを繋いでほしいね。とにかく、継続は力なり、だから。
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・世界コスプレサミット2013 日本代表選考会-COSSAN
(今年はコスサミ公式サイトではなくCOSSANサイトで受付。3/24東京、4/14名古屋、4/28幕張、5月~WEB、6月大阪、日本予選決勝は6/16池袋、チャンピオンシップは8/3名古屋)
・東京国際アニメフェア公式サイト
一般コスプレイヤー向け
予選会ステージの案内
・ニコニコ代表選考会-ニコニコ超会議2公式サイト
※ 今年は2月末時点で世界コスプレサミット2013公式サイトが公開されておらず、日本代表選考会情報に関してのみ、COSSANサイト内で伝えられている。
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ぶっちゃけ僕は全日本プロレス派だったので、週刊ファイトの裏ネタ情報に惹かれつつ、新日本プロレスや猪木シンパだった井上編集長の論調が大嫌いでした。
しかし週刊ファイトが休刊して、井上編集長も亡くなって、早6年。
プロレスというジャンルがパワーを失い、熱心に語られる対象ですら無くなった現在においては、あーでもない・こーでもないと議論していたあの時代を、とても懐かしく思い出すのです。
しかし、だ。
プロレスとコスサミは全く違うんだけど、「どうせヤラセ」という世間の風に対して、常に理論武装と妄想力で挑んだ井上編集長の論が、降臨してきたような気がしなくもないです。(してません)
【週刊ファイトネタの過去記事】
・[格闘技]新日本プロレスvsコミックマーケット、全面対抗戦へ