帰ってきた国際的名古屋の祭典!夏の名古屋の奇祭!世界コスプレサミット2022(World Cosplay Summit= WCS)。
いきなりですけど考えられる世界コスプレサミットの大きな構成要素は3つあって、
いきなりですけど考えられる世界コスプレサミットの大きな構成要素は3つあって、
1.街全体を使った広範囲なコスプレイベント
2.大須観音商店街で数百人~千人のコスプレイヤーが行進する大須コスプレパレード
3.世界各国から集まった代表チームが競う世界一決定戦コスプレチャンピオンシップ
2.大須観音商店街で数百人~千人のコスプレイヤーが行進する大須コスプレパレード
3.世界各国から集まった代表チームが競う世界一決定戦コスプレチャンピオンシップ
2003年秋の初開催から20回目にして、夏の名古屋に〝フルバージョン〟 でのコスサミが帰ってまいりました。
日本含めて来日12カ国、オンライン含めた28の国と地域(コロナ前は40)が出場となった、ステージ関連主体の可能な限りの長編レポです。
私もまとまったレポは久しぶりすぎて書き方を忘れておりますが、何かしらこのイベントの〝熱〟を書き残せたらと思います。
■8/6(土)オープニング(オアシス21特設ステージ)
特設ステージはこんな様子。猛暑なので日陰になる左側に観客が集中。

開会宣言にはこの人、河村たかし名古屋市長が「おそ松さん」で登場。
本人は1948年生まれなので、曰く「おそ松くん」より前の「鉄人28号」「赤胴鈴之助」世代だそうです。1950年代に少年期を送ってるんですね。TVアニメ文化が始まる前の…。

名古屋市コスプレホストタウンPR隊の皆さんを前に、「燃えよドラゴンズ」を熱唱するお約束(の茶番)で開会宣言!
なお名古屋市の「コスプレホストタウン宣言」は2017年からなので、単なる打ち上げ花火ではなく5年継続しているのが偉いと思います。
翌日のオープニングに登場する大村秀章愛知県知事との間接的なコスプレ対決もそうですが、基本的にクオリティは低いです。でも、楽しそうです。
地元の政治家にコスプレしてもらうイベントは他にも増えてきましたが、コスサミの特長としてこの知事と市長の(割とクオリティの低い)コスプレ対決は、とにかく本人たちがコスプレを楽しんでて前のめりになってる事です。
大の大人がクオリティを問わず、コスプレして、積極的にイベントを楽しんでいる…。参加者の心理的なハードルを下げ、コスプレによる地域振興をアピールし、とにかく〝コスプレって楽しい〟を伝えられるシーンだと思います。
ちなみにこういった政治家が地元イベントで披露するコスプレは、どこも基本的に衣装やウィッグなどはイベント側で用意しているそうですので、「税金使いやがって」みたいな批判は当たっていません。
あと有権者としては、本当に求めてるのはコスプレする政治家よりも、みんながコスプレしたりゲームやったり漫画読んでられる環境を守ってくれる政治家だと思いますので、お忘れなきよう…。
[メモ]
2020年のオンライン開催時は河村市長のみ冨岡義勇さんコスで市庁舎から中継。第2波拡大により大村知事は自粛してスーツ姿で「来年こそリアル開催を」挨拶。
2021年の縮小開催では大村知事のみ炭次郎コスで登場(第5波まん延防止等重点措置の適用初日だったためウィッグなど自粛して半纏と日輪刀のみ)。河村市長は五輪メダリスト表敬訪問を巡る例のアレにより欠席、変わって廣澤一郎副市長がご当地アニメ「八十亀ちゃん」陣くんコスで登場。仁くんは東京出身の設定なのですが…
■8/6(土)コスサミセレクションより抜粋(同、オアシス21)
複数名でのパフォーマンス(チャンピオンシップと異なり競技ではないので人数制限ルールが無く、大人数チーム多し)や、ポージングを行うランウェイ。これらは公募で出演者を集めているので、仲間を集めてチャレンジしてみてはいかがでしょう。
ごくごく一部の写真。




左に見えるカメックスはWCS2019日本代表チーム(リゥリゥ/るびぃ)、10/30放送の「新婚さんいらっしゃい!」に出演なさったリアル新婚さんですね。
※日本のコスプレイベントは80年代後半にコミケで動的パフォーマンスが禁止されて以降、これが他イベントでも踏襲されコスプレパフォーマンスの歴史は途絶え、00年代に動画サイトや関西系のステージイベントで復活していったのですが、ここ10年くらいで全国的にパフォーマンスチームが出現しています。その一端はコスサミの影響がある…ものの、その日本予選への出場チームの少なさは、厳しいルール設定とか予選運営上の問題があると思います。
8/6(土)のオアシス21ステージの模様、とても紹介しきれないので、時間ある人はアーカイブ動画を見ると4時間半たっぷり見られます。
メインMCはフリーアナウンサーの横井三千(みち)さん、コスプレイヤーのウサコさんです。
■街の風景
個体識別できないくらいまで解像度を下げています。オアシス21周辺を埋め尽くすような賑わいが戻ってきました。
■今年のポスター

これまでコスサミは、〝前回の優勝チームを中心にした海外代表メイン構図のポスター〟を製作していましたが、昨年は縮小開催でチャンピオンシップもオンライン動画審査だったので海外代表チームの来日がありませんでした。
なので前回代表チームメインのポスターだと動画の切り抜き画像だらけになってしまうので(左側)、これとは別に一般のレイヤーから募集した画像を使用したポスターが別バージョン(右側)として製作されています。
昨年WCS2021ポスター。コロナ前のWCS2019各国代表チームメインで構成されていた。
■更衣室を探す迷子たちの件
えーと、3年ぶりの本格開催とあって初参加もしくは土地勘の無い遠征組には、受付場所がちと分かりにくかったと思います。
各地の更衣室はまだそのビルの受付へ行けば良いだけですが、カメラマンの受付、そして更衣室を使わないで済むレイヤーの受付(コスサミは名古屋市交通局が協力してるのでコスプレのまま地下鉄やバスで来場できる)は、「セントラルパーク26番出口付近」「成城石井付近」だと上手く伝わってないらしく、若干ですが迷子になっているらしき人がいました。
土地勘が無い人には「栄駅から一度地上に出て、テレビ塔の北側にある階段をまた下りた所」が、地下街の場所的には説明しやすいのかな、と。
あと丸一日、地下街の一角で「カメラマンの方はこちらへ―!」と呼びかけていたスタッフの方、おつかれさまでした。
■20周年記念展示(セントラルパーク地下街にて)
(正直、2003年から2022年なので、20周年なのか20回目なのか…数え年で計算すると20歳?)
ここは歴代代表チームや関係者のコスプレ衣装や写真パネルが展示されてるのですが、麗華さんの写真の前で足を止めた男子二人組が「コスサミのご意見番で、日本より海外で有名なとにかくすごい人!」と熱心に語ってて、名古屋の民は意識が進んでる!と思いました。
ホラ、コスプレしない男子って、コスプレイヤー=エロい格好のお姉ちゃん、ってイメージしてる事が非常に多いので、男装レイヤーを眼中に入れないじゃん?
ちなみに麗華さんは海外のコスサミ予選で審査員を務めてる事がよくあるのですが、ご本人は日本代表チーム経験者ではありません。
そして、ズラッと歴代チャンピオンシップ優勝チームのパネルも。



チャンピオンシップ=国別対抗戦による世界一決定戦は第3回WCS2005で愛知万博プログラムとして行われ、初期に主催していたテレビ愛知ではコスサミ自体が2003年から愛知万博までの3ヵ年計画で終了予定だったそうですが、これが万博ニュースとして世界に配信された事で各国のイベント団体から日本の領事館等を通じて外交ルートで出場希望が届き、翌WCS2006からは外務省と国土交通省が後援に入りました。
当初はコスプレに詳しいブレーンがいた訳でもない地方テレビ局が、全世界に向けてコスプレの大会を発信した事はキレイな部分だけでなく様々な誤解とドタバタ劇を生むのですが、それはまた別項で語るとします。
では、そんなチャンピオンシップ=国別対抗の世界一決定戦、今年の模様は…!
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Youtubeライブ配信のアーカイブ動画
本番は20:00位の位置から。3年ぶりのメーンイベント、世界コスプレチャンピオンシップ、ステージ部門!
昨年は来日無しのオンラインで動画部門のみでしたが、今年は土曜日に来日10ヵ国出場のステージ部門、日曜日に来日とオンライン合計27ヵ国出場の動画部門が開催されました。

OP、まらしぃさんがボカロやアニソンを生演奏。シルエットで顔は見えない演出。
MCはテレビ愛知アナウンサー天野なな美さん、クリス・グレンさん。
[チャンピオンシップステージ部門、主なルール]
・日本の漫画・アニメ・ゲーム・特撮のキャラクターが対象。日本の文化振興なので。
・二人一組、2分30秒まで。
・衣装は本人の手作りである事。
・衣装審査とはステージ審査とは別の日に設けられており、細かい部分をチェックされて点数をつけられている。また製作過程の動画提出も求められている。
(コスサミ初期の方では、自作ではない衣装の代表チームもあったなぁ…)
・背景のスクリーンに映像を使用できる。WCS2015からの形式。
・ステージ審査のパフォーマンス点と、別日に行っていた衣装審査の点数を合計して結果になる。
・BGMは昨年からオンライン配信の前提により、著作権フリー曲or自分で演奏した曲の使用が求められている。
[チャンピオンシップ ステージ部門 審査員]
・古谷徹(声優、審査委員長。今回は「名探偵コナン」降谷零コスで首輪爆弾)
・A.K.Wirru/K(WCS2019チャンピオンシップ優勝チーム、オーストラリア代表。ただしツイッターのプロフが「世界コスピレサウミット優勝2019」と誤字ってるので検索では見つかりにくい)・乾たつみ(今回は爺ぃレイヤー代表として紹介。以前はCure管理人だったりWorldCosplayスタッフだったり)
・麗華(海外で有名なレイヤーです。コスサミのご意見番的ポジション。12COMPANY社長)
・Effi/Calssara(WCS2021チャンピオンシップオンラインの優勝チーム、ドイツ代表。なのでチームとしては初来日)
・増山修(アニメーション美術監督。元スタジオジブリ美術)
・山中準(東京コミコン実行委員会、副委員長)
※基本的に作品やキャラへの愛を体現しているコスプレ活動に「世界一」もへったくれも無いに決まってるのですが、これはあくまで〝明確なルール設定により競技化されたコスプレの大会〟という形ですので、そのように認識して競い合いを楽しまれたし。
※ちなみに現在、「コスサミ 審査員」でツイッター検索すると、〝コスイベで女性レイヤーを中心に取材した写真記事を各ネットニュースに寄稿しているライター〟の方が悪意無しで出てしまうのですが、コスサミには付随するミニ企画が沢山ありまして、そのどれか一つで審査員を務める事があっても、コスサミ本体のチャンピオンシップで審査員を務めた人ではありません。
青二プロダクション【公式】@aoni_official
#古谷徹
2022/08/08 09:33:14
【世界コスプレサミット2022】
〈8/6(土)、7(日) @オアシス21〉
20周年を迎え3年振りのリアルステージ開催でした!
6日は降谷零のコスプレで登場、首輪爆弾はダンボール工作の@tsu_ku_ru_sanさ… https://t.co/SHwR1wUiLe
青二プロから古谷徹さんの様子が紹介されているのですが、3時間ずっと首輪爆弾込み(ダンボール工作のつくるさん作成)で降谷零コスのまま審査員していた古谷徹さんの心意気に報いるためには、10/28~11/7にブラッシュアップ版が再上映される予定の「名探偵コナン ハロウィンの花嫁 特別版」をぜひ見に行ってください。
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○エキシビション:BOYS AND MEN 田村侑久 吉原雅斗「ドラゴンボール」(youtube48:50~)
名古屋の誇るご当地アイドル・ボイメンがコスプレパフォーマンス挑戦。フリーザとピッコロの瓦割り、板割り対決。ほぼコントである。衣装はパーティ用の既製品(たぶんコスパティオ製)との事。前座としてちゃんと会場を温めた彼らはエライ。
ここは出演者の撮影NGにつき、ファンの方々はアーカイブ動画で見てください。
(ちなみにボイメンがコスプレパフォーマンスに挑戦!という第一報が流れた時期、「トクサツガガガ」「仮面ライダー鎧武」を推す声があったものの…お察しください)○1.タイ代表「エルデリング」(youtube56:15~)
ステージではゲームキャラ同士のやられてもやられても挑み続けるバトルが展開されているのだが、背景の映像にはそれを操作しているゲーム配信者が。つまりこれはゲーム実況を描いているのである。
そして挑戦を重ね、ついにボスを撃破したかと思えば…
第二形態が出てきたー!(というオチ)
○2.ベルギー「僕のヒーローアカデミア」(youtube59:45~)

緑谷の特訓シーンとか。
これステージで見るとよく分からないと思うんですが、翌日の動画部門で見ると訓練ごとにワンカットずつ別の場所でロケしてて、熱が伝わります。
○3.オランダ代表「仁王2」(youtube1:02:40~)

シンプルな構成ですが手堅いホラー感やアクション。侘び寂びの世界です。
○4.ベトナム代表「ギルティギアイグザード」(youtube1:05:50~)
ガンアクションからアクロバットを経て…

ちょっとブレてしまいましたが衣装にLED発光ギミック。
○5.オーストラリア代表「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」(youtube1:12:30~)
武器の矢とか斬撃のエフェクトのタイミングが背景とピタリ合ってるので練習の跡が見える。
姫が刺されて…
操られるバッドEND。
○6.フィリピン代表「フェイト ゼロ」(youtube1:15:50~)


Fateは甲冑+剣劇という鉄板パターン。
裁かれようとするするランスロットを、戸惑いながら斬るアーサー。

最後は雨の中で亡骸を抱きしめる。
○7.フランス代表「美少女戦士セーラームーン」(youtube1:19:00~)




月野うさぎ+セーラー4戦士+スーパーセーラームーン(変身シーンつき)+セーラーちびムーン+ブラックレディ+プリンセスセレニティ!
都合9キャラを早替えで衣装チェンジしながら間にダンスを入れて見せていく!女子の夢が詰まったようなステージです。
~広告のコーナー~


オタク向けのクイズアプリ「OTAKU JUDGE」の宣伝コント。
やけにピチピチスカートの女教師は、しらほしなつみさんです。コスサミ日本予選2017決勝大会(レポはこちら)でMCでしたが、当時は盛大にキャラ名やレイヤー名を噛みまくっていたのが、この日は流暢にセリフを放っていたので、数年の間に研鑽を積んでいたのだと思われます。池袋のアコスタマルシェでサークル参加してましたね。
このステージには過去の代表や、関連会社+Cプロダクションのコスプレインフルエンサー登録者たちが出ています。
もう一つ。かつて世界コスプレサミット運営事務局が政策委員会に名を連ねたSFアニメ「ID-0」(アイディ―ゼロ)がNFTゲームに!
NFTというのはホラ、仮想通貨と同じブロックチェーン技術を使って、デジタルの絵や動画を売るアレです。通常の有料配信との違いは、販売した画像や動画に〝所有権〟が設定される事ですね。
この「ID-0」アニメ、2017年の放送当時「ファンによるコスプレの自由化」を謳っていたものの、コンパニオン以外でコスプレしてる人がほぼ0で、しかしながらコスプレイヤーよりもむしろSFアニメ好きな男性陣から人気高かったのです。子安武人vs緑川光だしな。
個人的にはNFTという技術は非常に未来あると感じるものの、その販売にレートが不安定な仮想通貨を使うと途端に胡散臭くなってしまうので、NFT売買は法定通貨にて行ってほしいです。
○8.スペイン代表「デジモンアドベンチャー」(youtube1:50:15~)




雷撃のエフェクトが凄く綺麗。魔法を駆使したバトルから、これも殺伐とした展開ですね。最後すごくいきなり終わります。
すみません私、ツイッターでこの代表チームの写真見た時、てっきり「ドロロンえん魔くん」だと思ってました。
○9.スイス代表「ラブライブ!」(youtube1:53:30~)



このチームもステージ部門はスマホのTV電話画面+ダンスという、ちょっと分かりにくい構成なので、翌日の動画部門で見た方が、学校ロケで女子高生が活き活きと描かれてるので趣旨が伝わると思います。
○10.ドイツ代表「魔法少女まどか☆マギカ」(youtube1:56:50~)



これもステージ部門だと動きが殆ど無くて分かりにくいので翌日の動画部門で見てほしいです。
まどかとほむほむの背景の映像が結婚式のなれそめスライドみたいで、原作知ってる人はこれが誰の主観で、どういった恐ろしさかが分かると思います。
○ボイメンエリア研究生によるミニライブ(youtube2:04:46~)
研究生らが色んなアニメのコスプレしながら、ボイメンの曲でミニライブ。
出演者の撮影NGにつき、これもアーカイブ動画で見てください。
■8/6チャンピオンシップ ステージ部門 審査発表
まずは部門賞…
衣装部門(ArdaWigs賞) タイ「エルデリング」 ※衣装点の最高得点賞
舞台演出部門(名古屋芸術大学賞) オーストラリア「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」※名古屋芸大が選ぶ賞アルムナイ部門(玉越賞) フランス「美少女戦士セーラームーン」 ※過去代表らが選ぶ賞
3位 タイ「エルデリング」
2位 オーストラリア「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」
1位 フランス「美少女戦士セーラームーン」



審査委員長・古谷徹さんからタキシード仮面のセリフで祝福される優勝チーム。
・WCS2022 各国・地域代表選手一覧 -公式サイト
・8/6 Stage Division 大会結果 -公式サイト
■初日ふりかえって…
初日、ステージ部門は10ヵ国出場、メンバー片方だけ来日したスウェーデンは動画部門のみ出場(会場には来ていた)日本代表を含めると、計12ヵ国が直接参加。直接出場の規模感としては00年代の初期コスサミ位だったものの、パフォーマンスのレベルは当然ながら遥かに高くなっております。
実は直前までステージ部門は11ヵ国出場となっていたものの、スウェーデン代表チームの片方が出国前の検疫で引っかかってしまい、来日できずにステージ部門をキャンセル、動画部門のみになっていたのでした。そして翌日どうなったかは、これは次回更新の動画部門レポにて記す。

初日の最後に過去代表(アルムナイ)に混じって、今年の日本代表チーム(もいもい/七星めろん)「牙狼」コンビが…彼らは翌日の動画部門に出場です。
来日してステージ部門に出るか、来日せずに動画部門にエントリするかという違いは、各国の予選イベントの管轄するオーガナイザーの事情に寄るらしいです。イベント再開できてない地域もありますから。
日本代表チームは当然ながら来日は可能ですしステージパフォーマンスの実績も有るものの、日本予選を管轄するCOSSANが予選イベントをリアル開催できなかったので、ステージではなく動画部門のみへのエントリとなっていました。でも期間中のパレードや関連イベントには来日チームと一緒に登場しているのです。
こうして、初日の8/6(土)の熱闘は幕を閉じた…。
■はみだしコラム1:WCS2022日本代表チームの複雑な選出過程?
今年の日本代表チームは元々WCS2020九州地区予選(2019年11月、北九州ポップカルチャーフェスティバル内ステージ)で勝ち抜いて九州地区代表だったものの、この直後に始まった新型コロナウイルス感染爆発で2020年度の日本予選、またコスサミそのものが中止に…。
2021年はコスサミを縮小開催、チャンピオンシップも各国予選も日本予選もすべてWEB予選のみで、オンラインの動画審査で選出しました。
今年2022年の日本予選はステージ予選が行えず、地区予選&国内決勝ともにWEB予選で行いましたが、上記の理由で2020九州地区代表だった彼らは今年の2022地区予選をシードされ、国内決勝にて動画審査で選出されて晴れてWCS2022日本代表チームに…という、少々複雑な経緯をたどっています。
このため、彼らはステージパフォーマンスを十二分に行える能力を持ちながら(2020九州予選は当然ステージだったので)、チャンピオンシップはステージではなく動画部門のみエントリ扱いになっています。
個人的には彼らの、光と影の演出を巧みに用いた「牙狼」パフォーマンスをもう一度ステージで見たい気もします。
■はみだしコラム2:バトル時代から、戦わないコスサミへ!?
今年のチャンピオンシップ優勝、驚きました。そして納得でした。フランス代表「美少女戦士セーラームーン」、基本はダンス構成で全9キャラの衣装チェンジを入れていく。
ふり返ればチャンピオンシップのステージで優勝するチームはもうずっと長い間、バトル形式の内容でした。
これはコスサミ独自の、二人一組でのパフォーマンス+衣装審査で得点を競う審査方法に寄るためです。衣装点は甲冑や着ぐるみなどに点が付きやすく、パフォーマンス点は激しいアクションやギミックを展開するバトル形式で点が付きやすいからです。
なので歴代の優勝チームは甲冑での剣劇やロボットバトルなどが殆どです。
WCS2015優勝メキシコ代表「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」が若干アクション少なめホラー要素だったり、WCS2018優勝メキシコ代表「ストリートファイター2」が素手での格闘だったものの、形式としてはやはりバトルです。
これがもしチーム2人ではなく3人以上になると全然違う形になるのでしょうが、WCS2006以降は「二人一組」がルール化していますから、やはりバトル形式が多くなります。
バトル形式以外が優勝したのはWCS2007まで遡り、フランス代表「アリキーノ」なのですが、これは一つの演目に複数作品のパロディ要素を入れるやり方だったため(上記の20周年記念パネルの中に、ドラゴンボールのフュージョンポーズをしているチームの写真があります)、後に若干問題化して翌年以降は「演目は一つの作品で」が徹底されたと聞きます。
(ちなみにWCS2007で12ヵ国参加なのでだいたい今年の12ヵ国と同じ来日チーム数?)
今年の「セラムン」はバトル要素の極めて薄い内容で、衣装の数と衣装チェンジの見事さで見せていく…本当に発送も技術も上手いと思いますし、背景の映像と相まって、まるでマジックショーを見てるような2分30秒でした。ただただ、すごいです。
いつの間にか、世界コスプレサミットのチャンピオンシップはコスプレイヤーによるパフォーマンス大会というより、コスプレしたパフォーマーの大会なのではないか?もうアクロバット大会なのではないか?という疑念を抱いて斜に構えていましたが、今回のフランス代表はまさに〝コスプレ〟主体で勝ち抜いた感じがしました。
それでいて翌日の動画部門になるとこのフランス代表、全く得点できなくなるのも面白い傾向です。詳しくは後日。
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翌8/7(日)のレポでは、知事と市長のコスプレ対決後編、3年ぶり大須商店街コスプレパレード、そしてチャンピオンシップ動画部門を経て最高に奇抜で最高に美しいグランドフィナーレの模様を書くでしょう。たぶん。
世界コスプレサミット2022チャンピオンシップ ステージ部門
さっきも貼ったけど今回10チームだけなので見てくれ。各チームの登場時刻は演目の脇に書いてあるので。
○エキシビション:BOYS AND MEN 田村侑久 吉原雅斗「ドラゴンボール」(youtube48:50~)
○1.タイ代表「エルデリング」(youtube56:15~)
○2.ベルギー「僕のヒーローアカデミア」(youtube59:45~)
○3.オランダ代表「仁王2」(youtube1:02:40~)
○4.ベトナム代表「ギルティギアイグザード」(youtube1:05:50~)
○5.オーストラリア代表「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」(youtube1:12:30~)
○6.フィリピン代表「フェイト ゼロ」(youtube1:15:50~)
○7.フランス代表「美少女戦士セーラームーン」(youtube1:19:00~)
○8.スペイン代表「デジモンアドベンチャー」(youtube1:50:15~)
○9.スイス代表「ラブライブ!」(youtube1:53:30~)
○10.ドイツ代表「魔法少女まどか☆マギカ」(youtube1:56:50~)
○ボイメンエリア研究生によるミニライブ(2:04:46~)
○1.タイ代表「エルデリング」(youtube56:15~)
○2.ベルギー「僕のヒーローアカデミア」(youtube59:45~)
○3.オランダ代表「仁王2」(youtube1:02:40~)
○4.ベトナム代表「ギルティギアイグザード」(youtube1:05:50~)
○5.オーストラリア代表「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」(youtube1:12:30~)
○6.フィリピン代表「フェイト ゼロ」(youtube1:15:50~)
○7.フランス代表「美少女戦士セーラームーン」(youtube1:19:00~)
○8.スペイン代表「デジモンアドベンチャー」(youtube1:50:15~)
○9.スイス代表「ラブライブ!」(youtube1:53:30~)
○10.ドイツ代表「魔法少女まどか☆マギカ」(youtube1:56:50~)
○ボイメンエリア研究生によるミニライブ(2:04:46~)
【コスサミ2022】アジルスと忘れたくないリスペクト【杉田智和/AGRSチャンネル】
8/6(土)ライブビューイング(芸術文化ホールのチャンピオンシップステージ部門を、オアシス21特設ステージ上で生中継しつつツッコミ入れながら観客と見る企画)出演した毎度おなじみ杉田智和さんが、そのライブビューイングのごく一部ながら動画で上げてらっしゃいます。
なお現地で見ていた観客からは「動画ではきれいに編集しているが、実際のライブビューイングは頻繁に性器名称が飛び交う卑猥なイベントだった」という報が入っています。→後編WCS2022.8/7(日)へ続く