コスサミ日本予選、再開と仕切り直し(ついでに炎上沙汰)なのです。
[ここまでのあらすじ]
簡単に振り返ると、世界コスプレサミット(ワールドコスプレサミット=WCS)はテレビ愛知の番組企画として2003年に海外レイヤーを名古屋に招いてパネルトークなど〝サミット〟形式で始まりましたが、当初予定での集大成ともいえる2005年の愛知万博内で各国代表チームによる世界一決定戦〝コスプレチャンピオンシップ〟が大当たりし、海外イベントから大使館など外交ルートを通じて参加希望などが相次いだことからついに民間外交として外務省の後援など得てしまい、翌年以降も継続・拡大を続けます。
その後WCS2013において運営体制が変更、中心となるコスサミ運営事務局がテレビ愛知から(株)WCSというイベント会社へ移管された事に伴い、日本代表選考会(日本予選)もコスサミ本体から切り離して東京のコスプレイベント会社であるCOSSANが受託するのですが…。形式としては海外予選が現地のイベントに委託されてるのと同じなのですが。
そこから起きた騒動は長くなるので割愛。過去のブログやコスプレイヤーズアーカイブニュースに触れているので暇な人は読んでね。
言っときますが「やらせではなく、ただグダグダなだけ」ですので。
世界を襲った新型コロナウイルス時代。WCS2020は各国予選ごと中止。WCS2021~2022はステージ予選ではなくWEB予選により日本代表チームを選出。
そして!WCS2023…前述のCOSSANが日本代表選考会の運営から正式に撤退しました。これまで付いていたスポンサーや協賛団体もとっくに撤退。
何も無い状態になってしまいます。
この状況で、日本代表選考会の運営権を引き継いだのがファルール株式会社…WCS2013日本代表チーム経験者のFRANさん(コスサミの運営に通訳などでも関わっていた)の個人会社であり、輸入品など扱う会社であってイベント会社ではありません。
このまま日本代表選考会が消滅したり、変な会社(タレント事務所とか)が運営権を買っちゃうよりかは、ぶっちゃけリスクだらけのコスサミ日本予選を引き継いでもらった訳でございます。
再開、省力化、今できる事をやる。
そんなこんなで何も無いところからの再スタートとなったコスサミ日本代表選考会、2023年6月3日さいたまプラザノースで行われた模様を、9ヵ月も経ってレポにまとめてみます。
ホラ、期せずして代表チームの過去言動で炎上沙汰とかあったし。
…この当日、私およそ7年ぶり6回目の挑戦をしておりまして、出場者としての視点でいろいろ書いてみようと思います。

なお、コロナ前までの日本各地でやった(運営の手が回らなくなった原因でもある)地区予選~国内決勝パターンを廃し、2023年度は書類選考後は国内決勝の一発勝負となっております。
いち出場者として、今回は「予選の段階ではレポートの書類は最低限これくらいやっておいて、実際の製作物に力を入れた方が良い」みたいに事前アドバイスが入るのでありがたかったです。
あと書類や音源の提出物の締切を守らせてるのも、ちゃんと運営してます。
(前の予選運営会社では締切が形骸化してて、期限を守って提出物を作るのがバカバカしくなっちゃったので)
■ステージ審査
右から…
K Cosplay(WCS2019オーストラリア代表チーム。そしてチャンピオンシップで優勝)
麗華(海外イベントでウィッグや衣装のワークショップで多々出演。コスサミのご意見番)
sky★Re(WCS2016日本代表チーム。現在はWCS関連のスタッフでもある)
FRAN(WCS2013日本代表チーム。WCS2023から日本代表選考会オーガナイザー)
[主なルール]
日本発のマンガ、アニメ、ゲーム、特撮のコスプレが条件。
二人一組、2分30秒で、衣装点・パフォーマンス点の合計を競います。
衣裳は自作が基本で、一部手伝ってもらうのはOK。要レポート提出。
大道具は3点まで。一辺210cmまで。他者の力を借りてもOK。
ステージに持ち込める衣装・小道具・大道具の総重量40kgまで。
予選公式ルール
https://wcsjapan.net/wcs%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%ab/
ちなみに日本予選を優勝した後、コスサミ本体のチャンピオンシップではルールがもっと細かい。
https://archive.worldcosplaysummit.jp/about/craftsmanship_judging_regulations.html
※ステージ写真協力:やみねこマグ
1 琉演「イノサン Rouge」 マヒオ、万鯉子
アニメ化ではなく舞台化されている漫画作品の演目で、フランス革命の時代が舞台。
処刑執行人のマリー=ジョセフ・サンソン(男装している)と、彼女に心惹かれるマリー・アントワネット。
しかし革命の末、命乞いせずに己を貫いてギロチン刑を受け入れるマリー・アントワネット(衣装チェンジ2回)の気高さと、執行人マリーの冷徹っぷりを描く。
一言: 殺気を放つWCS2015,2017の日本代表チーム、琉演。今回はアクションを抑えて、芝居と衣装の物量(布の暴力…)で見せている。未映像化作品というチョイスが独特。
その後、奇しくもこの原稿を書いている2024年3月での活動終了を発表。おつかれさまです。
2 GR2(ギリギリ)「TIGER&BUNNY」 Kaor!♡、びすこ
なぜか観客を割って出現するファイヤーエンブレムと合流してドタバタしながら犯人を追い詰める状況を、劇中の「HERO TV」の実況中継っぽく描く。
「アンタ、女を舐めんじゃないわよ!男は度胸、女は愛嬌っていうでしょ。じゃあオカマは何かしら?…最強よ!!」
の決めセリフがちゃんと生かされている。
一言:これは劇場版タイバニ以前に「銀魂」でアゴ美も言ってるセリフだけど、タイバニ劇場版でファイヤーエンブレムことネイサン姐さんの生き方を示す言葉として印象深いやつ。
ちなみに事前のチーム紹介写真が2人の金銀の全身タイツで変態っぽかった。
3 そえじまリゥリゥ「デジモンアドベンチャー」 リゥリゥ、副島和樹
しかし太一のデジヴァイスがもう反応しない…。
「僕はもう選ばれし子供じゃないってのか…?」
ここでアカペラで主題歌「Butter-Fly」を歌って、衣装チェンジ。
背景から歌声とBGMとともにグレイモン登場(アグモンが成長したんですね)、一緒に歌って盛り上げて「俺たちはずっと一緒だ!」
一言: リゥリゥ氏はWCS2019日本代表の片方で、副島和樹さんはコスサミ本体で海外勢のアテンドなどなどもしている2.2次元俳優。
デジモン自体がポケモンよりちょっと上の世代を意識しているので、こういうジョブナイル的な二次創作はハマるんでしょうな…あと着ぐるみの曲面処理が上手いです。
4 チーム大連立「メカ生体ゾイド」 駄チワワ、寅
ゼンマイでちょこちょこ動くカノントータスと、アイアンコングから早替えしたデスザウラー(全部ペーパークラフト)が出現、激突…
最後はお母さんの声が響き、「こんなに散らかして!早く片付けなさい!!」おもちゃを散らかした事で怒られてしまう。
一言:久々に出てきた小汚いチームだが、まったく技術的に点数を付けられるレベルではなく、ただただ子供部屋おじさんの悲哀が感じられた。もう少し恥を知った方がよいだろう。
5 だいき&くにトン「僕のヒーローアカデミア」 だいき、くにトン
「てめえを否定する事で優位に立とうとしてたんだ…でも本当の俺は…ずっと負けてた…今までごめん!」
「酷いこと言って…ごめん」
『これは俺たちが最高のヒーローになるまでの物語だ!』
一言:今回の超正統派。ジャンプ的な友情ストーリーを軸に、体当たりでアクションをしていた。
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■衣装審査
今回はステージ審査の後に、各チームが別室に呼ばれて、審査員全員に対してアピールタイムを駆使して衣装審査を行った。
とにかく決められた時間めいっぱいに自分たちの衣装と小道具の工夫を説明して、その後は審査員からの辛辣な質問やツッコミに半泣きになりながらアドリブとハッタリで答えていくのである。
今回の審査員は衣装製作面においても猛者ばかりなので、噓をついても多分バレる。
ここでは我々は「ペーパークラフトで安く作って塗装頑張ってます」みたいな事を言っていた気がするが、どうせ優勝の可能性が無いのは目に見えてたので、途中からは「もう点数つけなくていいので、審査用紙にはカレーのおいしいトッピングを書いてください」などとムキになって演説していた気がする。
毎度ながら、演技と衣装審査が終わってから、ようやく各チーム間のピリピリしたムードが解けて、なんとなく和んでしまうのだった。
やっぱり審査が終わるまでは全チームともライバルなので。そこが他のパフォーマンスイベントとコスサミ予選との空気の違いで、この緊張感と開放感のセットは割と癖になってる感じがする。
ここから審査点の集計などで間が空いてたので、自分は隣のイトーヨーカドー行ったりホームセンターで猫缶を買って時間をつぶしていた。
各チームとも大道具などはこの時点で解体され車に載せていた。
■結果発表
今回は優勝チームを先に発表する形式。協賛団体からも各賞が贈られる。
●優勝 & Ochacaffe’賞:だいき&くにトン「僕のヒーローアカデミア」
初出場のチームが2023年度の日本代表チームに選出された。ちなみに男性コンビが代表になるのはWCS2016の「FF8」以来だったりする。
(Ochacaffeはイタリアでの日本文化イベント団体)
●HINODE POWER JAPAN賞:琉演「イノサン Rouge」
(HINODEはロシアでの日本文化イベント団体)
●パルス建設賞:GR2「TIGER&BUNNY」
(パフォーマンス点の上位チームに与えられる賞)●Anison Classic Japan賞:そえじまリゥリゥ「デジモンアドベンチャー」
(アニソンクラシックジャパンはこの日、同時開催の演奏会。その公式レイヤー1年間の権利を与えられる賞)
●特別賞:チーム大連立「メカ生体ゾイド」
(当初の予定には無かったが審査員の厚意と哀れみにより、レトルトのGoGoカレーと賞状が後日郵送される事に)
さらに副賞として、8月の世界コスプレサミットのステージ上で行われる「コスサミセレクション」のランウェイ部門出演権と、アニソンクラシックジャパンの演奏曲をコスプレパフォーマンスで使用できる権利が全チームに与えられた。
・日本代表選考会公式サイト
https://wcsjapan.net/2023/06/12/%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%82%b3%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%ac%e3%82%b5%e3%83%9f%e3%83%83%e3%83%882023%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e6%b1%ba%e5%ae%9a%ef%bc%81/
・さいたまで「世界コスプレサミット」日本代表選考会 自作衣装で5組が競う 大宮経済新聞
https://omiya.keizai.biz/headline/1738/
【業務連絡】
この2023年度の日本代表選考会のステージ動画を各チーム1名ずつにツイッターのDMで送っているのですが、受取連絡が来たのが1チームしかありません。無事DLできてれば良いのですが。
どうもツイッターのDM制限が始まった時期だったらしく、もし「うちのチームはデータ受け取ってない!」という人が居たら、駄チワワまでご連絡ください。
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交通費など自腹なので関東圏のレイヤーには行きにくいのかもしれない。
でも、こういった〝落ちてしまった人たち〟へのフォローや気遣いがあるのはとても良い事で、気合入れて用意していたスーツなのでまた別の見てもらう機会があるのはうれしい。
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という訳で4年ぶりにコスサミ日本代表選考会がWEBではなくリアルでのステージ&衣装審査。新運営による試運転的な開催と相成りましたが、実質的にはスポンサーも付いておらずほぼほぼ主催者の負担で行われており、省力・低コストでありました。
よく見ると会場が通常照明のままで暗転もしていないという、少人数ボランティアスタッフで出来るレベルでの運用、そして観客が関係者含め30人くらいという小規模開催でした。
とにかくやってみる。その後の課題はそれから考えるという事で、意味はあったと思います。
自分もWCS2016予選以来7年ぶりに出て、いかに自分の体力も身体機能も集中力も衰えていたかを思い知りました。
そんな中、本格的にコスプレパフォーマンスを始めてから間も無い初出場チームが優勝したのは、私はなかなか良い事として捉えていました。
じゃ、その話もしちゃいましょうか?
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■WCS2023日本代表チームの炎上の件
コスサミ予選及びチャンピオンシップにかけての期間は集中してたので私は後で知りましたが、WCS2023日本代表チームの方がこれまでの素行不良により炎上してたんですね(殆どだいき氏だけですが…)。ザッと挙げますと、
・前年の2022年夏、「ジョジョの奇妙な冒険」Dio コスプレでディズニーランド入園してキャラクターに絡んで動画アップ。
・同2022年11月、Dioコスプレでブレイキングダウン6(喧嘩自慢が出場するアマチュア格闘技イベントでよく逮捕者が出る)のオーディションWEB番組に出演。さすがに試合本番ではコスプレではなく、肩書はTikTokだった。
・2023年4月、Dioコスプレで渋谷の路上で大声で歌って配信。
・同2023年9月、個人間のトラブルが拡散され、謝罪のツイッタースペースでは交友のある炎上柱でおなじみ煉獄コロアキ氏や五条さとりゅー氏(池ハロやアコスタ池袋で更衣室登録をせずコスプレのまま来場している)も登場。
・『ジョジョ』コスプレTikTokerの“暴走”にミッキーも困惑…波紋呼ぶ動画に広報が示した“回答”-女性自身(2023/03/03)
…1個ずつは違法ではないですけど、マナー論で見ると迷惑ではあります。これら多くはまずディズニー界隈で騒がれてて、2023年6月のコスサミ予選前に審査員や他チームの人は知らんかったろうと思われます。
んで、だいき&くにトン…というよりだいき氏が〝世界コスプレサミット2023日本代表〟というポジションに立ってしまった事で予選終了からポツポツと匿名アカから疑問の声は上がってたのですが、8月にチャンピオンシップ本番が終了(日本代表は入賞せず)してから、これらを他のコスサミ関連への不満と絡めて意見表明したツイート(発言元は過去の出場者でもある)が拡散され、ようやく遅めの本格的炎上がコスサミに到達となりました!
普段コスサミに参加してないとか、参加してても日本代表チームの選考や顔ぶれに一切興味持たないような人まで、実態をよく知らずに批判してくるという、炎上あるあるですが。
私はだいき氏がコスサミ以外でやってた迷惑行為に関してはまったく擁護しないですが、コスサミ予選での選考自体は正当な結果だったと考えています。
これを「こんな奴を日本代表にしやがって」から、「コネで出来レースで獲ったに決まってる」などと言われると、10年以上に渡って出場したり見学したりしてきた人間としてはちと黙ってられ…なくは無いけど、せっかくだから丁寧に解説してみたくなったので、やってみましょう。
[コスサミ日本代表の選考基準は何ですか?]
初期テレビ愛知主催時代はローカルTV局の基準でTV映え優先で選んでたアバウトな時期もあったようですが、運営事務局が(株)WCSに移管して、日本予選が別主催に移管されてから10何年でルールが整備されています。
まず大前提として、上の方でも書いてるように、審査員によるステージ審査と衣装審査による合計点で決まる〝競技〟なのです。よくあるコンテストだと審査員による話し合いで決まりますが、コスサミ予選ではあくまで審査員による採点方式で合計点の高い方が勝ちます。なので、これまでの経歴や人格的な要素を入れる部分がありません。
最多で44の国と地域で予選が行われるので、各国で異なるマナー論や人格的な部分も入れて審査するとなると基準がバラバラになってしまうので、あくまで点数で競う方式な訳です。これはオリンピックや国際スポーツ大会の代表が、人格ではなく成績で選ばれるのと同じです。
ぶっちゃけ人格面で言ったら、過去の日本代表だって派手には炎上してなかっただけで、人格的に優れてる人もいれば、自分の事しか考えてないようなダメな人もいたので。
ただ20年もコスサミ予選やってると過去には同点とか超僅差になってしまい、2チーム同時優勝は無いので運営判断でどっちか選ばれた事もあったらしいですが、今年それがあったのかまでは分かりません。
なお、他コンテストによくある審査員による話し合い方式だと、どうしても候補者の今後の運用しやすさとか主催会社やスポンサーの意向とかの〝忖度〟が入りますし、ただの美人コンテストになってしまったりするので、個人的には好きじゃないです。それで最初に審査から弾かれるのは私のような中年男性着ぐるみレイヤーなので。
当日現地で見てて、動画でも確認しましたが、この合計点数で競う前提で見ると彼らはこの5チーム内で最多得点なのはおかしくないのです。
全チームの演技が終わった時点で、自分の印象で彼らは1位か2位だろうとは予想しました。WCS2011以降の日本予選を地区予選会を含めて9割方は見てきたので、点数順の予想はつきます。
彼らは本格的に衣装製作を始めて1年以内と歴が浅いですが、専門誌「COSPLAY MODE」誌上で衣装製作ページ持ってる三毛猫教授氏が付きっきりで指導してたので、予選時点で高めの造形レベルで制作できています。
(写真と動画での衣装製作レポート提出があるので代わりに作ってもらう事は無理…というか設計は三毛猫教授とよく似てるけど細部の作りがやはり甘いっぽいので、やはり彼らが造形してると思う)
自分に無いものを学ぶために衣装やアクションの指導を受けるのは歴代の代表や他チームでもやってましたし、ルール上はチームで2人以外にも1人は一緒に会場に入れるので、違反ではないです。
衣装審査の前にアピールタイムの時間いっぱいまで使えるよう、タイマー使ってアピール練習するまでの真剣さは、私には無かったので感心しました。おかげで不真面目な我々は控室に居づらかったです。
(点数だけで考えると、衣裳点では琉演「イノサン Rouge」の方が高い気がする…けどパフォーマンス点では彼らの方が高いだろうから、接戦であろう上位2チームとその他との間に差があった)
× × × × × × × ×
んで、コネ疑惑に関しても発端はコスプレ嫌いの匿名アカからの言いがかりレベルなのですが、ぶっちゃけ、彼らに大したコネは無いんじゃないかな…。
だってコネだったら他チームの方がパフォーマーとしての活動歴が長い分、色んなコネ持ってるし。
私は予選の運営会社にもコスサミ本体の運営会社にも直接お話ができるような立場なのですが、一番コネを持ってるくせに点数が最も低いからカレーしか貰ってないだけです。
彼らの日本代表選考会優勝は、合計点数で競うというコスサミ予選のルール上、正当な結果ですし、あっちで問題起こしてるから(犯罪ではないレベル)こっちで努力の成果を評価させない…ってのは、自分の生活に置き換えるとアカンだろうと個人的には思うので、いち出場者として結果に文句はありません。
むしろ、短期間に集中して頑張ったじゃん?と捉えてます。だって自分の出場した〝競技〟で自分より高得点してる人達な訳ですから。
でも他の出場者の中でも彼らチームの優勝に対する評価は分かれてて、一定ではないのですけど。
でも他の出場者の中でも彼らチームの優勝に対する評価は分かれてて、一定ではないのですけど。
あ、これも出場者の視点ですけど、リアルでの衣装・ステージ審査が3年間途絶えててWEB予選での動画審査だけだったのが、2023年では3月にリアル予選の復活を告知して6月頭に本番なので、準備できるのは実質2ヵ月半なんですよ。
もし半年くらい前から告知して準備期間を長く取ってたら、違う結果だったかもしれませんが、たらればの話ですね。
これ8月のチャンピオンシップでの日本代表チームのステージ動画なので、一回見といてほしい。
日本予選段階からブラッシュアップされてる内容だけど、少なくとも「低クオリティがコネで獲った」レベルではないわな。
ちなみに開会式で彼らが着てた鬼滅衣装は指導を受ける前に作ってるらしく、海外チームもそうなんだけど開会式やパレード用衣装は審査対象ではない為にシンプルかつクオリティが落ちるので、本番用衣装にだけ注力するのもルール違反ではないので…。
(衣装のストックが無い事に思うところはありますが…)
(衣装のストックが無い事に思うところはありますが…)
[対策として、翌年からの応募基準変更]
多数ご意見寄せられたため、日本代表選考会では翌年の予選から、ルールではなく応募基準を変更。
・WCS日本代表の選考基準、及び2024代表選考会について
https://wcsjapan.net/2023/10/27/wcs%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e3%81%ae%e9%81%b8%e8%80%83%e5%9f%ba%e6%ba%96%e3%80%81%e5%8f%8a%e3%81%b32024%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e9%81%b8%e8%80%83%e4%bc%9a%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
> コロナ禍明けの今年は、2019年以来4年ぶりのリアル開催の日本代表選考会となりましたが、この 5ヶ月間、WCS日本代表チームの選考基準について、各方面からご意見・ご質問を多数いただきました。関係者一同、ご指摘の内容を真摯に受け止めております。
当事務局宛てにいただいたお問合せには既に個別にお返事しましたが、いまいちど、2024年に向けたWCS日本代表選考会事務局としての公式見解をこちらで発表させていただきます。
まず、現行の世界コスプレサミットの審査・競技ルール(編注URL略)では、パフォーマンス点と衣装点で評価が実施されるルールとなっており、それ以外の要素を加味して評価する基準は設けられておりません。
ゆえに、代表選考会以外の場所で何らかの問題が起こった場合でも、現時点では得点に加味するルールが存在しません。
しかし、皆様からいただいたご意見・ご要望を受け、WCS2024年に向けた日本代表選考会ではエントリー時にすべての参加者から、「違法行為を犯したことがないことはもちろんのこと、他イベントや公共の場でのルール違反やマナー違反も犯したことがないことを宣誓する。何らかの違反を犯した可能性がある場合は、事務局に対し、詳細について事前に申告することに同意する」旨の誓約書を取ることで、再発防止策とさせていただきます。 (引用ここまで)
以上、審査方式は各国共通なので日本予選だけ変えようがないですから、応募時に誓約書を求めた訳です。
個人的にこれはちょっと疑問…。なぜなら「他イベントや公共の場も含めてマナー違反してない」っていう基準が極めて曖昧で、じゃあ本人からの事前の申請や他人からの密告があった場合、どう検証して場合によっては反論の機会を作れるのでしょう?
そして批判してた側が求めてたのって、別に翌年以降の改善じゃなくって、「とにかく今年の代表になった奴らを引きずりおろせ!」だと思うんですよね。
だから批判してた側は納得しないだろうけど、その多くはすぐに飽きて次の獲物に行っちゃってるから、そもそも嚙み合ってないのではないのだろうか。
[ペナルティはあったんですか?]
これねぇ…公に発表されてないけど、有ったとも無かったとも言えるんですが。あくまで個人での見解ですよ。
コスサミの日本代表チームになると、翌年度以降の各国の予選会の審査員に招かれたりとか、国内の各イベントへのゲスト出演とか、有形無形の〝役得〟みたいなのがあるんですけどね。
彼らチームには、それが無かったんですよね。
8月頭に名古屋で本番の世界コスプレサミットとチャンピオンシップが終わって、翌週にサウジアラビアで「Gamers8 Cosplay Cup supported by WCS」という、コスサミ各国代表がほぼそのまま出場する大型コスプレ大会があって、でも、チームとしてはそこまでなんですよね。
10月末にTBSの「有吉ジャポンIIジロジロ有吉」でコスサミのチャンピオンシップが2週連続で特集される回があったんですけど(愛知県では翌月放送)、その際にコスサミ公式アカウントから紹介されてたのは彼らのアクションコーチ役:まめまよ氏だけで、日本代表チームの2名は触れられてないんですよね。彼らのツイートはコスサミ公式からRTすらされてない。
つまりコスサミの広報が、意図的に彼らの情報を外してるように見えるのです。その後はコスサミ日本代表チームとしての他イベントへの出演も無かった。くにトン氏の方は関連イベントでパフォーマンスのレクチャーなどもしてるんですが、だいき氏が居ないので日本代表チームとしては動いてない。
…コスサミ本体の運営事務局の中でも、何かあったんでしょうね。
[コスプレの日本代表?世界一決定戦?という虚像]
いや、違うんですよ。誤認させるような告知の仕方が多いのですが、〝コスプレの日本代表〟じゃなくって、〝コスサミの日本代表〟を選んでるだけなのです。
対外的には8月のコスサミのチャンピオンシップ=「コスプレ世界一決定戦を開催!」っていう触れ込みで 2005年の愛知万博内企画から始めてるのですが、事務局の人に聞いても過去代表に聞いても、異口同音に「コスプレに世界一とか無いですよ」という極めて常識的な発言が返ってきます。
あくまで世界コスプレサミットのチャンピオンシップが決めてるのは、独自ルールによる優勝と順位でしかありません。
不思議な事に、コスサミのチャンピオンシップがコスプレ世界一決定戦の筈なのに、その日本代表選考会は〝コスプレ日本一決定戦〟とは位置付けられておらず、そんな炎上ワードを運営側が公に発信した例も無かったでしょ?
各国代表はコスプレ日本一でもコスプレ米国 No,1 でもないけど、それらが競ったチャンピオンシップの結果は〝コスプレ世界一決定戦〟なんて、おかしいですよね。
ぶっちゃけ欺瞞です!
でもその本来ありもしない筈の〝コスプレ世界一決定戦〟によって、世界各地のアニメイベント団体から「ウチも予選会をやって代表チームを送りたい」という申し込みが各国の日本大使館を通じて届き、外務省が民間外交として後援し、愛知県と名古屋市が町おこし的にイベントを後押しし、各国代表のお披露目に一般レイヤー数百名を含めた大規模パレードが行われ、コスプレのまま公共交通機関が使用でき、副次的に町全体を使ったコスプレ開放となって、カオスなお祭りに育っていったのです。
現在のように一般レイヤーが闊歩してる町全体を使ったカオスな巨大コスプレイベントや大規模パレードとしてのコスサミの方が、本来ありもしない〝コスプレ世界一決定戦〟の副産物として発生していると言えます。
ウソも方便。筆者はこれを、皆が幸せになれる良い意味でのウソだと捉えています。
× × × × × × × ×
そんな訳で、迷惑行為はまったく擁護しないし炎上してて構わないけど、努力の成果はルール上で正当な結果なのであり、〝コスプレの日本代表〟ではなく〝コスサミの日本代表〟の選考会としては間違ってないと考えています。
許さない人は許さないだろうし、大概の人はもう忘れて次の炎上沙汰に向かってるであろう世界コスプレサミット日本代表選考会2023のお話は、以上です。
自分は今後も頑張る人たちの記録を残し、たまに自分も頑張って出てみるポジションで続けます。
[関連記事]
コスプレイヤーズアーカイブニュースに寄稿していたWCS2015~2019の日本代表選考会レポ
https://www.cosp.jp/news_tag.aspx?p1=266