毎年恒例、戦いの記録。
 4/11(土)アクリエひめじ、ご当地コスプレイベント“姫CON2026”内特設ステージ…。
 8月の世界コスプレサミット2026(WorldCosplaySummit=WCS)のチャンピオンシップ=コスプレ世界一決定戦(という名目のコンテスト)に出場する代表チームを選出するための日本代表選考会、その国内決勝が開催されました。
 いわば(フォロワー数競争や美人コンテストではなく)採点式による〝競技〟化したコスプレの戦いです。
 コロナ禍を経て予選運営会社が交代し、仕切り直しての4年目(姫CONに提携してから3年目)に入ります。
 昨年からコロナ禍以来6年ぶりに地区予選会が復活、栃木&愛知予選の代表2チームと、書類選考を通過した3チーム、合計5チームによる国内決勝ステージの記録。地区予選で地区優勝しておくと交通費の補助が出る&場数を踏んでおきたいチーム向けですが、一発勝負で国内決勝に応募しても書類選考で通れば出られる形式になってます。

 では毎年ながら、商業ニュースサイトだとどうしても優勝チームのみ掲載の記事が殆どなので、こっちは地区予選から国内決勝まで落選組も含めて全チーム載せるぞ!が基本テーマでございます。
 冒頭に結果を書かずに時系列に沿って読み進めていくとわかる書き方をしていますが、上記以外の他意は無い。
 今年は自分が出てないので客観的かつ、バックステージの様子までは見てない状態で書いてます。
サムネ2026B


[今回の審査員など]

審査員1審査員2審査員3審査員4
K(WCS2019オーストラリア代表チームとして優勝)
Kurama(ロシア・モスクワで開催されたHinode Cosplay Competition2025優勝者)
OhMitsooki(米国・フロリダで開催されたHoliday Matsuri WCC2025ソロ部門優勝者)
FRAN(WCS2013日本代表チーム:2023年より日本予選オーガナイザー)
0市長
清元秀泰(姫路市長:オシロボット姫路城ロボの着ぐるみ。ステージ審査のみ登場)

(ちょいちょい豆知識ですが、ロシアのHINODE JAPANというイベントは元々コスサミと提携してロシア代表選考会が行われておりましたが、ウクライナ戦争勃発後はロシア代表はコスサミ本体には参加できなくなっており(後援の外務省から露に渡航中止勧告が出てるし)、代わって同イベントのコスプレコンテスト優勝者はコスサミ日本予選の審査員として来日しています)


[主なルール]
○日本発のマンガ、アニメ、ゲーム、特撮のコスプレが条件。あくまで日本文化の発信。
○二人一組、2分30秒で、衣装点+パフォーマンス点の合計を競います。
○衣裳は自作が基本で、一部手伝ってもらうのはOK。写真や動画でレポート提出必須。
○大道具は3点まで。長編210cm、奥行90cmまで。ここは直接の審査項目ではないので他者の力を借りてもOK。
○ステージに持ち込める衣装・小道具・大道具の総重量40kgまで。
○今年から背景に映像を投影可に。国内予選での背景映像使用は6年ぶり。
○衣装審査は別途、審査員のいる部屋でチーム毎にプレゼン&質疑タイム5分間ずつ、細かい部分をチェックして採点が行われる。
○今年は姫CON側の都合により背景の大型ビジョンは無しになりました。
○2024年から「他イベントや公共の場も含めてマナー遵守。違反歴がある場合は申告する事」という旨で誓約書の提出が必要に。ただし明確な可否規準がある訳ではなく「人に見られる自覚を持つように」というような注意です。

・日本代表選考会 公式ルール 
https://wcsjapan.net/wcs%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%ab/

ちなみに日本予選を優勝した後、コスサミ本体のチャンピオンシップではルールがもっと細かい。
https://archive.worldcosplaysummit.jp/about/craftsmanship_judging_regulations.html
 
 
1.「FINAL FANTASY XVI」 動画リンク
 カタメコイメりぼん(冬一/べるか)
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 剣を構えたクライヴ、そして召喚獣シヴァを宿したジルの氷魔法の演舞から、
「私たちは召喚獣の力をその身に宿し、神の如く戦い、そして、壊れていく…」
「それでもこの世界を、凍てつく運命を変えて見せる!」
 召喚獣イフリートがクライブに顕現…
『これは、クリスタルの加護を断ち切るための物語…』

 FF16の召喚獣は人間に宿る設定であり、クライヴが仇として追っていたイフリートが実は未来の自分だった…という原作ストーリーを踏まえておくと彼らの葛藤が伝わるでしょう。
 2年連続出場チーム。大型衣装を上に伸ばすだけでなく、重力を無視するかのように横に伸ばす特徴があって、ステージ上の空間を埋める密度が高いです。
1ff5
 退場時の1コマ。イフリートは尻の辺りからスポッと入る事で早替えしてたんですね。
  
2.「メダリスト」 (栃木予選代表) 動画リンク
 さくもずく(ばくもずく/咲)
2メダリスト0
2メダリスト1
2メダリスト2
2メダリスト3
 主人公いのりと、天才少女スケーター光との氷上ライバルストーリー。
 セリフ一切無しサイレントで、そしてローラーブレードをフィギュアスケートに見立ててステージを氷上のように駆け巡る!
 いのりの方が新人スケーターなのでちょっとたどたどしい感じで滑ってます。
 さらに、早替えで衣装チェンジ2回、二人合わせて6パターンのコスチューム披露。

 このチームは栃木予選から見てましたけど、今まで15年間レポしたコスサミ予選はおろか、コスプレパフォーマンスステージ全般でも見た事の無い新パターンの演技でした。ぜひ動画で見て。
 
3.「刀剣乱舞」 (愛知予選代表) 動画リンク
 月鶴楼(西蘭さん/セツ)
3刀剣1
3刀剣2
3刀剣3
3刀剣4
 結界を破って侵入した時間遡行軍から、本丸を護る三日月と鶴丸。
 主(審神者)への衣装チェンジ、早替えからまた戻って、二人そろって刀を手に舞う。

 審神者のデザインはゲーム内では描かれてないので、この立烏帽子姿の審神者は舞台版のイメージでしょうか。
 愛知予選の時はセリフなしで演舞のみの構成でしたが、この国内決勝ではセリフやシーンの転換を入れる形でブラッシュアップを図っています。
 このチームは一つ一つの動きというか、佇まいが美しいです。ちょっと調べましたが吟剣詩舞(ぎんけんしぶ)という、詩を吟じながら剣や扇を使った舞踊を稽古されているそうです。
 
4.「ちはやふる」 動画リンク
 ASSA(朋澤しほ/Aim.)
4ちはやふる1
4ちはやふる2
4ちはやふる3
4ちはやふる4
 小学校編で卒業を控えた3人、卒業したら福井に帰るという新に、千早と太一はいつか競技かるた大会での再会を誓う回想から、時を超えて高校生編へ。
「先生、俺は、青春全部賭けたって新より強くなれない」(府中白波会の原田会長(師匠)との電話)
 カルタをあきらめようとする太一に、高校で競技かるた部を始めようとする千早が背中を押す。
「やろう!カルタ、やろう太一!仲間がいたらきっと、強くなれるから!」
「…一緒に作ってやるよ、かるた部。俺たちは強くなって、新を待とう」
 太一との競技かるた試合が始まって…。

 3年連続出場チーム。全編を青春っぽいモノローグで包んで、原作の見所を2分30秒に詰め込んだダイジェストというか、映画の予告編のような構成でした。
 このチームだけ、姫CONアカウントでの動画ツイートが演技途中で切れてたので、ウチのYoutubeの限定公開で動画にリンクしてます。
 
5.「機動戦士ガンダム」 動画リンク
 なつはラボ(リゥリゥ/Natsuha)
5ガンダム1
5ガンダム追加
5ガンダム2
5ガンダム3
5ガンダム5
 一年戦争の終盤、宇宙要塞ア・バオア・クー内で戦うガンダムとジオング。
 左腕をシールドごと斬り落とされたガンダムが、頭部のみ分離飛行したジオングをビームライフルでラストシューティング。
 両モビルスーツは相打ちで大破しながら、シャアは生き延びていた。
「ララァ、教えてくれ。そうしたら良いのだ。私はこの世界線でも、アムロを食い止める事ができないのか…?何回も何回も繰り返した、この結末を…。どうすればこの円環の理から解放されるのだ?」
 しかし戦いながら二人は、この世界が誰かの意思によって繰り返されている事を悟り、キラキラの向こう側へと向かう。
「僕たちは」「私たちは」
『ララァを救いに行く!』

 半壊したロボット同士のバトルという、男子が大好きなシーンが圧巻でした。
 「機動戦士ガンダム」と冠して初代ガンダムの最終回をモチーフとしつつ、シャアとアムロが決着を付けずに、死亡したララァを(世界線を越えて)救いに行こうとするのは「ジークアクス」以降での解釈ですね!
(なお審査員の清元市長は1964年誕生で、ジークアクスは知らなくても79年放送・81年劇場公開の初代ガンダムブームは中高生でリアルタイム世代と思われます)

× × × × × × × × 

6審査発表前
 さて、集計などで1時間を挟み(間には宇宙海賊ゴー☆ジャス特別ステージなど)、この日の姫CON初日ラストに審査発表になります。
 出場者と審査員と姫路市ご当地キャラ・しろまるひめ(画面右)が一堂に会し、緊張感に包まれます。

 
[審査結果発表]
 部門賞から。

追加受賞ガンダムメダリスト
審査員特別賞(点数とは別に審査員から評価されたチームへ)2チーム受賞
「メダリスト」さくもずく(ばくもずく/咲)
「機動戦士ガンダム」なつはラボ(リゥリゥ/Natsuha)

追加受賞ちはやふる
HINODE JAPAN賞(衣装賞。ロシアのオタクイベントから、衣裳点の高得点チームへ)
「ちはやふる」ASSA(朋澤しほ/Aim.)

追加受賞刀剣
パルス建設賞(パフォーマンス賞。スポンサーの工務店から、パフォーマンスでの高得点チームへ)
「刀剣乱舞」月鶴楼(西蘭さん/セツ)

9優勝発表
そして優勝、今年の世界コスプレサミット日本代表は…
「FINAL FANTASY XVI」カタメコイメりぼん(冬一/べるか)に決定!

優勝発表時のコメント動画
https://x.com/wcs_jp_official/status/2042901853374156861

・独占インタビュー【WCS2026 日本代表 カタメコイメりぼん 】二度目の挑戦を経て得た代表!振り幅の広さに驚愕! Cospot Media(コスポットさんのニュースページ)
 
9全員集合B
出場チームと審査員の全員集合写真。おつかれさまでした!

追加フォトセッション
終了後の日本代表チームフォトセッションより。
審査員からも「今回は特に選考が難しかった」というコメントがありましたが、その激戦を勝ち抜いて代表となったのは、昨年の落選を経て2度目の挑戦を実らせたカタメコイメりぼんのお二人でした。

DSC_0478暗
ちなみに初挑戦だった昨年は「プリパラ」でした。ウィッグや衣装が重力に逆らって横方向に伸びてる所に、このチームの美学や特徴が見えます。
 
世界コスプレサミット2026チャンピオンシップ 公式サイト
https://www.worldcosplaysummit.jp/program/championship

 今年は8/2(日)14:30- いつもの愛知芸術文化センター 大ホールにて、41の国と地域の代表チームが競います。
 なおサウジアラビアでは2026代表選考会が開催できず、過去代表がエキシビションとして来日する予定。
 香港が復活出場したりしつつ、合計出場国数の増加は昨年同様41で止まってる辺りに世界情勢の影響も見て取れますが、それが故に、激動の世界の中でもこういった趣味の祭典はできる限り継続していただきたいです。
 
× × × × × × × × 


今回の感想(読み飛ばし可):
 別にコスプレに明確な勝敗がある訳じゃないですけど、それをあくまで独自ルールの上で“競技”としてやってるのが世界コスプレサミットのメイン企画である各国代表による優勝決定戦“チャンピオンシップ”ならびにその代表チームを決める“日本代表選考会”ですから。 
 毎年、コスサミ運営事務局の本体が8月のチャンピオンシップを「コスプレ世界一決定戦!」と煽りまくるのに対して、日本代表選考会では「あくまでこのルールによる勝敗であり、ルールや審査員が変わったら結果も変わる可能性はあります」と毎度出場者や観客をおもんばかってアナウンスしておりまして、私はその温度差が発生する事情(コスプレ日本一決定戦…などと銘打ったら炎上しますからね)も含めて興味を持って、国内の予選会の殆どを観覧するようになって、15年経ちました。

 さて今年、国内決勝は非常に見応えがありました。ええ。
 それって観客視点では楽しい事なのですが、出場者の視点だと怖い事でもあるのです。
 優勝狙いで超絶的な努力と労力を注ぎ込んで、それでも手が届かなかった人達が多くなるという事でもあるので。衆院選の小選挙区制における死票率や惜敗率が高くなっているような状態ですから。
 
 「この日の出場チームの中から好きな演目を選べと言われたらバラけると思いますが、衣裳とパフォーマンスで点数をつけて1番を決めようとすればきっと誰でも同じ結果になる」…という事を去年まで書いてましたけど、今年は違いました。
 この2年ほどは全チームの演目が終わった後に「今年の優勝チームはココだろうな」というような感覚があったのですが、今回は全く読めず、でした。
 内容盛り沢山で詰め込んでる具合で言ったら「ガンダム」です。
 でもステージ上に一つの“異世界”を作ったのは「FF16」です。
 そして他と似ておらず過去に無いパターンだったのは「メダリスト」だと思いました。
 過去の例から察するに、単純な点数の加算結果で同点もしくはごく僅差の場合は別途、審査員団による最終審議が入る筈です。
 今回何度も聞いた「選ぶのが非常に大変だった」はきっと、審査員団の中でも優勝候補らへの評価に絶対的な差が無かった事を伺わせます。
 その中で、それでも難しい選考の上で1チームを選出したこの結果には、価値があると思います。
(そして優勝争いとは別の所で、和の美学にこだわっていた「刀剣乱舞」、一個の物語としてまとまっていた「ちはやふる」も存在感を示していたので、5チームとも見応えがあったのです)

 最初の話に戻って、コンテストにおいて観客から見応えがあったというのは出場者にとっては報われない思いをする人が増えるという事でもありますから、願わくばその人達が、優勝争いとは別の所で「出て良かった」となってほしいですし、また挑戦しようと思えるイベントであってほしいです。
 全体的に見ればやっぱり日本代表選考会自体は良い方向に行ってると思っていて、最近はホラ、出場者から露骨な不満も出ないですし。運営側で出場者の方に向き合ってるんじゃないかと。
 目下の課題としては、毎回の熱戦を届けるレポをここのような個人ブログ風情ではなく、もうちょっと影響力のあるネットニュースに取材してもらえるように仕掛ける事ではないでしょうか?

 そしてイベントとして姫CONそのものに関しても、今回は日帰りなのであまり広く回れなかったのですが、女性レイヤーだけでなく男性レイヤーや地元の家族連れ参加も増えてきていました。なので姫路市の、この地域のイベントとして認知が広まってると思います。
 名古屋でコスサミが始まった時もそうでしたけど、最初な地元民に怪訝な目で見られる事があっても何年か続けていく内に名物になっていくので、とにかく続けていっていただきたいです。「継続は力なり」です。



■各地方予選会を全部プレイバック!

 昨年からコスサミ日本予選では2019年以来の地方予選会が復活しましたので、今年の各地区予選の2大会も時系列をさかのぼって簡易ながら全部記録します。

●栃木予選(2025/11/29(土)宇都宮市オリオンスクエア“RIGHT ON FESTA”内で開催)
※会場のオリオン商店街は今年6月の夜中、クマが出没して騒動になった所です。次は2026/12/27に、来年度WCS2027に向けた栃木地区予選会があるらしいです。クマはきっと冬眠してるハズです。
栃木1a
栃木1b
「モノノ怪」
栃木2a栃木2b
「メダリスト」
栃木3a栃木3b
「聖闘士星矢」

栃木全員集合b
栃木予選の最後は、この日のステージに登場した他のレイヤーも全体集合で。

栃木餃子像栃木餃子像レプリカ
餃子の町、宇都宮市内には、JR駅前に餃子像。近くの店にはそのレプリカ。
たぶん主幹産業が餃子なのである。
 
●愛知予選(2026/1/10(土)安城市デンパーク“コスプレデンパーク”内で開催)
※試験的に日本作品以外でも出場OKでしたが、特になし。
※試験的にソロ部門をつくって、代表チームの選考とは別に1人でパフォーマンス披露する機会を設けてました。
愛知1a愛知1b
「鬼滅の刃」
愛知2a愛知2b
「刀剣乱舞」
愛知3
「銀魂」
 キャサリンの奥方さんは、コスサミのチャンピオンシップが始まった2005年に団体部門の中部代表(初期は個人/団体部門があり、一つの国でも地区ごとに代表者がいた)だった家族チーム・中村藩の人です。しかしこの日は諸事情で相方が来られず、客席からアルフォンスの鋼人Tさんを引っ張り出して二人羽織を披露…という。あくまで審査対象外ながら、“とにかく前に出る”精神を見習いましょう。

愛知全員集合B
去年に引き続き、審査員には安城市の三星市長、プレゼンターには愛知県の大村知事もサプライズ登場。
予選出場チームとソロ部門出場者も一緒に記念撮影。

愛知デンパーク恐竜
 デンマークを再現したテーマパークであるデンパークには、相変わらず恐竜もいます。

 さて、来年度の日本代表選考会(国内決勝)が行われるであろう姫CON2027は、2027/5/22-23開催だそうです。
 時期がこれまでより1カ月ちょい遅くなるので、GW連休を使って造形や練習できると考えたら会社員のチームでも出場しやすいかもしれません。

※地区予選も国内決勝も出場者のアカウントが判明した分は、こちらで撮影した動画データを送らせていただいてますので、まだ貰ってねぇ!という方は駄チワワまでご連絡を。
 
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