1984年
新語  オシンドローム
流行語  まるきん まるび

1985年
新語  分衆
流行語 イッキ!イッキ!

1986年
新語  究極
流行語 新人類

1987年
新語  マルサ
流行語 懲りない○○

1988年
新語  ペレストロイカ
流行語 今宵はここまでに(いたしとうござりまする)

1989年
新語  セクシャル・ハラスメント
流行語 オバタリアン

1990年
新語  ファジィ
流行語 ちびまる子ちゃん(現象)


(この後、年間大賞が制定される。)

1991年
…じゃあ~りませんか
1992年
「うれしいような、かなしいような」
「はだかのおつきあい」

1993年
Jリーグ
1994年
すったもんだがありました
イチロー(効果)
同情するならカネをくれ

1995年
無党派
NOMO
がんばろうKOBE

1996年
自分で自分をほめたい
友愛 / 排除の論理
メークドラマ

1997年
失楽園(する)
1998年
ハマの大魔神
だっちゅーの

1999年
ブッチホン
リベンジ
雑草魂

2000年
おっはー
IT革命

2001年
「小泉語録」(米百俵・聖域なき構造改革・恐れず怯まず捉われず・骨太の方針・ワイドショー内閣・改革の「痛み」)
2002年
タマちゃん
W杯(中津江村)

2003年
毒まんじゅう
なんでだろ~

マニフェスト
2004年
チョー気持ちいい
2005年
小泉劇場
想定内(外)

2006年
イナバウアー
品格

2007年
(宮崎を)どげんかせんといかん
ハニカミ王子

2008年
グ~!
アラフォー
2009年
政権交代

______リスト終了。

考察は「つづき」にて

いつもながら「流行語」じゃなくて「流行、に関する言葉」として捉えると理解し易いかと。

かつて伊集院光は「流行語大賞で初めて知る言葉が多過ぎ」と叫んでましたが、まぁ確かに“授賞式に有名人を呼びたい”ってだけで決まってる様な言葉もありますわな。(「ブッチホン」「毒まんじゅう」、今年で言うと「ファストファッション」)

そして、やっぱり受賞の中には、“一時的な突風で終わった言葉」と、“世相や時勢を象徴する言葉”が有りますね…。

お笑い系の一発ギャグは前者の典型で、大賞以外でもこの数年間だけで
「おっはー」「なんでだろ~」「~ですからぁ、残念!」「フォ~!」「そんなの関係ねぇ」「グ~!」…
…なんか、書いてて耐えられません。

後者として印象深いのは…
「新人類」(86年)って言葉は、80年代、日本が長期安定傾向の中にあって、消費の中心が若者文化にシフトしてく辺りの新語ですね。(サブカ ルチャーが徐々にメーンカルチャーへ進出・浸食していく過程、とも言えます) そこで旧来とは違う価値観を示した若者達の活動・そして活躍を指して、広い 意味で使われました。ファミコンソフトのタイトルにもなって、長州力がCM出てた気がします。
「セクハラ」「オバタリアン」(89年)なんて現在でも通用してる言葉です。85年の改正男女雇用機会均等法から一定期間が経過して、女性の社会進出の高まりや地位の向上が喧伝された時期ですね。本家「バタリアン」より使用頻度が高いです。
「無党派」(95年)も今に繋がってますね。自民党の分裂→細川政権誕生、そして都市部での人口や雇用が流動化し、それまで各党が持っていた集票マシーンが機能しにくくなっていく時期です。



で、今年の話。
http://singo.jiyu.co.jp/index.html

「政権交代」は妥当だと思います。大きな節目を意味する言葉ですし、メディアだけでなく周りの日常会話でも、職場の配置転換や担当者交代を指して使われていた気がします。
応用編としてはスポーツ紙の風俗コーナーで「性権交代!」という見出しも良く見かけました。(イメクラの3Pプレイなのか、それともピンサロの交代サービスなのか…?)
ただ、鳩山総理は「友愛」(96年)でも受賞経験が有るので、授賞式に代理人を出席させる位なら、このキャッチフレーズ発案者のデーブ・スペクター(実話)が受賞すれば良かったんじゃないかと。

大賞になってないけど「草食男子」も象徴的ですね。若い男性のエネルギーが、異性との交際より、友達や個人の趣味に向いている(現実の女性に対して、萎えている?)…という、社会学っぽい見方も出来ます。
これに隠れて受賞できなかったけど「婚活」ってのも同じテーブルに乗ってる様な言葉で、以前なら適齢期(死語?)の男女が余ってれば周囲から圧 力がかかって縁を取り持っていたのを、そういった地域社会や親類のコミュニティが崩壊して、自力でどうにかしなくてはならなくなっている…というのが伺え ます。

「トゥース」で受賞しなかったオードリーはまだ、来年も生き延びていくんじゃないでしょうか。流行語に認定されちゃうと、そのギャグ言った時のお客の反応が、純粋な“笑い”ではなくなっちゃうんですよ。
…と言っても、受賞もせずに消えた芸人も多いですが。頑張れダンディ坂野。いや頑張り過ぎるな。

あと「新型インフルエンザ」はさすがに“流行語”じゃなくて“流行病”だろ!と思います。


個人的には流行かの基準=【笑点でネタにされる】だと思ってます。
(だから、去年の流行語は皮肉では無く「みぞうゆう」で良かったんじゃないかと思うんですよ。突如の世界的経済危機に揺れる世相を、シニカルかつコミカルに表しているんじゃないかと)


さてシメ。
昨日の朝は めざましTVだけで5回くらいこの授賞式の映像見ましたが、「歴女」で受賞しているモデルの杏ちゃんが、コメントの語尾に無理矢理なサムライ言葉で「~そうろう」と付けるのを聞きながら、ドキッ!としてしまった早漏な男性諸氏もいるかもしれませんね…

私は違いますが。