「プロレスの話は分からない」と言う人も大丈夫!
西口プロレスとは長州小力が率いる、「筋肉禁止・安全第一・台本重視」を謳ったお笑い興行なのです。
2010年1月3日、海っぺりのフェスティバルフォーク蘇我、屋外特設リングにて行われた興行をレポします。


■焙煎TAGAI 超能力少年ダイジ
VS ラブセクシ~乙羽屋 ジミー・スニーカー

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新年からこんな中年男の尻見て笑ってていいんだろうか…いや、いいんだ。なお“ラブセクシー”は西口プロレスにおけるゲイキャラ軍団の意味。
地味なスニーカーを履いて軽快なフットワークを見せるジミー・スニーカーが、80年代にブルーザー・ブローディのパートナーとして活躍した“ジミー・スヌーカ”のパロディだってのは、プオタ以外の殆どの客には伝わってないんじゃないかな…
パワー押しの焙煎からタッチしたダイジが、超能力でジミーの動きを止めようとするも、ジミーが念波をよけて、コーナーに控えていた乙羽屋のズラが吹っ飛ぶ。

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さらにダイジは場外で乙羽屋を追いつめ、超能力を駆使して海にドボーン!周りが急いで引き上げましたが、1月の海はキツかろうよ…。
後で小力のトークで、乙羽屋がこの海転落の際に太腿を切ってしまった事と、「最年長の42歳なのに一人で体張って落ちた」事をネタにされていた。

余談だけど、これらの写真見てもらうとプロレスのリングの内部構造が良く分かるかと。四辺に2本ずつの支柱(内4本はコーナーポスト)と、リング中央部分にも柱が隠れています。

以下、つづきへ
■ジャイアント小馬場 世界のうめざわ
VS ラブセクシー・ローズ ラブセクシー・ヤング

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自分の居た位置が丁度赤コーナーの後ろなのでまた(股?)アレな眺めだ…。
先鋒、本物以上にゆ~っくりと動き回る小馬場は、ヤングに顔面を張られた瞬間にキレて猛スピードでチョップと11文キックのラッシュ。

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拝み渡り?
本物の馬場さんが、99年東京ドーム大会で新崎人生に喰らった技ですよ。

ヤングから交代したローズは小馬場にディープキス、股間攻撃など。
小馬場から交代したうめざわは、力道山の空手チョップ、ドリー・ファンク式エルボースマッシュ、大木金太郎式の一本足頭突き、アンドレ・ザ・ジャイアン ト式ヘッドバット、マサ斉藤の監獄固め、木村健吾のトライアングルスコーピオンデスロック…など、マニアックな事やりすぎて一般客に伝わらず。
俺みたいなプオタはちょっと喜んでた。


■アントニオ小猪木 VS 見た目が邦彦

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西口プロレスの新エースの座を狙う邦彦は、小猪木相手に見た目がクラッチ、見た目がジャーマンなどを次々と駆使するもダメージを与えられず。だって見た目だけなので、効いてないですから。
会場には実況と解説がそのままスピーカーで流されてるのですが、「これは効いたか!?」「いや、効いてないでしょう」の淡々とした掛け合いに会場は爆笑。
あと小猪木の正座式ニードロップで笑わせていただきました。

無事勝利した小猪木による、「プロレススーパースター列伝での猪木の笑顔のマネ」は一般客には分からない筈だが、何故かウケてた。




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スペシャルメーンイベントとして、長州小力によるミニトークと、「1・2・3・ダラーン」(腹の肉を持ち上げて、落とすギャグ)、そしてお約束でパラパラ♪デジカメの電池切れで写真撮れず。

最後はサイン色紙プレゼントのジャンケン大会。
勝ち抜いてリングに上がって来た10名に対し、小力は「よく上がって来た!」…04年に新日へ復帰したとき、永田さんに言った台詞だ。勿論みんな知らないだろうけど。


面白かった!蘇我まで1時間かけて行った甲斐が有りました。
(でも15時開始で1時間以上、海風受けながらの屋外はリヤルで寒いッス)
あと細かい部分だけど、試合中に倒れた相手の着いた手を踏みそうになってたり、技を受けてからの倒れ方がナナメに肩から着地しちゃってたり、プロレスファンが見ると別の意味でヒヤッとするシーンも有りました。
逆に、やっぱ本職のレスラーって基本的な仕草から道場で叩き込まれてるんだなぁ。


今回は3試合だけだったけど、興味沸いたんで、本場の西口プロレスの興行も見に行きたいなぁ。