注目していた劇団東京フェスティバルの舞台を見るべく、下北沢まで行って参りました! 
以下、結末は避けつつ、あらすじと感想。 

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2010年、夏の参院選当日。 
在京テレビ局“大日本放送”では、選挙特番の生放送に向けて準備中。そのスタジオ裏の控え室がこのお話の舞台。 
この局は2ヵ月前、人気の女子アナが総理直々の出馬要請を受けて比例区(5位まで当選枠)での立候補を表明し、収録済のバラエティ番組がお蔵入りするなどの騒動になっていました。 

この日の選挙特番ではその元女子アナの候補を目玉ゲストとして出演させ、当確を生中継して視聴率を稼ごうと計画中。 
…なのに都内各地から届く出口調査の結果では予想に反して、全く無名の無所属新人候補に抜かれて6位でのギリギリ落選という予想に…他のスタッフと出演者達は、何とかこの予想結果を本人に伝えずに出演させようと尽力します。 

そこへやって来たのは、5位で当確が予想される、ネットカフェ難民でありながらインターネットで募金や支援者を集めて活動していたというライバル候補。この日は偶然この局で清掃のバイト中だったので、ゲストとして即出演が決まってしまいます。 
 
元女子アナの候補は自分が落選するという予想を知ってしまい、分かっていて出演したくないとドタキャンを言い出す始末。 

しかし、この特番のADが、興味が無いからと投票券を友人に売っていた事が判明。 
しかも売っていた先を調べていくと同じ比例区のベテラン議員。この買収事件を生放送中に取り上げれば彼の当選は取消し、番組としては大スクープ、元女子アナの候補も繰り上げ当選。しかし報道番組のADが投票券を売っていたとなれば、テレビ局も大スキャンダルになってしまう… 
2人の候補者・スタッフ達・評論家…各人の思惑が入り乱れて、ドタバタが繰り広げられます…。 


・公式ページ 
http://senkyo-tokuban.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-ff58.html 

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面白かったわー。 
2007年に上演した「選挙特番」の再演だそうですが、古さは全く無く、微妙に現在の時事ネタも織り込まれてましたねー。(基地問題で支持率を下げちゃった総理とか、舞台裏のイザコザをツイッターでつぶやこうとしちゃう候補者とか) 

基本的には現代への重い問題提議とかじゃなくって、あくまでそれをパロディにして笑ってやろう、みたいな。きっと、ある程度の政治や時事ネタが分かって、それをおおらかに楽しめる人向けです。 
(『笑点』を見ていれば分かるレベルだと思いますが) 

シリアスなシーンを極力廃して、徹底して色んな立場の人物が入れ替わり立ち替わり、コメディに徹する構成にも好感が持てました。 

なんか参院選に合わせて再演してるらしいので、次の再演は2013年になるとか…。 
で、この劇団、調べたら昨年の公演タイトルが『幹事長、出番です!』だって。 
こっちも見たかったなぁー。 

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どうでもいいですが、滅多に行かない下北沢の話。 
街全体がオシャレ、もしくはアバンギャルドさを求めているので、駅を降りたら検疫を受けて、私の様な凡庸なる人間は尻に「入国拒否」という焼印を押されてしまうのではないか…と不安でしたが、特にそんな事はありませんでした。 

しかし駅から地図を頼りに向かう途中、風景に既視感が… 
思い出した!そういえば同じスズナリ横丁の“シネマ下北沢”に行った事が有ったんだ。 
2003年、武藤敬司が社長に就任して半年の新生全日本プロレスの企画として、日替りで試合を上映するっていう「全日本プロレス劇場」ってのをやってて、観に行ったんですね。平日の昼間に入ったら、客が3人しか居なかったけど。 
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200303/0320sn_03.html