こんにちは、チワ上彰です。
   そんなわけでホットな話題に乗ってみようという さもしい発想で、今回の話題は中国ネタです。

   いまや日用品は元より、美少女フィギュアだって中国製、戦隊ロボ玩具だって中国製。(1号ロボが日本製から中国他の海外生産になるのは、00年タイムロボから。大概は中国かタイ製)
   知らない人には分からないと思いますが、コスプレだって中国製です。どこら辺に?というのを、では、ここから話していくのです。
   当然ですが、シビアな問題の是非を問うものではありませんので察しておく様に!

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   まず大量生産の既製品衣装。これはいつの間にやら多数のメーカーが競争している状態なので、どうしても低価格化→コストダウン→中国製が多くなります。

第三新東京市立第壱中学校女子制服 [新世紀エヴァンゲリオン]
http://trantrip.com/detail/id/00000016637
シャアコスチュームセット メンズフリー [機動戦士ガンダム]
http://trantrip.com/detail/id/00000022643
   ↑有名なメーカー品ですが、パッケージ画像に「中国製」表記。
   これはドンキホーテなどでも売られていて、大量生産の廉価版としては広く普及しているタイプ。
   このシリーズは主にパーティーグッズレベルなのでクオリティはそこまで高くないですが、初心者の入門用や、ここから改造を加える元としては充分だと思います。
   もし国産で同じものを作れば、ドンキホーテで売れる値段ではなくなりますし、高校生がお小遣いで衣装を買ってコスプレに挑戦、というのも出来なくなると思います。
(これが税関で滞ってたとしたら…)

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   では既製品より高額な、オーダーメイド衣装ではどうでしょう…?

   覚えてる人も多いでしょうが一昨年の事件で、公式アトラクション用のヒーロースーツから型を取ってレプリカ衣装を販売してたイバラ…いや、茨城県の業者が逮捕された事がありましたが、
朝日新聞20081023イバライガーコスプレ逮捕
   この新聞記事(朝日新聞2008.10.21)の中で取材されてる国内のコスプレ業者(事件とは無関係)も、日本国内で受注した衣装を「中国の工場に発注している」旨を明かしています。

http://pdsc.obihimo.com/
   ↑このオーダーメイド業者も、「中国、香港の提携工場でつくるから低コスト」と謳っております。
https://www.jetro.go.jp/ttppoas/anken/0001100000/1100474_j.html
   ↑日本貿易振興機構(JETRO)にも、コスプレ衣装をオーダーメイドしている上海の業者が登録されております。

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   じゃあってんで自作派だって、使ってる布や工具は中国製だったりしますから。
   私はハサミを買おうとして日本製を探しましたが(なにせ木材などもハサミに体重を乗せてぶった切る人なので、刃物は特に耐久性を求めるのですよ)、文具店に日本製のハサミが置いてなかった事が有ります。

   と、この様にコスプレ一つ取っても、互いの経済依存の構造が分かりますね。
   ってゆーか、一つ取ってる部分が極端過ぎますけどね!レアアース以上にレアですね。
  
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(ここまででまだ記事の半分)×   ×
   少しだけ寄り道します。
   今年10月の改定により、東京都の最低賃金は時給821円です。8時間×20日労働だと月給は13万1360円
   しかし中国の上海市なら同じ条件で、月給は1万1800円。たった10分の1の人件費で済んでしまいます。(参考資料:フジサンケイビジネスアイ)

   これだけの差が出るなら、どんな日本の企業だって、例えリスクを負ってでも単純な製造・加工は中国に下請けに出すか、現地法人を立ち上げようとするでしょう。
   もう、製造業は中国と同じ土俵で戦ってはいけないですし、無理に戦おうとすれば日本国内の人件費を下げるしか無い訳で、そこから始まって若年層の非正規雇用や“ワーキングプア”などの問題にも繋がって行く訳です…が、それはそれでまた別の話。

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   話はさらに転じますわよ。

   で、中国本土のコスプレイヤーは衣装が非常に凝ってて、きらびやかな人も多いですね。特に細部の装飾へのこだわりが凄いのです。
   それと寸劇やアクションまで含めて、総合的なパフォーマンスを“コスプレ”として行うのが特徴です。日本のイベントは基本的にパフォーマンス禁止ですからね。
   世界コスプレサミットの予選も、中国では毎年5~6カ所での地区予選を経た上で、決勝大会まで行って中国代表を決めますからね。予選含めて参加者は約1万人に達するとか。
   …日本代表なんて、2010年大会に至ってはコスプレサミット決勝戦の当日に、急いで数チームの中から予選やって決められてますもの。規模がまったく違うわ。

   これはきっと、京劇や吉劇など、地方ごとに様々な特色の“演劇”文化(=写真や映像を通してではなく、“生”で見る娯楽)があるからだと思います。
   TVの普及も80年代以降と遅かったので、映画と演劇が娯楽であり続けたんですね。
   また、余談ですが文化大革命時代、毛沢東は識字率の低い地方の村々にまで思想教育を押し進めるため、各地に舞台を作らせたんですねー。つまり演劇を利用して思想統一を図っていたんです。
   これによって文化としての演劇は一時は衰退しますが、この時の名残で、中国では地方の村でも芝居小屋や舞台が有るそうです。


↓この辺見ると面白かったり、参考になりそうなサイト

中国演劇 - Yahoo!百科事典
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%BC%94%E5%8A%87/
チャイナジョイに見る中国コスプレ事情
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0809&f=column_0809_006.shtml
世界コスプレサミット2006   中国代表選考会
http://www.tv-aichi.co.jp/wcs/2006/j/ch2.html
世界コスプレサミット2008   中国代表選考会(この年のコスサミ準優勝)
http://www.tv-aichi.co.jp/wcs/2008/gallery/wcs2008_chn.html
世界コスプレサミット2010   中国代表選考会
http://www.tv-aichi.co.jp/wcs/2010/gallery/chn1.php


   もっとも中国って言っても広いので、コスプレなんてしてるのは都市部の、つまり富裕層のオタに限られているのですが。
   かつての日本だってそうですが、自国以外の舶来文化にアンテナを張って、お金をかけられる人というのは、ある程度のお金が有って、情報と物流が盛んな地域に居住している生活でなくては、成立し難い趣味ですから。
(中国では農村部(貧困多い)から都市部(富裕多い)への移住が許可無く出来ないのである)

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   うむ。教養が有りそうな、無さそうな日記でしたね。「だから何?」って言われてもどうしようも無いですが。
   まぁ、ホラ。どれだけ政治的に対立していようと、尖閣諸島で何が起ころうと、アナタが持っているフィギュアや衣装は中国で作られたものであり、彼らの読んでるマンガは日本で描かれたものである(海賊版含)…という事だけ、覚えておいて頂ければ。


   以上、チワ上彰がお伝えしました。



[2010.11.23追記]
   『コスプレ衣装 -コス・ラ・アテーセ-』さんの「コスプレ衣装製作」カテゴリ記事がこの辺の中国の業者とのやり取りをくわしく書いてらして、非常に興味深かったです。

[2012.7.31追記]
 この記事では外注先としての中国を取り上げましたが、ちなみに中国内でのコスプレイヤーの扱いは、ぶっちゃけ職業名です。コスプレ劇団に補助金が出たり、ソフト外交の一環として位置づけられているようです。多分いずれ詳しく書きます。
中国でコスプレ大会、一番人気は日本のアニメキャラ 写真8枚  : AFPBB News
「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む : 中国では「コスプレ」に政府から補助金が出ます
日本の「コスプレ」から中国の「COSPLAY」へ=国家にからみとられたオタク文化