すごいよ荒川稔久!
いや実際に映像化した中澤祥次郎監督も、超絶的な182人集合(兵士含めたらそれ以上)のアクションシーンを成立させたアクターさん達も勿論凄いけど、まずはやっぱり荒川さんの脚本は上手いな…と、うならされましたよ。
もうね、前半15分だけでも、世界観やらキャラクター像やらが全部伝わってしまうとゆー、さらに全編が見せ場の連続、第1話のお手本とでもいうべき、ボリューム満点の すんばらしい第1話でした。
(荒川さんはメーンライターを務めたのはメガレンジャー後半(1997)とアバレンジャー(2003)・デカレンジャー(2004)だけですが、毎年の様にサブライターとして各戦隊に参加してたり、VS戦隊シリーズを多く書いていたりします)
以下、主に脚本語りの散文。
× × ×
いや実際に映像化した中澤祥次郎監督も、超絶的な182人集合(兵士含めたらそれ以上)のアクションシーンを成立させたアクターさん達も勿論凄いけど、まずはやっぱり荒川さんの脚本は上手いな…と、うならされましたよ。
もうね、前半15分だけでも、世界観やらキャラクター像やらが全部伝わってしまうとゆー、さらに全編が見せ場の連続、第1話のお手本とでもいうべき、ボリューム満点の すんばらしい第1話でした。
(荒川さんはメーンライターを務めたのはメガレンジャー後半(1997)とアバレンジャー(2003)・デカレンジャー(2004)だけですが、毎年の様にサブライターとして各戦隊に参加してたり、VS戦隊シリーズを多く書いていたりします)
以下、主に脚本語りの散文。
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まず冒頭が宇宙から地球を見るシーンで、主人公らが地球人ではない事、「人々が住み易そう」と表現するアイムと「宝石」と表現するルカの対比で、いきなり女性キャラ2人の差が一言目で描写されましたね。
続く宇宙帝国ザンギャックの先遣隊に追われるシーンでの、ハカセの「下手に関わったらヤバいよー!」、マーベラスの「じゃあ、上手く関われ」の一言目で、マーベラスがどんな(豪快な)性格なのか、一発で伝わりましたからね!
(ジョーはあんまり喋らせない事で、無口で、マーベラスの判断を信頼しているキャラだとゆーのも分かった)
この宇宙空間でのロボ戦で、いつもなら2話目から登場する巨大ロボ・ゴーカイオーをちょこっとだけ登場させる事で、アバンタイトルでのレジェンド大戦シーンに次ぐ見せ場の連続で興味を引いてくれました。
そして雲の間から地球に降下するゴーカイガレオンのシーンは(CGではない)、昔の東映特撮のミニチュアシーンを彷彿させる粋な演出でもありました。
ザンギャック艦隊の司令官ワルズ・ギルも、先遣隊の全滅を記録から抹消したり、自分が皇帝の息子である事を強調したり、分かり易く小悪党なカンジがしてかわいいです。
× × ×
地球に降りてから以降のシーンも、腹は減ったけど地球の貨幣を持ってないマーベラスが、ルカに指輪を売らせて金を作って、「あくまで貸しだからね!」とむくれるルカに、後ろからハカセの「…絶対に返さないよ、アレ」って台詞がかぶる流れで、彼らの人間関係(仲間になってから既にある程度の時間が経っていて、お互いを分かっている)やら何やら、一瞬で見て取れました。
(これ、「宇宙刑事ギャバン」で、秘書マリーンが地球に来た時、金欠のギャバンのために自分の指輪を売って大金を作る…ってシーンが有って、そのパロディなのかもしれない)
入った店が「恐竜やカレー」でも「スナック・ゴン」でもなく、「スナック・サファリ」なのがまたも粋ですね! 内装も何となくサンバルカン時代の店に似ていて、今にも岸田森演じる嵐山長官の「パンサー!お前の食った分、給料から引いておくからなっ」とか聞こえてきそうで。
(なお荒川さんはアバレ以降、関わった全戦隊に「恐竜やカレー」を暗に登場させている)
この直後のシーンで爆風で散った札束を真っ先に拾い集める描写で、ルカのお金大好きキャラをこれでもか!って伝えつつ、それまで余裕綽々だったマーベラスが「カレーはどうした…」と食べられなかった事に初めて狼狽の表情を浮かべる…ってのも、アクセントが効いておりました。
で、ザンギャックの本隊の地球侵攻が開始された時点で、5人はアッサリと地球を見捨ててトンズラしようとした一方、怪人が子供と保母さんをいたぶっている姿が「気に入らねぇ」とゆー理由で、宇宙帝国を相手に啖呵を切って戦ってしまうとか。
アクションシーンも、戦隊では珍しい上下の動きを駆使した落下やジャンプを絡めて、武器を次々に交換したり、ゴレンジャー→マジレン→シンケンに次々とチェンジしていく辺り、既に(歴代戦隊のチカラを使いながら)戦いなれた戦士達である事も示唆しておりましたね。
しかも助けた事を誇る訳でもなく、「カレーを食い損ねたから」とうそぶいて去って行く辺りも、カッコイイ…。
1話目にしてキャラ立ち過ぎですね。
× × ×
事前に物議を醸した「海賊」という名称に関しても、さりげなく冒頭ナレーションでフォローされてて、(略奪行為をする“賊”ではなく)宇宙帝国に反抗しているから“賊”扱いされていて、本人達はそれを誇りとして名乗っている…と教えてくれたので、ナルホド。
そしてこの、“歴代のスーパー戦隊のチカラを受け継いでいる”筈のゴーカイジャー自身はあくまで宇宙人のアウトロー集団で、実は地球を守る義理も何も無いのに、成り行きで地球のピンチに戦う事になってしまった、っていうのも何やら膨らみそうなシュチュエーションですね…
× × ×
戦隊ってどうしても、主演でも演技歴の浅い新人俳優が多いし、ロケやセットも限られてるから映像に出来る・出来ないといった制約も多いじゃないですか。
だから、(アニメに比べて)脚本がより重要なんだと思うんですよ。
特に第1話や初期回では、分かり易いシュチュエーションや、ハッタリの効いた台詞回しをこれでもか!と畳み掛けて、世界観やキャラクター像を印象づけないと!
そうやって立たせておいたキャラを、中盤以降で崩して行くのがまた面白い訳ですから。
(比較しちゃ悪いかと思いつつシリーズなのでどうしても比較しちゃうけど、ゴセイジャーは最初にここでつまづいてしまった印象でした。
中盤以降の出来は決して悪くないと思うんだけど、スタートダッシュで勢いが得られなかった分、惜しかったというか。横手美智子さんは原作ありきで肉付けす るタイプの作家なんだろうな、と。→一年前のゴセイジャー1話の感想はこちら )
× × ×
そんなわけで基本的にはライダーよりも戦隊シリーズを重んじるファンなので、今年は日曜の朝がいつもより楽しみになりました。
向こう2週間くらいは、脳内の8割を戦隊、2割をプリキュアが占めると思います。
・海賊戦隊ゴーカイジャー | 東映[テレビ]
http://www.toei.co.jp/tv/go-kai/index.html
・先日のプリズムホールでのゴーカイジャープレミア発表会レポ
http://pixiv.cc/zubunuretiwawa/archives/51607300.html
歴代勢揃いシーンがイナバ物置のCMみたいとか言ってごめんよ…いや今でも思ってるんだけど。
↑よろしければポチッと。
続く宇宙帝国ザンギャックの先遣隊に追われるシーンでの、ハカセの「下手に関わったらヤバいよー!」、マーベラスの「じゃあ、上手く関われ」の一言目で、マーベラスがどんな(豪快な)性格なのか、一発で伝わりましたからね!
(ジョーはあんまり喋らせない事で、無口で、マーベラスの判断を信頼しているキャラだとゆーのも分かった)
この宇宙空間でのロボ戦で、いつもなら2話目から登場する巨大ロボ・ゴーカイオーをちょこっとだけ登場させる事で、アバンタイトルでのレジェンド大戦シーンに次ぐ見せ場の連続で興味を引いてくれました。
そして雲の間から地球に降下するゴーカイガレオンのシーンは(CGではない)、昔の東映特撮のミニチュアシーンを彷彿させる粋な演出でもありました。
ザンギャック艦隊の司令官ワルズ・ギルも、先遣隊の全滅を記録から抹消したり、自分が皇帝の息子である事を強調したり、分かり易く小悪党なカンジがしてかわいいです。
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地球に降りてから以降のシーンも、腹は減ったけど地球の貨幣を持ってないマーベラスが、ルカに指輪を売らせて金を作って、「あくまで貸しだからね!」とむくれるルカに、後ろからハカセの「…絶対に返さないよ、アレ」って台詞がかぶる流れで、彼らの人間関係(仲間になってから既にある程度の時間が経っていて、お互いを分かっている)やら何やら、一瞬で見て取れました。
(これ、「宇宙刑事ギャバン」で、秘書マリーンが地球に来た時、金欠のギャバンのために自分の指輪を売って大金を作る…ってシーンが有って、そのパロディなのかもしれない)
入った店が「恐竜やカレー」でも「スナック・ゴン」でもなく、「スナック・サファリ」なのがまたも粋ですね! 内装も何となくサンバルカン時代の店に似ていて、今にも岸田森演じる嵐山長官の「パンサー!お前の食った分、給料から引いておくからなっ」とか聞こえてきそうで。
(なお荒川さんはアバレ以降、関わった全戦隊に「恐竜やカレー」を暗に登場させている)
この直後のシーンで爆風で散った札束を真っ先に拾い集める描写で、ルカのお金大好きキャラをこれでもか!って伝えつつ、それまで余裕綽々だったマーベラスが「カレーはどうした…」と食べられなかった事に初めて狼狽の表情を浮かべる…ってのも、アクセントが効いておりました。
で、ザンギャックの本隊の地球侵攻が開始された時点で、5人はアッサリと地球を見捨ててトンズラしようとした一方、怪人が子供と保母さんをいたぶっている姿が「気に入らねぇ」とゆー理由で、宇宙帝国を相手に啖呵を切って戦ってしまうとか。
アクションシーンも、戦隊では珍しい上下の動きを駆使した落下やジャンプを絡めて、武器を次々に交換したり、ゴレンジャー→マジレン→シンケンに次々とチェンジしていく辺り、既に(歴代戦隊のチカラを使いながら)戦いなれた戦士達である事も示唆しておりましたね。
しかも助けた事を誇る訳でもなく、「カレーを食い損ねたから」とうそぶいて去って行く辺りも、カッコイイ…。
1話目にしてキャラ立ち過ぎですね。
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事前に物議を醸した「海賊」という名称に関しても、さりげなく冒頭ナレーションでフォローされてて、(略奪行為をする“賊”ではなく)宇宙帝国に反抗しているから“賊”扱いされていて、本人達はそれを誇りとして名乗っている…と教えてくれたので、ナルホド。
そしてこの、“歴代のスーパー戦隊のチカラを受け継いでいる”筈のゴーカイジャー自身はあくまで宇宙人のアウトロー集団で、実は地球を守る義理も何も無いのに、成り行きで地球のピンチに戦う事になってしまった、っていうのも何やら膨らみそうなシュチュエーションですね…
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戦隊ってどうしても、主演でも演技歴の浅い新人俳優が多いし、ロケやセットも限られてるから映像に出来る・出来ないといった制約も多いじゃないですか。
だから、(アニメに比べて)脚本がより重要なんだと思うんですよ。
特に第1話や初期回では、分かり易いシュチュエーションや、ハッタリの効いた台詞回しをこれでもか!と畳み掛けて、世界観やキャラクター像を印象づけないと!
そうやって立たせておいたキャラを、中盤以降で崩して行くのがまた面白い訳ですから。
(比較しちゃ悪いかと思いつつシリーズなのでどうしても比較しちゃうけど、ゴセイジャーは最初にここでつまづいてしまった印象でした。
中盤以降の出来は決して悪くないと思うんだけど、スタートダッシュで勢いが得られなかった分、惜しかったというか。横手美智子さんは原作ありきで肉付けす るタイプの作家なんだろうな、と。→一年前のゴセイジャー1話の感想はこちら )
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そんなわけで基本的にはライダーよりも戦隊シリーズを重んじるファンなので、今年は日曜の朝がいつもより楽しみになりました。
向こう2週間くらいは、脳内の8割を戦隊、2割をプリキュアが占めると思います。
・海賊戦隊ゴーカイジャー | 東映[テレビ]
http://www.toei.co.jp/tv/go-kai/index.html
・先日のプリズムホールでのゴーカイジャープレミア発表会レポ
http://pixiv.cc/zubunuretiwawa/archives/51607300.html
歴代勢揃いシーンがイナバ物置のCMみたいとか言ってごめんよ…いや今でも思ってるんだけど。
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