「なんでコミケで見るコスプレイヤーって、露出狂で迷惑なヤツらばっかなん?」
「違うよ!18禁とそれ以外で、分割配置されているんだよ。18禁だって節度守ってる人もいるし。他のパロディ漫画ジャンルだってそうじゃん。」
・日刊サイゾーの、エロコスROMに関する記事
> 「コミケ発禁即売会」を掲げたイベントの実態は自主制作エロ画像販売会だった!!
> 「うしじまいい肉は氷山の一角!?」破廉恥すぎるエロコスプレーヤーたちの実情
・コミックマーケット80アフターレポート(準備会公式サイト)
[上記に対する主な反応の、あくまで傾向]
コスプレイヤー:「あんなAVまがいのと一緒にするな!」
同人作家:「あんなルール無視連中はコミケから追い出せ!」
カメラマン:「あの記事は偏ってる!彼女達は悪くない」
× × ×
…上記の日刊サイゾーの記事は、(自分も読んだ瞬間は怒ってましたが)非常に扇情的でスキャンダラスな表現を用いている事は、まず言っておかなくては。
あくまで、限られた人達が、限られた範囲でやってるだけのイベントだと思います。
彼女達にしてみたら、身から出た錆とはいえ、つくった表現物を頒布する機会を失っていた訳ですから、その心境は理解できなくはないです。
(主催側の某人は後に「取材するなら言ってくれよ」的なツイートをしてましたが、この場合はそれやると潜入取材の意味が無くなっちゃうし)
そしてここに記されている暴走気味な人達を、“コスプレイヤー”あるいは“18禁ROMサークル”のスタンダードとしては、絶対に捉えないでほしい。
18禁だって節度を持って活動してる人だってちゃんといますよ。
「彼女達は一度逮捕されるべき」なんて、それって人生に関わる事ですからね?
それでも…記事にある様な人達の一部では、猥褻図画やコミケの開催危機に関する認識が非常に低い事も、事実であると思います。
…自分と違う人の立場に立って考えるのって、すごく難しいと思います。僕だってそうです。
だからこそ、自分の知る限り、思う限り、書いて残しておきたいと思いまして。
これでもコスプレイヤーの端くれでもありますし。
× × ×
そんなわけで、色々と個人的めんどくさい事情(苦笑)を背負いつつ、なるべく、なるべく冷静・客観的を心がけて、書いてしまいます。
言っておきますが僕もまた、流れのすべてを知っている訳ではありません。
しかし毎回、コスプレROMジャンルは18禁・全年齢ともにチェックして回ってますし、周りにも18禁・全年齢ともにサークル参加してる人もおりますので、知ってる限りの事を、文責を示した上で書いて残しておこうと思います。
そうすれば、どこかでもっと頭の良い誰かが拾って、何かの資料として、お役立て頂けるかもしれませんので。
これら文中、説明する過程で、18禁コスプレROMそのものを批判している様に見えてしまうかもしれませんが、そこは誤解しないでください。
18禁ROMであっても、だからダメだとは思わないのです。それも含めて表現というものです。
僕自身だって、18禁ROMをこれまで何枚も買ってます。アタリもハズレも。エロ大好きですから。通常のAVなら、週に3,4本はレンタルしてますし!
しかし、一部の人達ながら、売っているものの内容とリスクに対しての認識の低さは、これを肯定する事はしません。
知っている限りのざっくりとした経緯を書きつつ、ここを読まれる皆さんに、色々と考えて頂くきっかけになれば、と思います。
ハッキリ言って、長文ですよ? 7000文字超。
× × ×
■【1】 始まりは… ■
90年代後半、エヴァや格闘ゲーム、ギャルゲー全盛期。俗にいうコスプレブーム。
この時代のコスプレイヤーは、風俗雑誌や盗撮雑誌のコーナーで「コスプレ」を扱われる事が多かったので、そういったコスプレ=エロのイメージに対して強い強い拒絶反応がありました。(今も根強いけど)
モリガンにしろ不知火舞にしろ、ファンが原作に一体化しようとして(できてないけど)セクシーな衣装を着る事はあっても、それはファン意識からの衝動でしたから。
もちろん、目立とうとして露出の多い衣装を着てカメラマンを煽る人達もいましたが(今も昔も)、昨今の18禁ROMに比べたら、カワイイ程度です。
だってデジカメもネットも無い時代、コスプレを撮った写真なんて、撮った誰かのアルバムや本棚に並ぶだけでしたから。
コスプレイヤーの側からしても、せいぜいカメラに囲まれて自己顕示欲を満たせるだけで、お金なんか動きませんし。
このアナログ時代にも写真集が若干、あるにはありましたが、写真を焼き増ししてファイルに貼り付けてたり、カラーコピーだったりする、小規模なものでした。
× × ×
そして2000年代…。
ウィンドウズもXP世代が普及する頃には、家庭でもCD-ROMを焼く事が出来る様になりました。
美麗なフルカラー写真集を紙ベースで作ろうとしても、その費用を個人で負担する事は難しいのですが、CD-ROMなら単価数十円から作る事が出来ます。
こうして(フロッピーディスクの頃とは違うレベルで)同人ゲーム・同人音楽・そしてコスプレ写真集が、CD-ROMを媒体とした新たなジャンルとして成長しました。
例えば、RPGの衣装で森や城のテーマパークでロケしたり、男装レイヤーが集まってBLゲームのシーンを演じたり、けいおん!のコンサートを再現したり、 ボーカロイドの電脳世界を合成写真で描いたり、オリジナル漫画やフィギュアを実写化したり…っていう事が、可能となりました。
そしてそれは、今まで難しかった、個人による、自らの性の商品化もまた可能とします。
「同人ソフト」コスプレROMと、「男性向」コスプレROM。本稿では便宜上、コミケでの配置ジャンルから、次の様に分けて呼称します。
・ 同人ソフト系
(エロ要素は少なめ。原作もののパロディ・オリジナル・ネットアイドル系の写真集など多彩。ごく少数、女性向の18禁BL作品(女性レイヤーが男装)も含まれる)
・ 男性向系
(エロ要素多め。元はフェチズムを追求する作品が多かったが、近年は過激な作品が増え、性器修正の甘さから販売停止が続発し、問題化している。なお必ずしも男性向=18禁とは限らない。また明らかな性行為の描写があっても「18禁」などの表記自体が無いケースも見られる)
これらが「いつ分化したのか?」については、「コミケ内の配置ジャンルとしては、割と最初から分かれていた」が適切な答えだろうと思いますが。
× × ×
最初に「男性向」ジャンルで多かったのは、セクシーなキャラを選んで衣装を着たり、体操服やチャイナ服といった、今思えば軽度なもの。
また、フェチズム(性器の露出ではなく、拘束具や緊縛やシュチュエーションなど)にこだわったアート性の高いエロス作品にも、人気が集まります。
それは「同人ソフト」ジャンルの、原作へのファン活動としての“コスプレ”とは違っていたのですが、しかし、原作ファンを選ばないそういったROMの方が、多くの購買欲を掻き立てたのも事実でした。
そうなると同じような事を始める人も出る訳で、人が増えるとなると目立とうとして、より過激化していきます。
コスプレROMが(同人ソフトだけでなく)男性向ジャンルでも一ジャンルとして確立し、しかし時間の経過と共に最近は、アート性よりも、ズバリ、裸と性行為を前面に押し出した作品が出てきました。
(以前から18禁ROMサークルの多くは自主的に男性向で参加してますが、C76で明確にジャンル分けされるまでは一部では混在してました)
便宜上は「コスプレ写真集/CD-ROM」と呼ばれながら、実際にはコスチューム面積は無いに等しく、“インディーズポルノ”と言った方が実態に合ってるものかもしれませんが。
× × ×
■【2】 そして増えていった ■
参考文献:コミケカタログ。
5年前の2006年冬、C71におけるコスプレROMは「同人ソフト」配置で84サークル。「男性向」で14サークル。
最新の2011年夏、C80では、「デジタル・その他」配置で300サークル。「男性向」50サークル。
つまりどちらも5年で約4倍になってます。
と言っても、大手コスプレSNSではレイヤー登録者は国内10万人超なので、コスプレイヤー全体の中でROM売ってる人、まして18禁ROM売ってる人なんて、1/1000以下です。
↑ ここ、忘れないでね!!
× × ×
・ コスプレもするネットアイドル
(この場合、本人ありき。ROMパッケージに本人の名前が大きく載る)
・ アイドル化するコスプレイヤー
(この場合、原作ありき。ROMパッケージに原作アニメのタイトルやキャラ名が大きく載る)
↑ この二つのパターンは若干、似て異なるのですが、周りから見ると区別が付きにくいので、「同人ソフト」内でも一緒に扱われていました。現在の2chコスプレ板も、同じような理由でネットアイドル板から移行した経緯があります。
なお、後者から初めて前者に変化し、そして…「男性向」に移行するケースも有ります。
サイゾーの記事でやり玉に挙がってる うしじまいい肉さんですが、彼女もそのパターンでしょう。
(サークル参加が確認できたのはC74~(2008年夏)。最初から「男性向」ジャンルでした)
だから彼女はコスプレイベント・コスプレSNS・コスプレ雑誌などで有名になった訳では無く、最初からエロ方面で有名になっていったので、(脱がない方面の)コスプレイヤーからの知名度は、あまり高くなかったのである。
エロに触れていない多くのコスプレイヤーからしてみたら、全く知らなかった人が、尻とパンツをモロ見せしながら「カリスマコスプレイヤー!」「日本コスプレ界の頂点」などと、コスプレをよく知らないであろうネットメディアから喧伝されたので、これに対する拒絶反応もまた、大きいのです。自分も含めて。
(ただ、フォローする訳じゃないけど、うしじまさんの販売停止の件は、準備会C80アフターレポに記されてる「企業ブースとサークルで、同じものを販売しようとした」のが原因だと思うので、彼女自身は性器まで露出をした訳ではない)
× × ×
■【3】 コミケで「コスプレ」がジャンル補足に明記 ■
やっぱり違うのです。サークル・購入層どちらも。
原作へのファン意識や変身願望を前面に押し出したコスプレROMと、本人の肉体を前面に押し出した18禁コスプレROMは、似て異なる存在でした。(コスチューム着てないし)
前述の通り、再現や愛情表現としてセクシーな衣装を着るコスプレは認められても、きわどい半裸を見せるために露出衣装を選んで着るコスプレには、前者からの「一緒にされたくない(認めない、ではないのだが)」という拒絶反応も大きいのです。
(なお、近年までコスプレイヤーの世界には、活動に対して金銭を授与する前提そのものが無かったのです。今も多くはそうだ。「好きでやってる」だけで)
(くどいですが18禁ROMにも、アートな作品やフェチズムの追求にこだわりを見せる作品もあります。だから18禁だからダメとか、表現の良し悪しを言ってるのではなく、それが生むリスクの問題の話です)
× × ×
でもさ、男性向ジャンルを愛する読者の中でも、エロマンガでのパロディは許せてもコスプレROMは許せない!って人が多いのは、何故なんでしょうね?
「そもそもコスプレ自体、3次元の分際で2次元の真似をしようなんて、2次元への冒涜だ!」
(まどかやあずにゃんに、そんなモジャ毛が生えてる訳無いだろ…!)
↑ 私見ですが、こんな感じでしょうか…?あ、どうでもいい話ですね。
× × ×
2009年、夏に向けたC76申込で初めてコスプレが「創作」内の補足説明に登場し、「男性向」と明確に分けられ、いわば別ジャンル扱いとなりました。
いや、これまでも18禁ROMサークルの多くは男性向で参加し、一般向ROMサークルはそれ以外で参加していたのですが、一部では混在していたのです。
かくて「同人ソフト」に配置されていたコスプレROMジャンルと、「男性向」18禁ROMサークルは、ほぼ完全に分化されていきました。
18禁マンガサークルと同様、行政の介入を受ける猥褻図画に当たる可能性を含むサークルは、最終日へ集中させるのが慣例ですから。
後々の深刻な事態を考えたら、正解だと思います。
× × ×
■【4】 お金が動いて、問題を生んでいく ■
コスプレイベントといえば同人詩即売会の他には、ホールを使った交流&撮影会、ディスコを用いたコスプレダンスパーティや、屋外で遊べるテーマパーク型が現在の主流です。
参加費はだいたい1000~2000円程度。(cureのイベント情報ページなど便利)
バブル時期に大量に作られた不振のテーマパーク・商業施設や、あるいは町おこしとして自治体などが、コスプレイベントを積極的に誘致し、集客を図るパターンも多いです。
だって、“一般人が少なく、背景は美しい”ってのがレイヤーの嗜好なんですから。
ここに加え、2000年代中期以降には、全国各地で廃工場やラブホテルが撮影用スタジオとして再利用されるケースが増えました。さらに小規模スタジオの情報もネットによって拡散され、スタジオ撮影会も増えてきます。
このスタジオ撮影会の中でも幾つか種類があり、圧倒的に多いのはレイヤーとカメラマンがスタジオ代金をシェアし、自分たちのために凝った写真を撮るパターン。(=シェア撮影会)
それとは別に少数存在するのが…主催者が美人のレイヤーをモデルとして呼び、複数のカメラマンたちから撮影料金を徴収して行う撮影会のパターン。(=モデル撮影会)
後者においては、往々にしてレイヤーにモデル料が発生します。これはつまり、グラビアアイドルや、あるいはAV女優の行っていた撮影会に近い形式です。ヌードではないですけど。
この後者は、コスプレイベントではなくカメラマンのイベントですので、コスプレSNSのイベント一覧などには載りません。
× × ×
こうして今まで「ファン活動」「変身願望の具現化」が前提だったコスプレイヤーの世界にも、次第に…外の世界からの、人気や、金銭の授受の概念が持ち込まれて行きました。
“愛”で動いていた筈の閉じられた世界に、一部では“名”や“金”が加わりました。
それ自体は決して悪い事とは言えず、世界が拡大する上での、必然だった気がします。
メイド喫茶や執事喫茶、パフォーマーや地下アイドル、着エロブーム等の流れとも合わさり、こうして一部で、人気コスプレイヤーのモデル化、モデルのコスプレイヤー化などが起こり、非日常な服装をキーワードにした、ボーダレスな存在になっていきます。
誤解しないで頂きたいのですが、これらを「こんなのコスプレじゃねえ!」と否定するのは簡単ですが、そこまでは言いたくないです。新しい形なだけで。
(コスプレ=ファン活動or変身願望、という前提に立つ人間としては、好きじゃないけどね)
また、モデル撮影会に参加してたレイヤー=18禁ROM、って訳でもないです。
熱心なカメラマンが付くほどの美人なら、よほどの表現欲か金銭欲を持たない限り、安易に脱いでくれませんし。せいぜい週刊誌での水着程度ですよ!
…そんなモデルの中に知人がいたりすると、ちょっと複雑ですけどねぇ…。
× × ×
広く普及したコスプレSNSにも、ここ数年、夏冬コミケ時期になると珍現象が起こります。
「故意に胸や尻を強調したり、下着を見せている写真は禁止」というルールを無視した半裸のコスプレ写真がUPされ、次々消されていく。それをまたくり返す。
どうやらこの一部の人は、自分のコスプレした写真を残したいのではなく、削除覚悟できわどい写真をUPしまくって、そこから自身のROM写真集の購買に繋げようという、プロモーションの一環である事に気付きました。
また通常のコスプレイベントでもこれまでに、きわどい衣装で参加して、後でネット上での話題になる事で、ROM写真集の宣伝をする…という行為が、ごくごく一部では行われました。
最もプロモーションに使われているのが、ワンダーフェスティバル=ワンフェスです。
…なぜワンフェスには露出系レイヤーが多くなっているのか、お分かりでしょうか?
ワンフェスは本来が模型のイベントなので男性参加者が多く、それでいてコスプレの規制がほぼ自己管理に委ねられているので、女性レイヤーの露出規制も緩いからです。
開催時間の後半になると、前述の うしじまさんが巨大なオブジェや武器とともに現れて、取り囲むカメラマンの前で、時にはお尻や胸を強調したポーズをとる事もほぼ恒例化しています。
(18禁ROM出してなくても、きわどい衣装を着て参加してる人も居ます。別にこれ自体はワンフェスのルールには抵触していません)
…で、そこまでするのは本当にごく一部の人たちですので、18禁ROMレイヤー全体の様には受け取ってほしくないのですが、そういった一部の人たちが、周囲の心証やマナーも顧みず、なり振り構わぬプロモーションを行う様になっていった事、それらが“売る”ためのパターンとして確立されていった事は、一方においては事実です。
(くり返しますが、18禁ROMレイヤーにも節度を持ってる人は沢山います。ちゃんとしてる人は目立たないだけで)
脱げば、儲かる…当たり前の事に、一部の人達が気づき始めました。
× × ×
「さっきから一部一部って、一部の人の話ばっかジャン!」
「だって一部なんだもん! コスプレイヤーってのは何かに統制されてる人種じゃないし、楽しみ方・関わり方が人によって違うから。一塊の集団を、全体に置き換えてレッテル貼りなんてしちゃいけないのよ?」
× × ×
■【5】 法と行政の壁 ■
回を追うごとに増える、コミケの18禁コスプレ(?)ROM。
しかし…漫画と実写、2次元と3次元では、やはり法律や社会からの扱いが違うのです。
線で描かれた2次元の性器なら、その線の一部を隠すだけでも、性器の形が無くなります。
しかし生身である3次元の性器は、その一部を隠しただけではとても足りません。理屈の上では、1ピクセルでも性器が見えていたらアウトなのです。
(だからモザイクではなく、性器全体の塗りつぶしが求められている。2次元でもフルカラー絵の場合はこれに近い扱い)
猥褻図画に該当すれば刑罰の対象となり、イベント主催者や会場までもが、ほう助と見なされるのです。
実害を生まない性表現の規制なんてナンセンスですが、しかし、だからといって法律は無視できません。
これまでも男性向マンガサークルが販売停止を受け、数人で手分けして本の一部にスミ塗りをしてから売っていた事はありました。文句を言いつつも、“場”の維持のためには協力していたのです。
しかしCD-ROMではその場での修正は出来ません。
しかもこの販路はコミケだけでなく、書店や通販売りも前提としていたので、どんどん過激化していきます。
前の項でも触れましたが、フェチズムとか通り越して、ズバリ性器や性行為そのもの(性器への異物挿入とか)を売りにするケースがポツポツと出現しました。
ごく少数なら実質的なお目こぼしになっていたものが、数が増えた事で見過ごせなくなり、規制が強くなります。
ちょっと前まではなんだかんだ、乳首も薄消しもお咎め無しでしたが、今はそうはいきません。
警察によるコミケへの介入(の口実を与える)を回避する事は、絶対です。
しかもコミケで販売停止の処分を受けた事を、【コミケ発禁ROM、通販開始!】という風に、まるでコミケ側を悪者に仕立てつつ(…!)宣伝文句として謳い上げるケースが、多発します。
(これも実際にはごく一部の人だけが、繰り返しやっていた(いる)、が正しいかな)
こうして…
男性向ジャンルでの18禁コスプレROMは…猥褻図画に該当するリスクと、そして他のコミケ参加者からの悪い印象が、これまでのどのジャンルより、格段に、確実に、高まっていきました。
× × ×
コスプレイヤーの一部では、裸を売ったり、問題を起こしてる人はいる。
でもそれが、例えば日曜日に遊園地やホールに集まって、友達と一緒に、好きなアニメのキャラのコスプレして写真を撮り合ってる様なコ達に、何の関係があるというんだろう。
金のために裸を売る行為は、法に触れない限り、悪い事じゃありませんよ。
しかし、認めない訳では無いけど、一緒にはしないでくれ。
多くのコスプレイヤーにとっては、ファン活動であったり、変身願望の具現化なんだ。
(↑ だいたいの気持ちは、こんなところだと思うよ)
× × ×
第一回ここまでー!
あんまりにもクソ長いんで、分けます。
次編は、歴代コミケカタログから見るコスプレサークル数の変化や、アフターレポートでのコスプレROMサークルに対する苦言史など、触れてみたいと思います。たぶんゲムショ後に。
ちなみにコミケ準備会が、初めて18禁コスROMの問題に大きく触れたのは、C77(2009年冬)のアフターレポートでした。
・コミケの中の「コスプレ」小史.コミケとコスプレの分化編
・資料: 91年,コミケ幕張メッセ追放事件
[ ↓ こっちの記事も読んでいただければ面白いかと]
・コミケの中の「コスプレ」小史.コミケとコスプレの分化編
・cosnap!:コスプレイヤー9842人の調査白書
・コスプレ雑誌の光と影の15年史
・かつてコミックシティは二つに割れていた…
[ ↓ 書いた人のアカウント]
ツイッター ・ mixi ・ cure
(どんな感想や異論反論でも良いので、投げて頂けると、返信は難しいですが一通り読みます。必ず)
※下段のコメント欄は承認制となっております。単純に誰それがブスだの書かれても、困るのでありまして。
「違うよ!18禁とそれ以外で、分割配置されているんだよ。18禁だって節度守ってる人もいるし。他のパロディ漫画ジャンルだってそうじゃん。」
・日刊サイゾーの、エロコスROMに関する記事
> 「コミケ発禁即売会」を掲げたイベントの実態は自主制作エロ画像販売会だった!!
> 「うしじまいい肉は氷山の一角!?」破廉恥すぎるエロコスプレーヤーたちの実情
・コミックマーケット80アフターレポート(準備会公式サイト)
[上記に対する主な反応の、あくまで傾向]
コスプレイヤー:「あんなAVまがいのと一緒にするな!」
同人作家:「あんなルール無視連中はコミケから追い出せ!」
カメラマン:「あの記事は偏ってる!彼女達は悪くない」
× × ×
…上記の日刊サイゾーの記事は、(自分も読んだ瞬間は怒ってましたが)非常に扇情的でスキャンダラスな表現を用いている事は、まず言っておかなくては。
あくまで、限られた人達が、限られた範囲でやってるだけのイベントだと思います。
彼女達にしてみたら、身から出た錆とはいえ、つくった表現物を頒布する機会を失っていた訳ですから、その心境は理解できなくはないです。
(主催側の某人は後に「取材するなら言ってくれよ」的なツイートをしてましたが、この場合はそれやると潜入取材の意味が無くなっちゃうし)
そしてここに記されている暴走気味な人達を、“コスプレイヤー”あるいは“18禁ROMサークル”のスタンダードとしては、絶対に捉えないでほしい。
18禁だって節度を持って活動してる人だってちゃんといますよ。
「彼女達は一度逮捕されるべき」なんて、それって人生に関わる事ですからね?
それでも…記事にある様な人達の一部では、猥褻図画やコミケの開催危機に関する認識が非常に低い事も、事実であると思います。
…自分と違う人の立場に立って考えるのって、すごく難しいと思います。僕だってそうです。
だからこそ、自分の知る限り、思う限り、書いて残しておきたいと思いまして。
これでもコスプレイヤーの端くれでもありますし。
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そんなわけで、色々と個人的めんどくさい事情(苦笑)を背負いつつ、なるべく、なるべく冷静・客観的を心がけて、書いてしまいます。
言っておきますが僕もまた、流れのすべてを知っている訳ではありません。
しかし毎回、コスプレROMジャンルは18禁・全年齢ともにチェックして回ってますし、周りにも18禁・全年齢ともにサークル参加してる人もおりますので、知ってる限りの事を、文責を示した上で書いて残しておこうと思います。
そうすれば、どこかでもっと頭の良い誰かが拾って、何かの資料として、お役立て頂けるかもしれませんので。
これら文中、説明する過程で、18禁コスプレROMそのものを批判している様に見えてしまうかもしれませんが、そこは誤解しないでください。
18禁ROMであっても、だからダメだとは思わないのです。それも含めて表現というものです。
僕自身だって、18禁ROMをこれまで何枚も買ってます。アタリもハズレも。エロ大好きですから。通常のAVなら、週に3,4本はレンタルしてますし!
しかし、一部の人達ながら、売っているものの内容とリスクに対しての認識の低さは、これを肯定する事はしません。
知っている限りのざっくりとした経緯を書きつつ、ここを読まれる皆さんに、色々と考えて頂くきっかけになれば、と思います。
ハッキリ言って、長文ですよ? 7000文字超。
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■【1】 始まりは… ■
90年代後半、エヴァや格闘ゲーム、ギャルゲー全盛期。俗にいうコスプレブーム。
この時代のコスプレイヤーは、風俗雑誌や盗撮雑誌のコーナーで「コスプレ」を扱われる事が多かったので、そういったコスプレ=エロのイメージに対して強い強い拒絶反応がありました。(今も根強いけど)
モリガンにしろ不知火舞にしろ、ファンが原作に一体化しようとして(できてないけど)セクシーな衣装を着る事はあっても、それはファン意識からの衝動でしたから。
もちろん、目立とうとして露出の多い衣装を着てカメラマンを煽る人達もいましたが(今も昔も)、昨今の18禁ROMに比べたら、カワイイ程度です。
だってデジカメもネットも無い時代、コスプレを撮った写真なんて、撮った誰かのアルバムや本棚に並ぶだけでしたから。
コスプレイヤーの側からしても、せいぜいカメラに囲まれて自己顕示欲を満たせるだけで、お金なんか動きませんし。
このアナログ時代にも写真集が若干、あるにはありましたが、写真を焼き増ししてファイルに貼り付けてたり、カラーコピーだったりする、小規模なものでした。
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そして2000年代…。
ウィンドウズもXP世代が普及する頃には、家庭でもCD-ROMを焼く事が出来る様になりました。
美麗なフルカラー写真集を紙ベースで作ろうとしても、その費用を個人で負担する事は難しいのですが、CD-ROMなら単価数十円から作る事が出来ます。
こうして(フロッピーディスクの頃とは違うレベルで)同人ゲーム・同人音楽・そしてコスプレ写真集が、CD-ROMを媒体とした新たなジャンルとして成長しました。
例えば、RPGの衣装で森や城のテーマパークでロケしたり、男装レイヤーが集まってBLゲームのシーンを演じたり、けいおん!のコンサートを再現したり、 ボーカロイドの電脳世界を合成写真で描いたり、オリジナル漫画やフィギュアを実写化したり…っていう事が、可能となりました。
そしてそれは、今まで難しかった、個人による、自らの性の商品化もまた可能とします。
「同人ソフト」コスプレROMと、「男性向」コスプレROM。本稿では便宜上、コミケでの配置ジャンルから、次の様に分けて呼称します。
・ 同人ソフト系
(エロ要素は少なめ。原作もののパロディ・オリジナル・ネットアイドル系の写真集など多彩。ごく少数、女性向の18禁BL作品(女性レイヤーが男装)も含まれる)
・ 男性向系
(エロ要素多め。元はフェチズムを追求する作品が多かったが、近年は過激な作品が増え、性器修正の甘さから販売停止が続発し、問題化している。なお必ずしも男性向=18禁とは限らない。また明らかな性行為の描写があっても「18禁」などの表記自体が無いケースも見られる)
これらが「いつ分化したのか?」については、「コミケ内の配置ジャンルとしては、割と最初から分かれていた」が適切な答えだろうと思いますが。
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最初に「男性向」ジャンルで多かったのは、セクシーなキャラを選んで衣装を着たり、体操服やチャイナ服といった、今思えば軽度なもの。
また、フェチズム(性器の露出ではなく、拘束具や緊縛やシュチュエーションなど)にこだわったアート性の高いエロス作品にも、人気が集まります。
それは「同人ソフト」ジャンルの、原作へのファン活動としての“コスプレ”とは違っていたのですが、しかし、原作ファンを選ばないそういったROMの方が、多くの購買欲を掻き立てたのも事実でした。
そうなると同じような事を始める人も出る訳で、人が増えるとなると目立とうとして、より過激化していきます。
コスプレROMが(同人ソフトだけでなく)男性向ジャンルでも一ジャンルとして確立し、しかし時間の経過と共に最近は、アート性よりも、ズバリ、裸と性行為を前面に押し出した作品が出てきました。
(以前から18禁ROMサークルの多くは自主的に男性向で参加してますが、C76で明確にジャンル分けされるまでは一部では混在してました)
便宜上は「コスプレ写真集/CD-ROM」と呼ばれながら、実際にはコスチューム面積は無いに等しく、“インディーズポルノ”と言った方が実態に合ってるものかもしれませんが。
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■【2】 そして増えていった ■
参考文献:コミケカタログ。
5年前の2006年冬、C71におけるコスプレROMは「同人ソフト」配置で84サークル。「男性向」で14サークル。
最新の2011年夏、C80では、「デジタル・その他」配置で300サークル。「男性向」50サークル。
つまりどちらも5年で約4倍になってます。
と言っても、大手コスプレSNSではレイヤー登録者は国内10万人超なので、コスプレイヤー全体の中でROM売ってる人、まして18禁ROM売ってる人なんて、1/1000以下です。
↑ ここ、忘れないでね!!
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・ コスプレもするネットアイドル
(この場合、本人ありき。ROMパッケージに本人の名前が大きく載る)
・ アイドル化するコスプレイヤー
(この場合、原作ありき。ROMパッケージに原作アニメのタイトルやキャラ名が大きく載る)
↑ この二つのパターンは若干、似て異なるのですが、周りから見ると区別が付きにくいので、「同人ソフト」内でも一緒に扱われていました。現在の2chコスプレ板も、同じような理由でネットアイドル板から移行した経緯があります。
なお、後者から初めて前者に変化し、そして…「男性向」に移行するケースも有ります。
サイゾーの記事でやり玉に挙がってる うしじまいい肉さんですが、彼女もそのパターンでしょう。
(サークル参加が確認できたのはC74~(2008年夏)。最初から「男性向」ジャンルでした)
だから彼女はコスプレイベント・コスプレSNS・コスプレ雑誌などで有名になった訳では無く、最初からエロ方面で有名になっていったので、(脱がない方面の)コスプレイヤーからの知名度は、あまり高くなかったのである。
エロに触れていない多くのコスプレイヤーからしてみたら、全く知らなかった人が、尻とパンツをモロ見せしながら「カリスマコスプレイヤー!」「日本コスプレ界の頂点」などと、コスプレをよく知らないであろうネットメディアから喧伝されたので、これに対する拒絶反応もまた、大きいのです。自分も含めて。
(ただ、フォローする訳じゃないけど、うしじまさんの販売停止の件は、準備会C80アフターレポに記されてる「企業ブースとサークルで、同じものを販売しようとした」のが原因だと思うので、彼女自身は性器まで露出をした訳ではない)
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■【3】 コミケで「コスプレ」がジャンル補足に明記 ■
やっぱり違うのです。サークル・購入層どちらも。
原作へのファン意識や変身願望を前面に押し出したコスプレROMと、本人の肉体を前面に押し出した18禁コスプレROMは、似て異なる存在でした。(コスチューム着てないし)
前述の通り、再現や愛情表現としてセクシーな衣装を着るコスプレは認められても、きわどい半裸を見せるために露出衣装を選んで着るコスプレには、前者からの「一緒にされたくない(認めない、ではないのだが)」という拒絶反応も大きいのです。
(なお、近年までコスプレイヤーの世界には、活動に対して金銭を授与する前提そのものが無かったのです。今も多くはそうだ。「好きでやってる」だけで)
(くどいですが18禁ROMにも、アートな作品やフェチズムの追求にこだわりを見せる作品もあります。だから18禁だからダメとか、表現の良し悪しを言ってるのではなく、それが生むリスクの問題の話です)
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でもさ、男性向ジャンルを愛する読者の中でも、エロマンガでのパロディは許せてもコスプレROMは許せない!って人が多いのは、何故なんでしょうね?
「そもそもコスプレ自体、3次元の分際で2次元の真似をしようなんて、2次元への冒涜だ!」
(まどかやあずにゃんに、そんなモジャ毛が生えてる訳無いだろ…!)
↑ 私見ですが、こんな感じでしょうか…?あ、どうでもいい話ですね。
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2009年、夏に向けたC76申込で初めてコスプレが「創作」内の補足説明に登場し、「男性向」と明確に分けられ、いわば別ジャンル扱いとなりました。
いや、これまでも18禁ROMサークルの多くは男性向で参加し、一般向ROMサークルはそれ以外で参加していたのですが、一部では混在していたのです。
かくて「同人ソフト」に配置されていたコスプレROMジャンルと、「男性向」18禁ROMサークルは、ほぼ完全に分化されていきました。
18禁マンガサークルと同様、行政の介入を受ける猥褻図画に当たる可能性を含むサークルは、最終日へ集中させるのが慣例ですから。
後々の深刻な事態を考えたら、正解だと思います。
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■【4】 お金が動いて、問題を生んでいく ■
コスプレイベントといえば同人詩即売会の他には、ホールを使った交流&撮影会、ディスコを用いたコスプレダンスパーティや、屋外で遊べるテーマパーク型が現在の主流です。
参加費はだいたい1000~2000円程度。(cureのイベント情報ページなど便利)
バブル時期に大量に作られた不振のテーマパーク・商業施設や、あるいは町おこしとして自治体などが、コスプレイベントを積極的に誘致し、集客を図るパターンも多いです。
だって、“一般人が少なく、背景は美しい”ってのがレイヤーの嗜好なんですから。
ここに加え、2000年代中期以降には、全国各地で廃工場やラブホテルが撮影用スタジオとして再利用されるケースが増えました。さらに小規模スタジオの情報もネットによって拡散され、スタジオ撮影会も増えてきます。
このスタジオ撮影会の中でも幾つか種類があり、圧倒的に多いのはレイヤーとカメラマンがスタジオ代金をシェアし、自分たちのために凝った写真を撮るパターン。(=シェア撮影会)
それとは別に少数存在するのが…主催者が美人のレイヤーをモデルとして呼び、複数のカメラマンたちから撮影料金を徴収して行う撮影会のパターン。(=モデル撮影会)
後者においては、往々にしてレイヤーにモデル料が発生します。これはつまり、グラビアアイドルや、あるいはAV女優の行っていた撮影会に近い形式です。ヌードではないですけど。
この後者は、コスプレイベントではなくカメラマンのイベントですので、コスプレSNSのイベント一覧などには載りません。
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こうして今まで「ファン活動」「変身願望の具現化」が前提だったコスプレイヤーの世界にも、次第に…外の世界からの、人気や、金銭の授受の概念が持ち込まれて行きました。
“愛”で動いていた筈の閉じられた世界に、一部では“名”や“金”が加わりました。
それ自体は決して悪い事とは言えず、世界が拡大する上での、必然だった気がします。
メイド喫茶や執事喫茶、パフォーマーや地下アイドル、着エロブーム等の流れとも合わさり、こうして一部で、人気コスプレイヤーのモデル化、モデルのコスプレイヤー化などが起こり、非日常な服装をキーワードにした、ボーダレスな存在になっていきます。
誤解しないで頂きたいのですが、これらを「こんなのコスプレじゃねえ!」と否定するのは簡単ですが、そこまでは言いたくないです。新しい形なだけで。
(コスプレ=ファン活動or変身願望、という前提に立つ人間としては、好きじゃないけどね)
また、モデル撮影会に参加してたレイヤー=18禁ROM、って訳でもないです。
熱心なカメラマンが付くほどの美人なら、よほどの表現欲か金銭欲を持たない限り、安易に脱いでくれませんし。せいぜい週刊誌での水着程度ですよ!
…そんなモデルの中に知人がいたりすると、ちょっと複雑ですけどねぇ…。
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広く普及したコスプレSNSにも、ここ数年、夏冬コミケ時期になると珍現象が起こります。
「故意に胸や尻を強調したり、下着を見せている写真は禁止」というルールを無視した半裸のコスプレ写真がUPされ、次々消されていく。それをまたくり返す。
どうやらこの一部の人は、自分のコスプレした写真を残したいのではなく、削除覚悟できわどい写真をUPしまくって、そこから自身のROM写真集の購買に繋げようという、プロモーションの一環である事に気付きました。
また通常のコスプレイベントでもこれまでに、きわどい衣装で参加して、後でネット上での話題になる事で、ROM写真集の宣伝をする…という行為が、ごくごく一部では行われました。
最もプロモーションに使われているのが、ワンダーフェスティバル=ワンフェスです。
…なぜワンフェスには露出系レイヤーが多くなっているのか、お分かりでしょうか?
ワンフェスは本来が模型のイベントなので男性参加者が多く、それでいてコスプレの規制がほぼ自己管理に委ねられているので、女性レイヤーの露出規制も緩いからです。
開催時間の後半になると、前述の うしじまさんが巨大なオブジェや武器とともに現れて、取り囲むカメラマンの前で、時にはお尻や胸を強調したポーズをとる事もほぼ恒例化しています。
(18禁ROM出してなくても、きわどい衣装を着て参加してる人も居ます。別にこれ自体はワンフェスのルールには抵触していません)
…で、そこまでするのは本当にごく一部の人たちですので、18禁ROMレイヤー全体の様には受け取ってほしくないのですが、そういった一部の人たちが、周囲の心証やマナーも顧みず、なり振り構わぬプロモーションを行う様になっていった事、それらが“売る”ためのパターンとして確立されていった事は、一方においては事実です。
(くり返しますが、18禁ROMレイヤーにも節度を持ってる人は沢山います。ちゃんとしてる人は目立たないだけで)
脱げば、儲かる…当たり前の事に、一部の人達が気づき始めました。
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「さっきから一部一部って、一部の人の話ばっかジャン!」
「だって一部なんだもん! コスプレイヤーってのは何かに統制されてる人種じゃないし、楽しみ方・関わり方が人によって違うから。一塊の集団を、全体に置き換えてレッテル貼りなんてしちゃいけないのよ?」
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■【5】 法と行政の壁 ■
回を追うごとに増える、コミケの18禁コスプレ(?)ROM。
しかし…漫画と実写、2次元と3次元では、やはり法律や社会からの扱いが違うのです。
線で描かれた2次元の性器なら、その線の一部を隠すだけでも、性器の形が無くなります。
しかし生身である3次元の性器は、その一部を隠しただけではとても足りません。理屈の上では、1ピクセルでも性器が見えていたらアウトなのです。
(だからモザイクではなく、性器全体の塗りつぶしが求められている。2次元でもフルカラー絵の場合はこれに近い扱い)
猥褻図画に該当すれば刑罰の対象となり、イベント主催者や会場までもが、ほう助と見なされるのです。
実害を生まない性表現の規制なんてナンセンスですが、しかし、だからといって法律は無視できません。
これまでも男性向マンガサークルが販売停止を受け、数人で手分けして本の一部にスミ塗りをしてから売っていた事はありました。文句を言いつつも、“場”の維持のためには協力していたのです。
しかしCD-ROMではその場での修正は出来ません。
しかもこの販路はコミケだけでなく、書店や通販売りも前提としていたので、どんどん過激化していきます。
前の項でも触れましたが、フェチズムとか通り越して、ズバリ性器や性行為そのもの(性器への異物挿入とか)を売りにするケースがポツポツと出現しました。
ごく少数なら実質的なお目こぼしになっていたものが、数が増えた事で見過ごせなくなり、規制が強くなります。
ちょっと前まではなんだかんだ、乳首も薄消しもお咎め無しでしたが、今はそうはいきません。
警察によるコミケへの介入(の口実を与える)を回避する事は、絶対です。
しかもコミケで販売停止の処分を受けた事を、【コミケ発禁ROM、通販開始!】という風に、まるでコミケ側を悪者に仕立てつつ(…!)宣伝文句として謳い上げるケースが、多発します。
(これも実際にはごく一部の人だけが、繰り返しやっていた(いる)、が正しいかな)
こうして…
男性向ジャンルでの18禁コスプレROMは…猥褻図画に該当するリスクと、そして他のコミケ参加者からの悪い印象が、これまでのどのジャンルより、格段に、確実に、高まっていきました。
× × ×
コスプレイヤーの一部では、裸を売ったり、問題を起こしてる人はいる。
でもそれが、例えば日曜日に遊園地やホールに集まって、友達と一緒に、好きなアニメのキャラのコスプレして写真を撮り合ってる様なコ達に、何の関係があるというんだろう。
金のために裸を売る行為は、法に触れない限り、悪い事じゃありませんよ。
しかし、認めない訳では無いけど、一緒にはしないでくれ。
多くのコスプレイヤーにとっては、ファン活動であったり、変身願望の具現化なんだ。
(↑ だいたいの気持ちは、こんなところだと思うよ)
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第一回ここまでー!
あんまりにもクソ長いんで、分けます。
次編は、歴代コミケカタログから見るコスプレサークル数の変化や、アフターレポートでのコスプレROMサークルに対する苦言史など、触れてみたいと思います。たぶんゲムショ後に。
ちなみにコミケ準備会が、初めて18禁コスROMの問題に大きく触れたのは、C77(2009年冬)のアフターレポートでした。
続きは…
・コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第三回/わいせつ図画問題編]・コミケの中の「コスプレ」小史.コミケとコスプレの分化編
・資料: 91年,コミケ幕張メッセ追放事件
[ ↓ こっちの記事も読んでいただければ面白いかと]
・コミケの中の「コスプレ」小史.コミケとコスプレの分化編
・cosnap!:コスプレイヤー9842人の調査白書
・コスプレ雑誌の光と影の15年史
・かつてコミックシティは二つに割れていた…
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「人生に関わる事なんだから逮捕しないで!」
とか言うのはお笑いですなぁ。
犯罪犯しても「アートだから」で済む系の考え方の持ち主さんですか?(苦笑