駄チワワ:旅と怪獣舎

コスプレ・同人・特撮、たまにプロレスなどを“読む”ブログ。ちょいちょい足を運んだり調べたり。歴史やムーブメントとしての記録や考察やら、とにかく書いて残します。 特撮ファンの着ぐるみコスプレイヤー、駄チワワが書いてます。一つの資料としてお使い頂ければ。

考察

『ブログ読んでるよ』はこっそり教えてくれると喜びます。
「同人・コスプレ学級会 傾向と対策」最新号をBOOTHで販売しています。https://zubunuretiwawa.booth.pm/items/3587264
あと過去に寄稿していたコスプレイヤーズアーカイブのコラムは https://www.cosp.jp/news_corner.aspx?id=12

コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第二回/データ編]

 たった十数年前の事。
 アニメや特撮ばっか見てるオタクは、犯罪者予備軍みたいに言われた時期がありまして。
 コスプレは同人詩即売会の余った場所でやってる程度で、たまに取材に来てたのはエロ本かトゥナイト2でした。
 そっち方面へ寄ってく人も居たけれど、それは、拡大して人が多くなれば色んな人が出てくるからであって。
 一部を全体に置き換えるのはバカバカしい。
 何かを守るために、別の何かを切るんじゃなくて。
 より多くを守るために、じゃあ、どうしたら?
 
 …とまぁ、熱苦しいアジ演説から始めます。
(以前観劇した「僕達の好きだった革命」のクライマックスの演説シーンを思い出した)


・ コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第一回] から続いてます。

 第一回を色んな人にリンクで紹介して頂きまして、やっぱり一部では、「だから18禁ROM売ってる奴は…」「コミケにコスプレROMはいらない」みたいな切り口で語られてしまったけど、そうじゃなくて。
 単純なレッテル貼りで遠ざけるより、その向こうにあるものを見ないといけないと思うのでありまして。
 「コスプレだから」「ROMだから」「18禁だから」っていうレッテル貼りではなく、何が問題で、どうしたらリスクを回避できるのか、より多くの表現を守れるのか…って視点を、前回はまだ欠いていたかなぁ、と。これは自分の筆力が足りないせい。

 大切なのは少数の人々を切り捨てる事ではなく、どうしたらそれを大勢の中に取込む事が出来るか。
 …と、いう様な事を、「太陽の牙ダグラム」でサマリン博士が語っていた気がする。
 
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コミケにおける18禁コスプレROMに関する,ざっくりとした小史[第一回]

「なんでコミケで見るコスプレイヤーって、露出狂で迷惑なヤツらばっかなん?」
「違うよ!18禁とそれ以外で、分割配置されているんだよ。18禁だって節度守ってる人もいるし。他のパロディ漫画ジャンルだってそうじゃん。」


・日刊サイゾーの、エロコスROMに関する記事
> 「コミケ発禁即売会」を掲げたイベントの実態は自主制作エロ画像販売会だった!!
> 「うしじまいい肉は氷山の一角!?」破廉恥すぎるエロコスプレーヤーたちの実情

コミックマーケット80アフターレポート(準備会公式サイト)

[上記に対する主な反応の、あくまで傾向]
 コスプレイヤー:「あんなAVまがいのと一緒にするな!」
 同人作家:「あんなルール無視連中はコミケから追い出せ!」
 カメラマン:「あの記事は偏ってる!彼女達は悪くない」

 × × ×

 …上記の日刊サイゾーの記事は、(自分も読んだ瞬間は怒ってましたが)非常に扇情的でスキャンダラスな表現を用いている事は、まず言っておかなくては。
 あくまで、限られた人達が、限られた範囲でやってるだけのイベントだと思います。
 彼女達にしてみたら、身から出た錆とはいえ、つくった表現物を頒布する機会を失っていた訳ですから、その心境は理解できなくはないです。
(主催側の某人は後に「取材するなら言ってくれよ」的なツイートをしてましたが、この場合はそれやると潜入取材の意味が無くなっちゃうし)

 そしてここに記されている暴走気味な人達を、“コスプレイヤー”あるいは“18禁ROMサークル”のスタンダードとしては、絶対に捉えないでほしい
 18禁だって節度を持って活動してる人だってちゃんといますよ。
 「彼女達は一度逮捕されるべき」なんて、それって人生に関わる事ですからね?
 
 それでも…記事にある様な人達の一部では、猥褻図画やコミケの開催危機に関する認識が非常に低い事も、事実であると思います。
 
 …自分と違う人の立場に立って考えるのって、すごく難しいと思います。僕だってそうです。
 だからこそ、自分の知る限り、思う限り、書いて残しておきたいと思いまして。
 これでもコスプレイヤーの端くれでもありますし。

 × × ×

 そんなわけで、色々と個人的めんどくさい事情(苦笑)を背負いつつ、なるべく、なるべく冷静・客観的を心がけて、書いてしまいます。
 言っておきますが僕もまた、流れのすべてを知っている訳ではありません。
 しかし毎回、コスプレROMジャンルは18禁・全年齢ともにチェックして回ってますし、周りにも18禁・全年齢ともにサークル参加してる人もおりますので、知ってる限りの事を、文責を示した上で書いて残しておこうと思います。
 そうすれば、どこかでもっと頭の良い誰かが拾って、何かの資料として、お役立て頂けるかもしれませんので。

 これら文中、説明する過程で、18禁コスプレROMそのものを批判している様に見えてしまうかもしれませんが、そこは誤解しないでください。
 18禁ROMであっても、だからダメだとは思わないのです。それも含めて表現というものです。
 僕自身だって、18禁ROMをこれまで何枚も買ってます。アタリもハズレも。エロ大好きですから。通常のAVなら、週に3,4本はレンタルしてますし!
 しかし、一部の人達ながら、売っているものの内容とリスクに対しての認識の低さは、これを肯定する事はしません。

 知っている限りのざっくりとした経緯を書きつつ、ここを読まれる皆さんに、色々と考えて頂くきっかけになれば、と思います。
 ハッキリ言って、長文ですよ? 7000文字超。

 × × ×
 
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観覧:実相寺昭雄展~ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで


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実相寺昭雄展 ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで

 実相寺昭雄。(1937-2006年)
 TBSから、創世記の円谷プロに出向、ウルトラシリーズで異色作と呼ばれる回を多く担当した監督。
 独立後も特撮ものに限らず数々のTVドラマや、CM、舞台の演出も手がけてきた、奇才・天才。

 光と影のコントラストを多用し、画面の奥行きを立体的に使い、時に俳優の顔を全く映さない構図のままドラマを進めていく演出方法“実相寺アングル”やら、夢と現実が交錯する不思議な世界観やら、そこは語っても語っても終わらなくなるので、ざっくり概要だけ説明しておきます。

 よく知らないという人でも、仮にエヴァンゲリオン世代なら、実相寺監督作品を見れば「あっ?」と思う筈。
 庵野秀明監督は意図的に、この実相寺アングル他の演出方法を踏襲しているのは、常識ですね。
(ダイコンフィルム時代に自主制作してた怪獣映画って、さらにバリバリに影響されまくってるのが見える)
 ウルトラでは2005年の「ウルトラマンマックス」で「胡蝶の夢」「狙われない街」が実相寺作品の最後だったか。

 故人となられて早5年。
 「実相寺昭雄展」という企画が、9/4まで川崎市民ミュージアムで開催されているので、夏の最後の思い出にと、滑り込みで行ってきました。
 感じた事をつらつら書いてみます。

× × × × ×

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コスプレ雑誌の光と影の15年史(後編)

※長いのでcosnap!記事と前後編に分けました。こちらの前編を先に読んでおいてくださいまし。
 
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cosnap!:コスプレイヤー9842人の調査白書(前編)

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 ページ開いた瞬間感じたのは、ぶっちゃけコスモード別冊というより「電撃レイヤーズっぽい?」という事でした。
 そう、2010年8月号を最後に不定期刊化…事実上の休刊をした、「電撃Layers」(メディアワークス)のイメージを思い浮かべてもらうと、分かりやすいかと。
 と、ちょいと意地悪な書き方で始める。


 今現在、コスプレ雑誌では唯一の定期刊行である、インフォレスト発行の隔月刊「COSMODE」(以下コスモード)の、増刊号として出版されました、「cosnap!」(以下コスナップ)を買って読んでみたのです。
 ほれ、コスモードって、その誌名の通り本格指向というか、衣装や写真に作品として完成度の高さを求めてるイメージが有ったと思うんですね。
 そこでよりコスナップは誌名の通り、友達とのスナップ写真や読者投稿写真で、ライトにポップに、「コスプレって楽しいんだぜ!」的な誌面づくりを意識してるのでしょうね。
 コスモードの妹分、という位置付けも納得です。

 ファッション雑誌に例えるなら、コスモードが「VOCE」なら、コスナップは「セブンティーン」かな。出版社が全然違うけど。
 奇抜なファッションとスナップ写真という意味では「KERA」なんじゃないか、って気もしますが。

 ちなみにコスモードは元は「COSMO」という誌名で2002年からインフォレストより発行されていたのが、翌年から「デラべっぴん」など男性向け書籍を多く扱う英知出版の発行となりまして、それが倒産した為に2007年夏から再びインフォレストに移っている。
 このインフォレストも英知出版から分離して立ち上げられた出版社で、有名な「小悪魔ageha」「I LOVE mama」も出してます。そういやagehaでも「私達は最近、オタの血が混ざっている!」という特集をやってましたっけ。…実は表紙のとっちさん、agehaとコスナップで同時にモデルしてらっしゃいます…(こちらの記事を参照)

 なので、小悪魔agehaもコスモードも、“盛る”をテーマとした造型雑誌(…。)として、同じ出版元になった事でむしろしっくりした気はするのですが。
(藤原美智子先生辺りが見たら絶句するんじゃないかな)

× × × × × 

◆ コスプレイヤー9842人の実態調査白書

 SNS・コスプレイヤーズアーカイブとの大型連動調査。総回答者数9842人。(私も答えました)
 こーゆーアンケート結果って、新聞記事と同じで公開された資料と捉えてますから。で、間に注釈も入れときます。

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私はうしじまいい肉さんをカリスマコスプレイヤーとは思いません

※このエントリは、個人への攻撃を目的とするものではない、と最初に断っておきます。
[7.22追記] ありがたくも余所様のブログでご紹介いただきまして、アクセスが多くなっておりますが、
一部のエロコスプレの影響で規制が激しくなり大混乱に陥っているってのも、ちょっとオーバーかな…と。
 イベントでの露出規制は、レイヤー側に“自衛”を促す意味でもあるし。
(露出系レイヤーのROM撮影はレンタルスタジオでの収録が多いから、法律や条例以外の規制は無いに等しい)
 近年、今までと違う人種・今までと違う方法論が入って来てるのは事実だけど、大混乱っていうのとは違うかなぁ。
 いままでもこれからも、異質なものが来ても、どこかで折り合いや棲み分けしながら、続いていくものだと思うし。
 「コスプレっていう文化を愛してるなら、その世界にいる他の人に迷惑かける様な事、言わないでくれ」(獣神サンダーライガーが、新日プロOBの新間寿からの批判に返した「新日本プロレスへの愛があるなら、客を呼び戻す邪魔、しないでくれ!」の声で)とは思うけど、僕自身はアンチうしじまのつもりはないのです。 はい/いいえ、0か100かの二元論、それは本質を捉えないでしょう。
 カオスラウンジ絡みで検索したらしきアクセスログもいるけど、その件も、うしじまさんがそれほど問題発言したとは思いませんので。



↓ ここから当初の冒頭文に入る。

 別段、異論あって構わないし。
 ご自身のエロ写真を販売する事も自己責任の範疇だと思うし。
 他人に迷惑がかからない範囲でやってしまえばいいと思うし。

 ただ、こっちの世界での“コスプレ”は…(自分で“コスプレイヤー”って名乗る様な人にとってのコスプレね)
 作品ありき、キャラクターありき、で、ファンがそれを再現したりパロディにしたりして楽しむファン活動の一種だと思っているのであって、とどのつまりは。



 うしじまいい肉さんは“コスプレイヤー”ではなく、
 “パンツ見せ屋さんが、アニメの衣装も着てる”だけだと思うのです。



× × × × ×
 
 …さて、コスプレって何なのかってのは、まぁ冒頭の一文で書いてる通りですし、いま初めてウチのブログを読んでる人以外には、特に上のインタビュー記事は「何かおかしい…」のは感じ取ってもらえると思うんですが。
 少なくとも私は、読んでて憤怒しました。
 「素人の女の子が、何を思ったか自分でエロい写真を撮って売っているというところに魅力があるわけですよ」だの「素人の痴態はたまりませんね」だの、偏見助長も甚だしい。
 記事も「名実ともにオタク界、そしてコスプレ界の頂点に昇りつめ」? いや、コスプレって、何かを争ってる訳じゃないから!

 そもそも、コスプレイヤー=エロ写真売る事、が目的ではありません
 露出多い衣装着ていても、あくまで元のキャラを再現しているのであって。
 自分のエロ写真売ってるコスプレイヤー自体、ごくごく一部なんだって!
(多くのコスプレイベントでは、肌露出の多い衣装はボディタイツ着用が義務だし)

 コスプレイヤー専用SNSだけで登録者10万人いるけど、コミケですらコスプレ写真集(エロではなく原作アニメの再現写真とか含む)売ってるサークルなんて200件ちょい、その中で自分のエロ写真を売ってるのなんて、数十件しかありません。
 つまりコスプレイヤーの中で自分のエロ写真を売ってる人は、割合で言えば1000人に1人位ですよ。それを全体であるかの様に言ってはイケナイ!

 …と書くと今回の主題はもう終わってしまうのですが、ここからまた、長ーく続きますよ。
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プロレスリングゼロワンが破壊王子をデビューさせるにあたって

   この記事は、今年始まってすぐの辺りにmixi日記に書いていた分をいくつか繋いだものです。(筆者は基本的には全日本プロレスのファン)
   読みにくいとは思いますが、一つの記録や資料として残してみようと思ったので、まとめて公開したいと思います。

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2010年コスプレ衣装販売ランキング

■コスプレランキング:「とある魔術… 常盤台中学校女子制服」が年間1位 トップ10を制服独占(まんたんウェブ)
http://mantan-web.jp/2011/01/03/20101231dog00m200038000c.html

◇作品別コスプレ衣装販売ランキング(COSPATIO調べ)
1位 とある魔術の禁書目録 常盤台中学校 女子制服
2位 けいおん! 桜が丘女子高等学校
3位 アマガミ 輝日東高校女子制服
4位 ましろ色シンフォニー 私立結姫女子学園制服
5位 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st 聖祥小学校制服
6位 涼宮ハルヒの憂鬱 県立北高校女子制服
7位 ときめきメモリアル4 きらめき高校女子制服 セーラーVer.
8位 ヱヴァンゲリヲン新劇場版 第三新東京市立第壱中学校女子制服
9位 FORTUNE ARTERIAL 修智館学院女子制服
10位 恋と選挙とチョコレート 私立高藤学園 女子制服

_____(引用ここまで)
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AERAダジャレアワード2010!

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   さあ、通勤中のサラリーマンの勤労意欲を失わせる事でお馴染み!最近はパロディ広告も見かける様になりましたが。
   私が密かに毎週楽しみにしてる、朝日新聞出版発行の週刊誌「AERA」広告の一行コピー=ダジャレが今週で本年分すべて出揃いましたので、並べて語ってみようと思います。
(※ なお日付は号数に準じてますので、実際の発売日はその一週間前です)
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冬コミシーズンの都内 他イベント一覧

   お久しぶりのちゃんとした更新です。ようやっと入稿終わったので…
(2日目の東ホール“ロ”-06aで、特撮ジャンル参加です)

   なんとなく、前日設営含め12/28~31までの冬コミとバッティングする…というか、あえて同時期に開催して動員を図っている(便乗とも言う)であろうイベントを一覧にしてみました。
   ケットコムcureで調べているので、若干の表記揺れは許して頂きたい。

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